第14回自治基本条例のあり方研究会議が開催されました

更新日:2017年08月31日

自治基本条例の制定に向けた研究報告(第14回)

日時

平成25年5月28日(火曜日)午後6時45分~午後9時15分

場所

市役所東庁舎大会議室

傍聴者

10名

会議の内容

1.開会/趣旨説明及び議事録確認

  • ファシリテーターより、本日のねらいと進行方法について、説明・確認がありました。
  • 第13回の議事録について、内容の確認を行いました。

2.市議会との意見交換会

(1)あり方研究会議より あいさつ(市民・しくみ分科会リーダー原田委員)

  • あり方研究会議(以下意見交換会の中で「あり研」と表現されています。)に参加する前は、自分が住んでいる周りに問題があっても、どうやって手を出したらいいのかわかりませんでした。メンバーとの議論の中から、そういう疑問がだんだん解けてきたと感じています。あり研には、いろんな経験を持ったメンバーが参加しており、議論を重ねてまとまった意見もあるし、まとまっていないところもありますが、議員の皆さんにはそういうところも見ていただければと思います。

(2)市議会より あいさつ(竹内議員)

  • 先日、提言書素案(以下、素案)をいただき、議員間で意見交換し、意見をまとめましたが、短い文章でまとめているので、わからないところもあると思います。それも含め、今日は、おおいに本音をぶつけあって、よりよいものがつくれるといいと思います。あり研の皆さんは、決まった回数以外にも、自主的に集まって議論もしていると聞ききました。そのことを踏まえて、私たちも勉強させていただきたいと思っています。

(3)市議会からのご意見(竹内議員) <はじめに5点まとめてご意見をいただきました>

【1】自治基本条例はいかなるものかという点
  • 素案をみさせてもらった私たちの印象は、素案に非常に細かい項目がたくさんある、ということでした。しかし、そもそも自治基本条例というのは、普遍的・恒久的なものではないだろうか、あまり細かい規定をするものではないのでは、という意見がありました。
【2】「4-1議会の役割と責務」「4-2議員の役割と責務」
  • この項目についても、非常に細かく書かれています。私たちは今まさに、議会をいかに改革して、市民の皆さんに開かれた議会をつくっていくか、議会の役割とは何かということを議論しています。素案の「4-1議会の役割と責務」では、(1)~(7)まで項目が書かれていますが、その趣旨を踏まえて、自治基本条例の中では、次のようにしたらどうかという意見を出させていただきました。
    「4-1 議会の役割と責務」・・・「議会は二元代表制のもと、/(1)市の重要な意思決定、市政運営に関する監視及び評価、政策の立案等を行う。/(2)市民との情報共有化を図るとともに、議会活動に関する情報を市民に分かりやすく説明し、開かれた議会運営に努める。/その他必要な事項は、別に議会基本条例で定める。」
    「4-2 議員の役割と責務」・・・「(1)市議会議員は、市議会の役割及び責務を果たすため、総合的な視点に立ち、議員としての資質向上に努める。/その他必要な事項は、別に議会基本条例で定める。」です。
【3】「2-8 住民投票」
  • この項目は、非常に難しい問題をいろいろ含んでいます。そのため、地方自治法に定められている以外の、常設型の住民投票制度を設けることについて、私たちの議論の中では、「慎重になるべきだ」という意見の内容であったかと思います。後で私たちの想いを詳しく述べていきます。
【4】「5-2市長の役割と責務」
  • (1)~(8)まで項目が書かれていますが、自治基本条例は普遍的・恒久的なものであることから、「マニフェスト」で市長の役割や責務を縛るのはいかがなものかという議論がありました。市長が変わっても通用するような自治基本条例であるべきではないか、という考え方に立って、(1)(5)(6)(7)(8)は、自治基本条例にはふさわしくないのではないかという、疑問と意見です。
【5】「6-2条例の見直しの期間」
  • 自治基本条例は普遍的・恒久的なものであるという考え方から、見直し期間は記載する必要はないのではないかという意見です。

