離乳食Q&A(初期編)

更新日:2024年05月02日

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Q1、始めるきっかけがわかりません

●首のすわりがしっかりとして寝返りができ、5秒以上座れる

●スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる

●食べ物に興味を示す

これらのサインが見られたら、開始時。でも子どもの発育及び発達には個人差があります。月齢はあくまで目安にし、お子さんの「食べたがっているサイン」を受け取りましょう。

Q2、私に作れるかしら。めんどうな気もします…

すべて手作りにこだわる必要はありませんよ。おとなからのとりわけや既製品の利用など、家庭にあった取り組み方を探してみましょう。

特に初期は裏ごしとかすりつぶしとか、普段のお料理ではあまりない調理をしないといけない気がしますが、食べる量もごく僅かなので、まとめて作って冷凍保存しておくとよいでしょう。

固さやとろみ具合、刻みの大きさや味付けは、市販のベビーフードを大人が食べてみるのがおすすめ。あかちゃんと一緒に食べて、好みを探してあげましょう。

小牧市のYouTubeでも、準備するものや作り方などを動画で確認することができます。

Q3、椅子に座らせると泣いて怒って食べません

まだ安定してお座りを続けるのが難しいのかもしれません。最初は抱っこで食べさせてあげてもいいですね。遊びの中でお座りを楽しめるようになったら、椅子に再チャレンジしてみましょう。

なお、折りたたみ式でテーブルに挟み込んで使う簡易椅子や、ベビー用ソフトチェア、バンボ🄬やバウンサーは食事用の椅子ではありません。

足がぶらぶらして安定しないと、子どもは体幹が安定せず、食べ物をかじり取り、よく噛んで飲み込む動きを練習できません。

 

Q4、なかなか食べてくれません

● 初めての味にびっくりした

何日かあとにまた出してみると、味に慣れて食べることもあります。どんなものでも嫌がって食べないときは、3日ほど離乳食をお休みして、仕切り直してみてもよいでしょう。今はまだ食べる気分ではないのかもしれません。

● おなかがすいていない

母乳・ミルクの時間と離乳食の時間は2時間以上あいていますか?空腹で機嫌がよく、おとながゆとりをもって離乳食を与えられる時間を見つけましょう。

● 食べにくい

食べる姿勢、スプーンの運び方、離乳食の固さはお子さんの食べ方にあっているかチェックしてみましょう。初めての離乳食は緊張するあかちゃんもいます。安定してお座りができないあかちゃんにベビーソファやベビーチェアを使用すると、体勢が不安定で嫌がってしまうことも。そんな時は抱っこしながら離乳食を与えてみましょう。抱っこでごきげんになったら、楽しく離乳食を進めましょう。

スプーンは下くちびるの上にのせ、上くちびるが閉じるのを待ち、スプーンをゆっくり水平に抜きましょう。ごっくん期(5~6か月頃)は食べた量よりも、食べ物の味を知ることやくちびるを閉じて上手にごっくんと飲み込むことができるようになることが大切です。

● おとなが緊張している

食べてくれるかな、大丈夫かな、と心配するあまり、こわい顔になっていませんか?まだまだお試し期間なので食べられなくても大丈夫!

おとなが離乳食を食べて見せたり、普段の食事を美味しそうに食べているところを見せてみるのもいいでしょう。

「ごはんはおいしいよ」、「楽しいよ」と教えてあげましょう。

ごっくん!ママこれなあに?

Q5、ベビーフードは食べるのに、私の手作りは食べません。辛い…

ベビーフードは企業が本気でたくさんのあかちゃんが喜んで食べるよう研究してますから、そこは仕方ないかもしれません。うまみ成分も多く、テクスチャーも均一で安心感があります。

でも、お家で作る食事はこの先お子さんの家庭の味の基本になります。多少のかたい柔らかい、味の濃い薄いも手作りならでは、ですね。

味付けや硬さ、形状を真似してみる、手作りにベビーフードを混ぜる、素材として使うなど、上手に活用しましょう。

それでも悲しくなったり、腹が立ったり、疲れてしまったら・・・。

今のベビーフードは優秀です。様々なメーカーからたくさんの種類が売っていますので、しばらくは頼ってみてもいいかも。

あかちゃんはつかまり立ちができるころになると、少し歯ごたえがあるものを好むようになりますので、そのころにとりわけ離乳食を導入してみると、手作りのほうをよろこんでくれるかもしれません。また手づかみ食べも子どものやる気を引き出します。

いつまでもベビーフードしか食べない子はいませんから、あまり心配しすぎないでも大丈夫ですよ。

 

Q6、食べるのが大好き。欲しがるだけ与えていいの?

