離乳食Q&A(後期編)

更新日:2024年05月02日

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Q1、離乳食を3回食にするのは、いつからがいいですか?

1回の離乳食量が子ども茶碗1杯弱まで食べられるようになったら、3回食にしましょう。

目安としては9か月ごろ、1回の離乳食の全体量が子ども茶碗1杯弱くらい食べられるようになったら、3回食にすすめましょう。ただ、食の細い子は1口2口で終わってしまい、量が増えないこともあります。母乳やミルクを飲ませる間隔や量を見直してみましょう。たくさん飲みすぎてお腹がすいていないのかもしれません。また、たくさん遊んだり、外へ連れ出したりしてしっかりお腹をすかせて食べさせることもポイントです。

少食のあかちゃんでも10か月を過ぎていたら、3回食にしましょう。少食でも3回食にすることで1回分多く食べられることになります。

Q2、母乳やミルクばかり欲しがって、離乳食を食べてくれません

この時期、離乳食とおっぱいやミルクの割合は6対4くらい。栄養の6~7割を食事からとるのが目安になります。母乳だけでは体や脳の発達に大切な鉄など栄養が不足します。また咀嚼の練習もできません。

母乳やミルクが大好きなあかちゃんは、泣いてなんとか母乳・ミルクを飲ませてもらおうと頑張ります。あまりにも泣かれてしまうと、かわいそうになってついつい授乳…。本人の泣くままにちょこちょこ母乳・ミルクを飲んでしまうと、空腹で離乳食を迎えることができず、離乳食を食べてくれない悪循環になってしまいます。

母乳の場合はちょこちょこ飲みに、ミルクの場合はこどもに哺乳びんを持たせて飲ませることによりだらだら飲みになることがあります。哺乳の仕方(時間、回数、頻度など)に気を付けないと食事が進みにくい原因の一つになることがあります。

★離乳食のポイント★

1、生活リズムは早寝・早起き!そろそろ大人の生活時間に近づけましょう。

朝7時台には起きて、大体同じ時間に食事をとり、夜9時には寝る、規則正しいリズムになっていますか?正しい生活リズムと、周りの人の食べる様子を見たり、「おいしいね」などの声掛けで「おなかがすいた!離乳食を食べたい!」という気持ちが育ちます。あまり遅い時間までお昼寝している時などは起こしてあげましょう。

2、外出して、母乳・ミルクからなるべく気持ちをそらしましょう

家にいると、あかちゃんはいつでも母乳・ミルクを飲める環境だと分かっていますし、おとなもつい頼ってしまいがち。外出して、気分転換してみではどうでしょう。お座りやハイハイができる時期のあかちゃんはそろそろ児童館なども楽しめますよ。昼間はしっかり遊んで、なるべく空腹で離乳食を食べられるようにタイミングを見極めましょう。

3、母乳やミルクを欲しがっているように見えても、まずは抱いたり、遊んであげたりしましょう

あかちゃんが泣く理由は、「おなかがすいている」ばかりではありません。「暑い」、「寒い」、「眠たいのにうまく眠れない」、「なんだか不快」、「甘えたい」などお話ししてくれたらわかりやすいですね。

ぐずぐずとご機嫌が悪く、授乳しても一生懸命飲まない時はおなかがすいているわけではないのでしょう。どこか痛いところはないかな?おむつはどうかな?などを確認しましょう。特に問題がなければ抱いてあやしたり、遊んであげたり、外の風にあたるなど気分転換をはかりましょう。もしかしたら満足してごきげんになるかもしれませんよ。

離乳食を嫌がる子ども

Q3、いつまで別々で食べるのですか?おとなと一緒に食べてもいいの?

おとなと同じタイミングで食べられるよう、少しづつ近づけていく時期です。まずは3回食べることを定着させましょう。

3食しっかり食べられる、バナナくらいの硬さのものをしっかり噛んで食べられる、手づかみ食べの意欲が出てきた、つかまり立ちなどができるなどの様子が見られたら、離乳食の間隔を徐々に開け、おとなと一緒に食べられるようにしていきましょう。

家族と一緒に食べることで、より食事が楽しいことを学び、食卓のマナーを身につけていきます。

生活リズムを崩さないように、たっぷり遊んで、おなかがすいたタイミングで離乳食を食べられるようにしましょう。お昼寝が長すぎる、朝起きる時間が遅すぎる場合はおとなに合わせて起こしてあげましょう。

Q3、9か月からフォローアップミルクを飲ませた方がいいですか?