(4)あり方研究会議からの回答(議会・行政分科会リーダー松本委員) <5点について回答しました>

意見交換の様子

意見交換の様子

【1】自治基本条例はいかなるものかという点
  • 自治基本条例の位置づけについてですが、自治基本条例が「普遍的・恒久的」という意見ですが、私たちの立場としては、条例の理念、目的、考え方が「普遍的・恒久的」なものだと考えています。条例自体が、あまり大枠なものになると、これから小牧市の自治基本条例を策定していく意義が薄れていく可能性があります。細かすぎてもいけないし、大枠すぎてもいけないという立場をとっています。
【2】「4-1 議会の役割と責務」、「4-2 議員の役割と責務」
  • 私たちの素案の文面を読むと、かなり細かいことまで書いてあると思われるかもしれません。これは議会や議員の方々に「こうあってほしい」という市民としての思いで、「やっていただきたいこと」「取り組んでいただきたいこと」として書いています。現在、議会基本条例の制定を進めていると思いますが、その過程で、市民が傍聴したり、意見をいう場が設けられるのかという点で疑問があり、そうしてほしいという希望を持っています。オープンなかたちで取り組んでいただき、市民の意向が反映されることを期待しています。
【3】「2-8 住民投票」
  • 「慎重であるべき」という意見をいただきました。私たちも同じ立場です。文言として「常設型の住民投票制度」としていますが、「現行の地方自治法で認められているものよりは実施しやすく、かつ安易に実施されないもの」という意味合いです。たとえば、合併、市役所の移転、大規模公共施設の建設であるとか、そういった事柄に対してのみ行うイメージです。
【4】「5-2 市長の役割と責務」
  • 市長は市民が選んだ存在ですから、市長の交代時にできるだけスムーズに運営を始められるようにした方がよいのでは、という意見です。具体的な記述もありますが、あくまで私たちの意見の中で、「たとえば」というものを出しています。これから起草会議でもっと揉んで、絞っていただくような内容だと思いますが、考え方としては、市長交代時にスムーズに運営できるということが、特に(1)(5)(6)(7)(8)の項目で示されています。それから、「マニフェスト」という言葉にこだわっているわけではありません。市長に立候補する人が、方針や目標等を示していくことが大事という意味です。
【5】「6-2条例の見直しの期間」
  • 仮に「必要な時期に見直す」とすると、条例が時代にあっているかという点検が曖昧になり、将来かたちだけのものになることを危惧しています。時代に沿ったかたちで、見直していくのが必要ではないかという見解です。

(5)意見交換 <出席者による意見交換>

意見交換の様子

意見交換の様子

ファシリテーター(以下Fa) 議会からの意見の一つ目、自治基本条例の位置づけについては、全体的には「普遍的・恒久的」なものではあるが、松本委員の回答にあったように、一定程度細かさが必要というスタンスでつくっていることを前提に、意見交換をしていただきたい。

議員)「4-1議会と役割の責務」のところで、「こうあってほしい」という姿を書いたというご回答でした。(4)に「市民が参加しやすい開催日時」を持つようにとありますが、どういったことをイメージされていますか。

委員)「4-1議会の役割と責務」の補足意見という形で記しています。仕事をしている人だと、昼中の議会を傍聴することが難しいので、議会を土日、夜間に開催することも一つの案ではないかと。いつもということではなく、ポイントになる議題については、そういうことも考えていただけないかということです。

議員)夜間の開催ということですが、私たち議員は夜間に開催しても、翌日の昼間に休むことができます。しかし、理事者側にとっては、次の日の行政サービスとか、職員の体調管理とか、残業経費等の議会経費の増加につながるのではないかという懸念をもっています。そのあたりは、どのようにお考えですか。

委員)確かに経費の増大というのはあるかもしれません。しかし、夜間開催の時には、休暇や午後出勤するなど調整をすることもできるのではないでしょうか。経費の増大と市民にどれくらい関心をもってもらえるかということを比較した時に、十分効果があるのではないかと考えます。費用は細かく計算する必要がありますが、市民が関心をもって議会を傍聴することのほうが重要ではないかと思います。