適量が望ましいです。

離乳食初期においてのあかちゃんの栄養源は8~9割が母乳・ミルクです。そして、胃腸はまだ未熟です。食べすぎは、消化機能の低下の原因にもなり、急に食べたものを吐いたり、下痢ぎみになったり、食欲が低下したりすることがあります。月齢によって適量がありますので、欲しがるからとどんどん食べさせるのはやめましょう。

Q7、便に野菜のかけらが混じって出てきました。つぶしかたが足りなかったのでしょうか?

栄養は吸収されています。

食物繊維が多い野菜などが便に混じってでてくることは、じつはおとなでもよくあることです。あかちゃんの場合はまだ消化能力が未熟なため起こりますが、栄養はある程度は吸収されているので心配はいりません。下痢をしているなど気になる症状がなく、元気であれば、とくに心配はいりません。月齢が進むにつれて胃腸の機能が発達し、しっかり消化吸収できるようになっていきます。

Q8、離乳食を食べさせるようになって、便の回数が1日3~4回に増えました。このまま続けてもいいですか?

元気なら、そのまま進めましょう!

離乳食を始めると便がゆるんだり、回数が増えたりすることはしばしばみられます。本人が食欲もあり、元気で遊んでいるようであれば量や種類を増やすペースは少し落とし、今までどおり進めて大丈夫です。もし、元気がなくきげんが悪い、便の回数も頻回にふえ水のようにしゃびしゃびになっているなど気になる症状があれば、医師に診ていただく方がよいでしょう。

逆に、便秘がちになった場合ですが、そんな時は、葉物野菜やいも類を裏ごしした食物繊維の多いものを食べさせたり、湯冷ましやお茶などの水分をいつもよりたくさん飲ませましょう。乳のアレルギーがなければ、ヨーグルトを食べさせることもよいでしょう。

Q10、離乳食の前に母乳・ミルクを与えてもいいですか?

量を加減して母乳・ミルクを与えれば大丈夫です。

離乳初期は一般的には離乳食を食べた後、乳汁を欲しがるだけ与えます。しかし、おなかがすきすぎた時など食前に少し飲んだほうが、落ち着いて食べられるあかちゃんもいます。でもあまりたくさん飲ませてしまうと満足してしまうので、食前の母乳は数分、ミルクなら50ml程度にしましょう。

途中でやめると泣いてどうしようもない場合は、一度普段通り授乳を行い、離乳食の時間をずらしてもいいでしょう。授乳後2時間程度たてば、ある程度おなかがすいて食べてくれる子が多いようです。

生活リズムが整っているお子さんで、たくさん飲んでしまって離乳食を嫌がるようであれば、いつもの授乳時間より30分ほど早めに離乳食を与えてみましょう。おなかがすきすぎると、手っ取り早くおなかを膨らませたくなります。ごきげんに食べてくれるタイミングを見つけてみましょう。

 

Q11、牛乳はいつ頃から飲ませていいですか?

飲用として与えるのは1歳過ぎてからにしましょう。

牛乳は鉄分が少なく、しかも吸収されにくいので、授乳期に母乳やミルクのかわりに飲ませると鉄欠乏貧血を起こす心配があります。そのため、飲用としては1歳を過ぎてからがいいでしょう。加熱して調理に少量使用する程度であれば7~8か月頃から使うことができます。

Q12、離乳食初期から2回食に進めるタイミングは?

離乳食をはじめて1か月経過し、あかちゃんが楽しく離乳食が食べられているようであれば、2回食へ。

離乳食をはじめて1か月経過し、つぶし粥や初期に進める野菜をだいたい試し、あかちゃんが楽しく離乳食を食べているようであれば、2回食にしても大丈夫です。

2回食に進めた場合もアレルギーの心配のある食材は1日に1種類にしておくと、いざというとき判断がつきやすいです。

 

Q13、中期にうまく進むためには?

離乳食中期に近くなったら、少しずつ粒を大きくしていきましょう!

昨日まではとろとろのものを食べていたのに、次の日からいきなり細かく刻んだものを食べるのは口の中でバラバラになってしまい難しいでしょう。例えば、離乳食中期(7~8か月頃)に移行するときは、初期(5~6か月頃)の終わり頃から少しずつ粒を残すようにすりつぶしていきましょう。そして、それに慣れたら細かく刻んだものを混ぜていきましょう。階段状にステップアップするのではなく、スロープ状に形状を変えることで、うまく舌や歯ぐきでつぶして食べることができるようになります。

離乳食の形の目安

Q14、ほ乳瓶や調理器具、いつまで消毒すればいいの?

