食物アレルギーの原因食材と消費者庁の特定原材料、それに準ずるものの改訂について

更新日:2024年05月31日

ページID: 45181

即時型食物アレルギーについて

わが国では平成14年度に食品衛生法に基づく食物アレルギー表示制度が完全に実施され、3年ごとに即時型食物アレルギーによる健康被害に関する全国実態調査が行われ、「食物を摂取後60分以内に何らかの反応を認め、医療機関を受診したもの」を対象にデータを積み重ねています。

最新の調査は令和3年度に6677例が解析対象となりました。

即時型アレルギーの原因食材i

前回までの調査の原因食物の上位3品目は、鶏卵・牛乳・小麦であったが、今回の調査では木の実類の割合が増加し、第3位となりました。

落花生までの上位5品目で80.4%を占めます。

木の実類の即時型食物アレルギーの分類に関しては以下の通りで、クルミ及びカシューナッツは特に急増しています。過去2回にわたり同様の傾向がみられることから、一時的な増加ではないと思われます。

2005年以降のクルミの年間消費量、カシューナッツ及びアーモンドの年間輸入量は漸増しており、国内消費量の増加が要因の一つである可能性も考えられます。

 

木の実類の即時型食物アレルギーについて

木の実類の内訳

木の実類の中でも、内訳1位のクルミは鶏卵、牛乳、卵に次いで第4位。2位のカシューナッツは一般にアレルゲンと考えられがちなエビ、カニ、大豆より頻度が高いのです。

特定原材料等の変更について

これらを踏まえ、消費者庁の指定する特定原材料等の食品表示基準が改訂されました。

令和3年3月、クルミは表示の義務がある特定原材料に追加されました。令和7年3月末までは移行期間のため、未表示の場合もありますが、食品表示をよく読み、初めて食べる際は少量で体調に変化がないか様子を見ましょう。

この改定で、特定原材料は8種類に増えました。

 

また令和6年3月には、特定原材料に準ずるものに、マカダミアナッツが追加されました。これは直近2回の調査で即時型食物アレルギーの原因食材の上位20品目に入ったことなどが理由となります。

また、同じく特定原材料に準ずるものから、まつたけが削除されました。これは直近4回の即時型食物アレルギーの原因食材の上位20品目に入らず、またショック症例も極めて少数だったためです。

そのため、特定原材料に準ずるものは、20品目と、品目数は変わりません。ただしこれらは症例数や重篤な症状を呈する者の数が継続して相当数みられるが特定原材料に比べると少ないものであり、今後引き続き調査を行い、特定原材料にするか否かにおいて検討を続けるものとなっています。

 

 

特定原材料等

その他の注意点

2014年調査では魚卵が原因となる即時型アレルギーが急増しています。1歳から6歳までの子どもの新規発症の原因物質では第2位(15%弱)となっています。魚卵アレルギーの95%はいくらが占めています。回転ずしなどで手軽に食べられるいくらですが、初めて食べるときは、少量で体調を確認しましょう。

そのほかのタイプのアレルギー症状

・食物依存性運動誘発アナフィラキシー

・口腔アレルギー症候群

 

インターネットや書籍、テレビなどでは様々な情報があふれています。アレルゲンの除去などは自己判断せず、きちんと受診していただき、かかりつけ医に相談しましょう。

 

アレルギーに関する情報:「アレルギーポータル」で検索

→アレルギーに関する様々な情報を集めたポータルサイトです。たくさんの情報が集約されていますが、気になることがあれば調べてみてもいいでしょう。

この記事に関するお問い合わせ先

健康生きがい支え合い推進部 保健センター
電話番号:0568-75-6471 ファクス番号:0568-75-8545

お問い合わせはこちらから