議員)夜間や休日の議会開催については、議会改革のなかでこれから取り組んでいく問題ですので、今の発言は、個人的な意見として受け取っていただきたいです。
まず、あり研から議会基本条例について、どのようなスケジュールで制定するのか、市民が傍聴・意見をいう場が設けられるのかというご質問をいただいたので、そのことからお答えしていきたいと思います。

議員)スケジュールについては、今は具体的なものはありません。自治基本条例と並行するかたち、若干遅れるかもしれませんが、進めていこうと考えています。現在、先進的な議会基本条例をもっている自治体に行政調査をしていきたいと考えています。
議会基本条例を制定するにあたって、実践を先行させる、実践したことを後戻りしないよう歯止めをかけるために条例化する、そういうかたちで議会改革の中で進めています。また、市民の意見を聞くのは当然ですので、議会が自分たちだけで議会基本条例をつくるということではありません。皆さんの声を聴きながら、定めていきたいと考えています。

Fa) この場で議会の総意を聞くことはあまり想定していません。委員会等である程度結論の方向性が定まっていることについてはご報告いただきたいですが、議員個人の意見をお話しいただいても結構です。

委員)議員の方々のお話を聞いて、二つ意見を申し上げます。
まず、土日夜間の議会開催について、負担からまず考えるのではなくて、議会事務局の方には負担があるでしょうが、議員だけで議論をするようなそういう会議もあるでしょうし、そういう会議は私たちの意見としてもぜひ増やしていただきたいと考えています。そうすると、各議員さんがどんな考え方をもっているかということが、市民はよくわかるわけです。そういう、取り組みやすいところから市民に理解をしていただくという受け止め方をしていただきたい。ネガティブで「これはできん」という考え方からの発想だと、私たちが議論したことを受け止めていただいたことにはならないのではないかと思います。
もう一つ、議会からいただいたご意見は、私たちの提言の素案が非常に抽象的なかたちで集約されています。そうすると、この素案には補足意見もありますが、補足意見にも書いてないような細かい議論までしている私としては、メンバーの一人として、議会からいただいたように、提言を直すことには、抵抗があります。「細かいことは議会基本条例で規定します」ということではなくて、提言書に書かれたことを、議会基本条例のなかでどのように検討するのかということを、この場でお話いただけるといいと思います。

議員)今日はあり研の皆さんに議員の意見を聞いていただく場だと思っています。素案に書かれた項目について、どうこういうわけではありません。
議会基本条例については、すでに制定した市町村はたくさんありますが、「作ったけれども・・・」という議会も非常に多いです。たとえば「議会報告会を3回実施すると書いたけれど、実際に実施するのはたいへんだ」と言っている議会もあります。昨年度は、議会報告会を2回実施しました。それではいけないというのが、私たちの出発点です。だから、まず実施しましょう、ということです。そのように、実践しながら議会改革をすすめ、議会基本条例にまとめていく方法がいいのではないかと、私たちの議論から見えてきました。自治基本条例が、制定されるのであれば、それにあわせながら、議会基本条例をまとめていこうということが必要で、いつまでも議会基本条例に触れないということではいけないと思います。それにあたってはまず実践から出発しようということで、2年前に議会報告会を実施し始めたということです。これからスケジュールなどを考えながら、取り組まなくてはいけないということは議会の総意として持っています。そのうえで、提言書について書かれていることについて、理解できることはたくさんあります。それをダメだというつもりはありません。
非常に個人的な意見ですが、議会基本条例をつくるにあたっては、必ず市民の皆さんのご意見をうかがう場をつくらなくてはいけないと思うし、議会と市民が、意見交換をしなくてはいけないと考えています。私たちだけでつくったのでは、本末転倒になると思っています。個人的な意見ではありますが、他の議員との間でもある程度コンセンサスが取れていることと思います。

Fa)あり方研究会議の提言書に書いてあることは市民からの意見です。それに対する議会からの質問も、議会の意見であって、それを押し付けるつもりはない、ということを確認したうえで進めていきたいと思います。

