令和3年度上下水道部定期監査措置状況通知

小牧市監査公表第4号

 地方自治法(昭和22年法律第67号)第199条第4項の規定による定期監査の結果に基づき講じた措置について、小牧市長から通知があったので、同条第14項の規定によりその内容を別紙のとおり公表する。

令和4年2月28日

小牧市監査委員 伊藤 二三
 小牧市監査委員 加藤 晶子

上下水道業務課

監査結果

(1) 契約事務について

 毎月の請求にかかる履行確認において、監督職員が検査業務を兼ねていた。

措置状況

 令和3年4月1日付で監督職員及び検査職員の任命を改めて行い直しました。以後、遺漏ないよう注意してまいります。 

上下水道施設課

監査結果

(1) 庶務事務について

 旅行命令簿において、支給すべき日当が適切に処理されていないものがあった。

措置状況

 日当を支給しました。以後遺漏のないよう注意します。

監査委員意見(水道事業)

・ 水道料金、下水道使用料の賦課・収納等について、令和2年7月からの民間事業者への包括委託にあたり、繁忙期における人的投入量の調整などの改善提案を踏まえ、お客さまサービスや収納率の向上など、業務効率化に繋げられているとのことであった。
 業務委託に係る仕様書では、業務達成目標として平成30年度の水道料金の収納率の実績99.1％、下水道使用料の収納率の実績98.7％を上回ることと掲げられており、業務委託の初年度の下水道使用料の収納率は98.96％であったことから目標を達成されていた。一方で水道料金の収納率は99.08％となったことで目標には届かなかったため、引き続き収納率の向上に努められたい。

・ 指定給水装置工事事業者を含む市内企業の業務の質の向上については、各部署において取り組まれており、市内本店企業で施工が可能と判断される規模の工事発注機会の拡大に力を入れられているが、小牧市水道事業指定給水装置工事事業者について、主任技術者等を対象とする指定工事事業者講習会の実施状況を確認したところ、市主催の定期的な講習会は無く、日本水道協会主催の指定給水装置工事事業者研修会などに依存されているとのことであった。
 指定工事事業者制度を踏まえ、安全で信頼される工事を継続して確保するため、市は技能労働者、技術者に対する講習・研修への参加を促すとともに、職員においても建設工事を実施するなかで個々の技術向上を図ることで行政と市内企業が連携し相互に質を高める仕組みづくりを期待する。

対応

・ 水道料金の目標収納率を達成するため、給水停止や市外転出した未納者に催告書の一斉発送、電話催告をするなどし、目標達成ができるよう業務を進めてまいります。

・ 引き続き、更新の申請に併せて、配管技能者の資格、指定工事事業者の講習会受講状況等について確認し、指定給水装置工事事業者に講習研修会への参加を促します。

・ 国や日本水道協会等からの研修機会の確保などに関する情報は、工事事業者へ随時情報提供するよう努めます。

監査委員意見(下水道事業)

・ 令和元年度に地方公営企業会計へ移行したものの、事業の財源不足分を一般会計からの繰入金で補填しており、令和2年3月に策定された中長期的な経営の基本戦略である「経営戦略」によると、今後、令和11年度まで毎年10億円超の繰入額の試算がなされているが、経営指標の実績値において、整備の進捗率は愛知県平均をわずかに下回っている。
 また、経費回収率でも愛知県平均を下回っている。これは使用料単価（有収水量に対する使用料収入の割合）が低いことによるものである。小牧市は一般家庭の平均使用水量である40立方メートル、50立方メートルの下水道使用料において愛知県平均と比較すると安価な部類ではあるものの、使用料収入と経費のバランスについて検討が必要であると思われる。
 令和3年度には、より長期的な視点で事業の効率化・経営健全化手法などを検討するため、「長期経営計画」の策定に取り組まれているとのことであり、今後も厳しい財政状況が続いていくなか、企業会計として独立採算を目指し、効果的・効率的な事業運営に努められたい。

対応

・ 長期経営計画において、下水道整備区域の縮小や一般会計に過度の依存をしない適正な下水道使用料の検討などの取り組みを掲げ、長期的な視点で事業の効率化・健全化に努めてまいります。

・ 水道事業、下水道事業の経営につきましては、外部有識者や市民など幅広い視点から意見を取り入れ、事業の客観性・透明性を一層高めるため、地方自治法に規定する附属機関として上下水道事業の審議会の設置を検討しています。