離乳食が始まるころには、消毒がいらなくなります。

いつまで消毒を続けるかという明確な基準はありませんが、一般的に細菌に対する抵抗力は生後半年でおとなの半分ほど、1歳で70%程度と言われています。

そのため半年頃までは殺菌消毒をしたほうが安心かもしれません。離乳食の始まるころのあかちゃんは手やおもちゃをなめたりかじったり、いろいろなものをお口で確認しています。ほ乳瓶や離乳食食器だけを消毒してもあまり意味はないかもしれません。

心配な場合は小児科医や助産師、保健師、管理栄養士などに確認していただくとよいでしょう。

なお、一般社団法人日本電機工業会より電子レンジでは食品の加熱や調理以外への使用を禁止しており、ほ乳瓶等の除菌も、発火や破裂、やけどの原因となるため禁止するよう注意喚起がなされました。

2024年2月以降のほ乳瓶のパッケージには「電子レンジでの消毒殺菌は不可」と書いてあるものが出てきています。ご利用の商品の注意書きをよく読んでご利用ください。

 

Q15、両親の健康意識が高く、特別な食品をとっています。あかちゃんにも与えていいですか。(サプリメントやプロテイン、スーパーフードなど)

基本的にはあかちゃんには必要ありません。

宗教、信仰上の理由やアレルギーなどで食べられないものがある場合はそれに従いましょう。

ヴィーガンやベジタリアン、糖質制限など食の選択肢の場合は、今後給食の課題などもありますので、子どもが自分で選択できるようになるまでは見守るとよいかもしれません。

サプリメントやプロテイン、スーパーフードなどは一見健康によいように感じますが、子どもの成長にはいろいろな食品から栄養を過不足なくとることが大切です。1種類の栄養だけを過剰にとっても、あまり意味がなかったり、逆に健康を害することがあります。

離乳食期は「食べる」ことを知る時期です。いろいろな食品があることを経験させてあげられるとよいですね。

 

 

 

Q16、水分摂取はどうしたらいいですか?

湯冷ましや麦茶が望ましい。果汁やイオン飲料は日常的にはふさわしくありません。

離乳食開始前のあかちゃんの水分補給は母乳や育児用ミルクなど乳汁が基本です。

乳幼児は発熱、下痢、嘔吐などで脱水状態になりやすいものです。脱水症の予防のためには先生の指示に従い、体温と同じくらいの温度の湯冷まし、麦茶、市販の乳幼児用イオン飲料などを少しずつ飲ませましょう。

イオン飲料は糖分、塩分を含むため、授乳期および離乳期を通して基本的には摂取する必要はありません。医師の指導で一時的に使用することがありますが、体調が回復したらやめ、習慣化しないようにしましょう。

果汁や乳児用の甘味飲料も、血糖値が上昇し食欲低下を招きます。また肥満や虫歯の原因になることがあるので、与えすぎには注意しましょう。

また飲ませ方にもコツがあります。最初はスプーンですすらせ、その後はおちょこやお薬カップなどで練習を。ストローよりもコップ飲みを先に練習させるとよいでしょう。最初から上手には飲めないので、おふろや庭などこぼしてもいい場所で練習しましょう。

 

Q17、卵はいつから食べさせたらいいでしょう?アレルギーが心配なのですが。

卵黄は初期から食べられます。おかゆや野菜、とうふ等に慣れてきたら固ゆで卵黄から少しずつ始めましょう。

以前は食物アレルギーになりやすい食品の摂取を遅らせることで発症予防になると考えられていましたが、科学的根拠がないことが種々の研究で報告されました。発達や栄養学的な観点から、特定の食品の摂取を遅らせることなく、時期に合わせて進めましょう。

乳児の多くが生後半年頃には鉄分が不足するといわれています。卵は良質なたんぱく質を含み、鉄も豊富に含む栄養価の高い食品です。

たまごアレルギーの多くは卵白や生に近い状態のものでおこります。たまごのたんぱく質は加熱により低アレルゲン化しやすいため、20分しっかり茹でた「固ゆで卵黄」を耳かき1杯から始め、量を増やしていきます。卵黄を1個分食べられるようになったら、中期ごろから固ゆで卵白にもチャレンジしてみましょう。

 

 

 

ゆで卵

離乳食で困ったら、保健センター管理栄養士までご相談ください!

子どもの発達発育には個人差があり、体格や成長のスピードも違えば、少食の子、よく食べる子もいます。また、食欲のある日とない日もあります。期待した量を食べないからとあせらないでください。

離乳食について、分からないことや心配なことがあれば、お気軽に保健センター管理栄養士にご相談ください。

この記事に関するお問い合わせ先

健康生きがい支え合い推進部 保健センター 母子保健係
電話番号:0568-75-6471 ファクス番号:0568-75-8545

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