委員)議会基本条例のスケジュールが未定ということでしたが、いつごろに制定されることを想定していますか。

議員)具体的な期限は決めておりません。中身を先につくろう、条例化、文章化についてはあとからまとめるという方法を取るというのが、全体のコンセンサスです。これまで実践してきた項目をまとめたものを、あり研にも提出したほうがいいかもしれませんね。「ここまではきたよ」ということを。それについては後から協議します。
それと、あり研の委員からのご意見について、先ほどは言葉足らずでしたが、議会と議員の役割責務について、素案に書かれていることは、すべて納得できることばかりです。「これは違う」というのは、ないはずです。これらを踏まえて、これからの議会づくりをしていきたいと考えています。

議員)今年の議会報告会には3つの市の方が、各会場に傍聴にきました。それらの市では、議会基本条例が制定されています。その中に議会報告会を実施することを謳っているが、まだ一度も実施していない、小牧市はどういう方法で実施しているのかということを、視察に来て、「市民への説明はパワーポイントを使えば確かにわかりやすい」とか「質問に対する答弁をチームワークよく、福祉に対しては福祉の委員会の議員が、建設に対しては建設の委員会の議員が、きちんと答えていた。こういう市民とのキャッチボールができるように私たちもしていこう」と感想を述べていらっしゃいました。私たちとしては、制定されているけど実施ができていないのはよくないので、実施を踏まえて制定していこうと考えています。

委員)先ほど議員からの意見で、議会報告会を3回実施すると条例に書いても2回しか実施できなかったということがあり得るから、実践しながら変えていこうというお話がありました。自治基本条例についても、「普遍的・恒久的」なものにしてしまうと、そういう調整ができなくなります。ですから、実践しながらということであれば、もちろんそうコロコロかわるものではありませんが、ある程度見直しが必要なことがでてくるという考え方です。「普遍的・恒久的」ということを金科玉条のごとくやってしまうと、ガチガチで何も変えられないという懸念があります。もうすこしゆるやかに考えるものだと思います。

Fa) 住民投票についても意見交換をしていきたいと思います。

委員)住民投票は、地方自治法で制定されているということはわかります。常設型の制度にすると、現在よりも実施しやすくなるが、そのとき、いちばん問題になるのが、議会が思考停止をすることだと、アドバイザーの岩崎教授より教えていただきました。
先日、東京都の小平市が住民投票を実施して、投票率が30%程度で開票されなかったという報道がありました。しかし、住民の声を聴くという、直接民主主義的な意見の聴取の仕方は、一番原始的な民主主義だと思うのです。それが時代を経て、間接的な制度になっていますが、民意を直接的に聞くというのは、ギリシャ・エジプト時代からの、民主主義の原点に戻ることではないかと思っています。そこにいろんな問題が出てくるなら、その問題点を条文の中でクリアできないかと思っています。条文の中で、たとえば「議会は思考停止をしない、必ず議論して議決をする」と定めるなどです。
全体に関わることでお願いしたいのが、今度の自治基本条例は、今までは後ろに引っ込んでいた生活の主役者としての住民が、議会や行政に接近して、自ら主体的に活動しようじゃないかという、ものすごい動きなんです。素案には、自治の主体として行政、議会、市民の三つの主体が入っています。市民が主体であることを、議員の皆さんもしっかりと認識していただきたいと思います。

Fa) 補足しますと、「常設型住民投票制度」という言葉で捉えてほしくないということです。あり研が伝えたいことは、「今の制度よりは実施がしやすく、かつ安易ではないもの」ということです。

議員)条例の見直しについては、意見としては「普遍的・恒久的」と書いていますが、私たちの会議のなかで「4年では短すぎるのではないか」「10年くらいがいいのではないか」という具体的な議論がありました。
私は住民投票の件について、先ほどあり研の委員の発言にあったように、市政を左右するような大まかなことについて、住民投票を入れていくのはいいのではないかと思います。しかし、なんでもかんでもというのは、やっぱり非常にマズいのではないかと思っています。