必ずしもフォローアップミルクを与える必要はありません。

フォローアップミルクは、育児用ミルクではなく牛乳の代用品となります。

各メーカーで成分は微妙に違いますが、レーベンスミルク(新生児から飲める育児用ミルク)に比べ鉄分やカルシウム、ビタミンCが強化され、タンパク質も多少多く含まれています。しかし亜鉛や銅などの微量元素は調整されていませんので、これさえ飲んでいれば栄養がとれるというものではありません。鉄分やカルシウムは本来、離乳食や牛乳で十分とれるもの。それが難しい場合に使うものとなります。

離乳食で肉、魚、青菜や大豆など栄養がバランスよくとれているようであれば、あえて切り替える必要はありません。しかし離乳食がうまく進まず鉄分不足と感じる時には小児科医に相談し、フォローアップミルクを離乳食に加えたり、飲ませたりするとよいでしょう。

フォローアップミルクに切り替えると味や成分が違うため、便性が変わる子がいます。味が変わって嫌がる子もいますし、オリゴ糖などが含まれ甘いので、大好きになってしまう子もいます。お子さんの体調や様子を確認してください。

いずれにしてもフォローアップミルクは「飲ませなければならない」」や「飲ませたほうがいい」といった必ずしも必要なものではなく、利用する場合もずっとほ乳瓶で飲ませるものではありません。

ミルク

Q4、食べるのが早く、どんどん口に詰め込みます。丸飲みしているのでしょうか?

あかちゃんの口の動き、食材の大きさや硬さ、食べさせ方を確認しましょう。

目安量を食べているのに、食事時間が15分程度で食べ終わってしまう場合は、噛まずに丸飲みしていることが考えられます。

あかちゃんが食べているときに、上下の唇がねじれ、咀しゃく(かんでいる)側に交互に口角が縮んでいたり、エクボのように片方がくぼんでいれば、おそらくきちんとかんでいます。

食べさせるときに、スプーンを上唇にこすりつけるようにして離乳食を落としている場合、また、口の奥のほうまで食材を押し込んでいる場合も丸飲みをしやすいので、口をしっかり閉じて、自分の意志で食べ物を取り込んでいるかを確認しましょう。

食材がやわらかすぎるとかむ必要がないので、飲み込んでしまいます。逆に硬すぎると、上手にかめずに飲み込んでしまったり吐き出してしまいます。また、細かく切りすぎてもかむ必要がないため、丸飲みにしてしまいます。離乳食後期の硬さと大きさをもう一度見直しましょう。

 

Q5、歯は生えていませんが離乳食をすすめていいですか?

歯の有無に関係なくすすめましょう。

本格的に歯でかむのは奥歯が生えそろう1歳半すぎ。離乳食後期は歯の有無に関係なく、歯茎でつぶせるやわらかさで大きさを次第に大きく変えていきましょう。前歯でひと口量を調節してかじり取り、奥歯の歯ぐきでつぶす咀嚼の動きを練習する時期です。でもすべてのメニューを大きくしてしまうと、あかちゃんはかみ疲れて急に食欲がおちてしまうことがあります。お口の使い方を見て少しずつかめる固さのものを増やしてあげましょう。あかちゃんはまねっこ上手ですから、お母さんがモグモグと食べる口元を見せてあげるのもいいですよ。

手づかみ食べをはじめていきましょう。

離乳食後期になると、「自分で食べたい!」という気持ちが出てくるあかちゃんもいます。器に手をのばしたり、スプーンを自分で持とうとしたり。そんな時は手づかみ食べを始めてみましょう。

【手づかみ食べによるあかちゃんの成長】

・自分で食べられるようになり、自立の一歩となる

・自分で食べられることが楽しいと知り、より食欲が増す

・手で触れることで食材の特徴を知り、上手に食べられるようになる

・手づかみ食べによって、手と口の協調運動を発達させ、スプーンを使うためのステップアップにつながる

やわらかい根野菜(にんじん、じゃがいも、大根など)をやわらかく煮た一口大もの、スティック状に細く切った耳なしのパンをあかちゃんの手に持たせ、お母さんの手で支え、お口まで運びましょう。慣れてきたら、お母さんのサポートなしでお口まで運べるといいですね。

Q6:遊び食べをして食事がすすみません。

食べない時は、30分ぐらいを目安に片付けましょう。

いろんなことに興味をもつので、遊び食べの時期に入ってきます。また、あかちゃんが「自分で食べたい!」という気持ちも出てきて、手づかみ食べも始まります。そのため、遊び食べはある程度は仕方がありません。汚れてもいいように、ビニールを敷いたり、エプロンを使うのも1つです。30分ぐらいを目安に、食べないでいたずらばかりしているようなら、食事を片付けてしまいましょう。それを繰り返していれば、次第に早く食べないと片付けられてしまうことが分かるはずです。追いかけてまで食べさせる必要はありません。

しかし、遊び食べをしてしまうのは、お腹がすいていないことが原因の場合もあります。食事前に空腹かどうか確認しましょう。3時間以内に母乳・ミルクやおやつが入っていると、空腹で食事を迎えることが難しいことが考えられます。

離乳食で困ったら、保健センター管理栄養士までご相談ください!

あかちゃんには個人差があり、体格や成長のスピードも違えば、少食の子、よく食べる子もいます。また、食欲のある日とない日もあります。期待した量を食べないからとあせらないでください。

離乳食について、分からないことや心配なことがあれば、お気軽に保健センター管理栄養士にご相談ください。

栄養士
この記事に関するお問い合わせ先

健康生きがい支え合い推進部 保健センター 母子保健係
電話番号:0568-75-6471 ファクス番号:0568-75-8545

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