議員)常設型の住民投票について、補足意見に「合併、市役所の移転、大規模公共施設の建設等、市民生活に大きな影響を与える案件では住民の意思を確認する手段として住民投票は有効です。」とあり、もちろんその通りだと思います。
そこでお聞きしたいことがあります。あまりいい例がなく、本来自治法上はできない内容ではありますが、たとえば「税金を下げる」という案件が住民投票に付されたとします。その時、下げるという意見にどれだけの市民の人が一考していただき、たとえば「下げない」という選択をどれだけの市民ができるものなのか。市民からみると、小牧市は全国で有数の財政規模と思われていることもあり、市民の皆さんからすると「小牧市の財政は大丈夫だよね」という意見の中で、安易に動いてしまう可能性が無いとはいえないと思います。
先ほどあり研の委員の方からご指摘のあったように、議会が思考停止になって議会の機能を果たさないのではいけないのですが、先ほど説明があったように「現行よりも実施がしやすく、また安易に使われない」という適切な補足説明をつけなければ、その場その場で市民が楽な選択をしてしまう懸念もあります。
あり研の皆さんは、数多くの会議を重ね、自治基本条例の必要性、どのようなものが自分たちにとって大切かというのを議論されてきたと思います。皆さんのような市民が増えることが、大切ではないかなとは思うのですが、適切な補足意見が無いと、私としては不安視する部分があります。これは個人的な意見です。

Fa)市民が安易な決定をしてしまうのではないかというリスクをどのように捉えるか、という質問だと思いますが委員の皆さんはいかがですか。

委員)そういったことについて、私自身も危惧しています。特に税金の問題ですとか、市の利益が減るようなことについて住民投票にかけるのは、非常に危険なことだなと思います。十分に情報を精査して、市民に提供していく必要があります。
それに、私の個人の見解ですが住民投票というのは参考意見です。最終的には議会が議決をします。議員の研修会に参加させていただいたときに、「中流砥柱」という言葉を聞きました。川の中に大きな岩が毅然と立っている。川の流れがこっちを向いても、そうじゃないところは毅然としてやるのが議員だと。私は議員ではありませんが、そういう議員はかっこいいと思います。住民投票はあくまで参考意見、住民意見の吸い上げのみだと個人的には思っています。

委員)自分なりの確かな判断ができる市民ばかりではないというお話がありました。先ほど、議会の夜間開催などのお話をしたのは、賢い市民をたくさんつくることが、いい意味で確かな議員さんを選出する一つの要素だと思うからです。ですから、市民が信頼できないという前提でものごとを考えるのではなく、信頼できる市民をどうつくるか、どのようにしてつくっていくかという前提で考えていただきたい。そうでないと、不信感の塊の中では何も起きないと考えます。

議員)常設型の住民投票制度は、住民が直接参加できる非常に有効な手段です。安易に実施しないためには、やはりルールが必要だと思います。ある程度のハードル、たとえば直接請求並みにするのか、あるいは投票率は何%以上じゃないと有効じゃないとするのか、そういうルールをつくって、そのうえで、住民が直接参加できればいいなと思っています。

岩崎教授)先ほどあり研の委員の発言にあった、思考停止ということについて。たとえば平成の大合併のときによくありましたが、もう議会では決められない、だったら住民投票で住民に決めてもらおうと丸投げしてしまうことがあります。しかし、本来、議会とは、そういうものではありません。徹底的に合併の是か非かを議論して、住民の皆さんにメリットとデメリットを提示して、議会報告会などのいろんな場で住民の意見を聞きながら、「わが市としてはこうする」と提示するのが本来の議会のあり方です。でも、時間もない、議会もまとまりそうにない、だったら住民投票にかけちゃえといって、丸投げをした事例が、特に平成の大合併のときに多く見られました。それは、やはり心配をする部分です。

議員)外国人の参政権について、あり研ではどのような議論がされたのでしょうか。

委員)住民投票については、私たちもどのように議論をしたらいいのか難しいものでした。メンバーそれぞれも、住んでいるところによって価値観が違ったりします。外国人が近くにいる方は住民自治をしていくにあたり、外国人の意見を聞くのも必要だと思われるし、近くに外国人がいないと「必要なの?」と思う人もいます。これについては、外国人の問題だけではなく、非常に難しいものでした。議論としては、皆さんにお見せした通りで、すべての人が投票に参加してほしいという意見もあれば、選挙権と同じという意見もあります。また、内容によっては、参加してもらったり外れてもらったりした方がいいのではないかという意見もありました。
話が戻りますが、住民投票については非常に時間をとって議論をしましたが、とても難しい内容なので、個人的には書かなくてもいいのではと思いました。しかし、他のメンバーから、不測の事態、たとえば東日本大震災における原発の問題のように、どうしても短時間で意見集約をしなくてはいけない時、議員を選挙してといった時間をかけられない時に、住民投票があったほうがいいのではないかという意見もありました。
外国人については、外国人以外にもいろんな個性を持った方がいらっしゃるので、触れないという選択肢もあるのではないかという議論になりました。

委員)外国人の問題については、結論はでていません。ただし、住民投票の有無については、条例に規定するべきだという結論です。

Fa)「5-2市長の役割と責務」と「6-2条例の見直し」について、意見交換をしたいと思います。

委員)冒頭で述べたように、市長の交代時にスムーズに運営するために、具体的にどうすればいいのかを素案の通り示しています。「マニフェスト」に関しては、方針や目標を示してほしいと、市民としては思っています。「マニフェスト」という言葉がふさわしいかどうかは、いま検討中です。

議員)議会の意見では、市長の役割と責務について、素案をバサッと切ったように思われるかもしれません。
何度もいいますが、しくみとして二元代表制であり、あくまでも市長は選挙で選ばれる、議員も選挙で選ばれる、そして先ほど意見があったように、そのなかに市民がいるわけですね。素案は、アメリカの大統領制のようなイメージで書かれています。機能としてはあったほうがいいし、スムーズに、スピーディーに、市長がやりやすいようなかたちでリーダーシップを発揮できるようにという意向はわかります。ただ、あくまでも市長の努力にかかってくる問題で、人材を登用し、それだけの采配を振るっていけるかだと思います。
議会としては、市長を牽制し、緊張関係をつくることが責務です。ですので、自治基本条例については、あまり細かいことを書くのではなく、誰が市長になっても最低限守らないといけないことを盛り込むべきだと思います。
あくまでも理念条例でありますから、私たちとしては最低限のアンカーと考えます。
私たちは、この場で皆さんからいただいたご意見はしっかり受け止めさせていただきましたし、また、議会報告会等を通じて、市民からあがってくる意見は、胸の内にしまいこんで、どこでそれを発案しようか、日夜考えておりますので、ご安心ください。議会は決して思考停止もしませんし、議論をします。それでこそ、私たちが選ばれ、血税で活動をしているのです。そう意味で、「議員にまかせてください」という意味は少しあります。
小牧市に、他市から議会改革についての視察がくることは、今までになかったことです。非常にいい評価を受けているということを、市民の方にも知っていただきたい。
市長の役割と責務については、もちろんリーダーシップを発揮して小牧市政を盛り立ていただくのが本意です。しかし、細細と規定して一投足を縛るよりも、(2)(3)(4)の項目でとどめておいてもいいのではないかと、皆さんのお考えをくんだうえで提言します。

議員)市長は立候補して選挙に出ます。素案に書かれていることは、立候補の制限にならないかということを危惧します。マニフェストを掲げなくてはいけないとありますが、掲げない人でも立候補してはいけないということはありません。ブレーンが一緒に就任しなくてはならないとあったら、どこからかブレーンを見つけてこなくてはいけません。それが立候補の制限にならないかと危惧します。マニフェストあるいは公約という表現で、内容についての細かい話を、市長として実行していく責任というのはあると思いますが、自分はどういう市にしたいかを、細かく述べる人もいるかもしれないし、大きく述べる人もいるかもしれない。それは制限されるべきではありません。

議員)市長の役割と責務の(5)について、組織以外のブレーンとはどういうイメージでしょうか。

委員)外部ブレーンとしては、戦略会議のようなものをイメージしております。先程申し上げた通り、ひとつの手法としてこうしたものを書かせていただいている段階です。「ブレーン」とか「チーム」とか文字面をみると「どうかな」と思う部分も確かにありますが、先程も申し上げた通り、スムーズな運営のための議論を、今後もしていただきたい。「マニフェスト」にしても同じく、目標・方針といったものを何かしら提示してほしいという意味合いです。

議員)マニフェストの進捗体制にたいするチェックが必要ということですが、そもそもマニフェストとは財源とか工程、達成期限を示すことがマニフェストなので、あえてここで示す必要はありません。
それと、(1)のマニフェストを提示しなくてはいけないという項目ですが、新人の候補者にとっては、すごく難しいことになります。マニフェストをたくさん書く市長であれば有利ですが、違う方法で選挙にでる人もいると思います。やはり条例化しない方がいいのではないかと考えております。

Fa)(1)(5)(6)(7)については、議員の皆さんも、あり研の皆さんも、ちょっと踏み込みすぎたかなというのがお互いの共通認識になっているのではないかと思います。そのうえで、見直し期間について意見交換したいと思います。

委員)補足意見にあるように2年だと煩雑だが10年だと長すぎるから、4~5年が適切だろうというのが、私たちの意見です。こういう条例は、条例と市民の活動がリンクしないといけないので、周知がすごく重要なことだと思います。そして、実際に自分たちが活動をしているときに、条例に不具合なところがあったら直していけばいいのではないかと思います。2年だと煩雑なので、4年ぐらいが妥当ではないかということです。だから、条例を見直さない発想はもともとありませんでした。

議員)自治基本条例を見直していくことは、必要だと思っています。議員の中の議論でも、見直し期間についてはいろいろ意見がありました。これだけのものをつくって、市民の方に周知するにしても、それなりの期間が必要かと思います。見直しした場合、例えば周知で2年かかり、2年後には次の見直し始めなくてはいけないとなると、4年の見直し期間では、肝心なことを周知する前に見直し、見直しとなって、どれだけ周知ができるのか疑問があります。だから、見直しをしないということではなく、期限を決めることはしないというのが、私たちの意見です。

委員)日本国憲法でも一定の条件を満たせば変えていけます。国の法律よりも下位にある自治基本条例が「普遍的・恒久的な」ものであるというのは、あまりにも表現として不適切なものだと思う。時代背景に合わせて変えていけるものだと思います。

議員)「普遍的・恒久的」だから絶対に見直さないという意味ではありません。細かいことを変えるなという意味ではないことをご承知おきください。

議員)憲法については、変えにくいから憲法なのです。条例も非常に重いものですので簡単に変えるようなものではないと思います。見直しについてですが、素案は本当に細かく作ってあって、条例化すると相当分厚くなると思います。分厚くなると今後見直す場合に、ものすごい時間がかかります。つくった分だけ見直しの期間もかかります。条例をきちんと周知させる期間も加味しながら、見直しの期間も考えていかなくてはいけません。期間に関しては熟慮された方がいいと思います。

Fa)時間になりましたので意見交換は以上とさせていただきます。最後に岩崎教授からコメントをいただきます。

岩崎教授)すごく楽しい議論を聞かせていだけました。28人の議員、あり研が27人、お互い「議論を尽くす」ということを前提にした会議体です。ただ、議会は議会としてできるだけ意思を統一しようとして議論をして、一つの結論を導き出そうとする会議体です。あり研は、自分たちの意見をとにかくまとめていこう、だから枠のなかでここまではまとまりました、けれども補足の意見がこうです、全然違う意見もありますという、27人の個人の意見を尊重している会議体です。ですから、その両者が相見えたとき、同じ自治基本条例について話していても、議会はできるだけ合意を得やすいように最低限から積み上げていこうとします。あり研は27人の皆さんの意見をたくさん出して、ある程度は集約するけど一つの意見にまとめる必要はないというスタンスで臨んでいます。この二つの会議体、人数はほとんど同じですが、議論の進め方、結論の持って行き方が全然違うということが、まず前提になると思います。
今は自治基本条例をつくっているのではなくて、条例に盛り込むべき内容を考えているところですから、議会について思っていることを、今度議会基本条例の策定の際に、おおいに参考にしていただきたいと思います。
細かい規定の是非や見直し期間の議論がありました。市民が主体として自らの責務を条例に書き込もうと考えたとき、今までサービスを受ける側だった市民が自分たちの役割、責務をはっきりさせようと思った。だったら、議会にもこういうことが必要だろうし、行政にもこういうことが必要だろうし、私たち市民もこういうことが必要だろうと思うことを考えられれば、細かいことを書きたくなります。
議員さんからお話のあった、議会報告会の話ですが、小牧市議会は実践を積み重ねて、それを後戻りしないように条例化していくというお話をされましたけど、市民の立場から言えば、議会基本条例があって、そこに議会報告会をするよと書いてあるからこそ、やってないときに「それは議会基本条例違反ではないか」と言える立場にたつわけです。これは細かく書いていくことの効用です。条例は市民に対しての約束ですから。その市民に対しての約束を、市民がつくるという立場に立てば、細かく書かざるを得ない。そして議会は実践をしてそれが後戻りしないように、条例化していきたいという慎重なスタンスをとるとすると最低限のことしか書かなくていいというかたちになります。そうすると見直し期間も、より長くていい。これは二つの会議体の議論の進め方が違うから必然的にそうなるのだと思います。
住民投票については、小平の例を挙げるまでもなく、どう書くかは、議会としても何らかの考え方を示しておく必要があるのではないかと思います。常設型の住民投票制度を自治基本条例で定めるにしても、最終的な意思決定をするのは議会です。住民投票制度はどうあるべきかは皆さんでこれから議論しなくてはならないし、議会基本条例の中でも、住民投票をどう考えるかを議論してもいいと思います。
今後、5年10年でいろいろ法律がかわることがあると思います。その法律がかわるのに合わせて、自治基本条例も変えていくというのがあり研の考え方、法律が変わっても小牧市の自治のあり方を最低限決めておけば、10年は担保できるものであるべきではないかというのが議会の考え方です。どちらが正しいというのではなくて、互いの会議体の進め方の違いであると理解してもらえれば、今日の意見交換は非常に実りがあるものだったと思います。

(6)あり方研究会議より あいさつ (議会・行政分科会サブリーダー松田委員)

  • 小牧市がどう良くなるのか、小牧市がいかに暮らしやすい市になるのかということが最終目的です。立場が違うことでニュアンスが違うことがあったかと思いますが、最終目的が一緒であることから、ぜひ素晴らしい議会基本条例をおつくりいただきたい、また私たちも、皆さんのご意見をしっかり受け止め、提言書をまとめたいと考えています。

3.提言書素案の検討

意見交換後の討議の様子
  • ファシリテーターの進行により、前回PTからの変更点について確認があったあと、アドバイザーの岩崎教授を交え、提言書の内容について検討しました。

2-3 地縁組織、3-4 子どもに関する特記事項

  • 子ども会が地縁組織として例示されているが、子ども会加入の家庭は少なくなってきているので、どこかにPTAについて記載したらどうか。
  • 地縁組織の例示に加えてはどうか。
  • PTAは地縁組織なのか。
  • 一般的には地縁組織とは言わないが、地縁の要素はある。
  • 3-4子どもに関する特記事項に「保護者」の記載があるので、あえて表現しなくてもよいのではないか。
    ⇒【検討の結果】変更なし

Fa)2-3地縁組織、2-4NPO・市民活動団体、2-5企業・事業者により、市内のすべての団体を網羅していると考えてよい。

2-9 住民投票

  • 岩崎教授から年齢について考えなくても良いかという質問があったが、年齢要件は20歳未満も投票できるということを議論すればいいのか。
  • 選挙は20歳以上だが、住民投票については条例で定めるものなので、市の側で決めることができる。

【岩崎教授】
合併のときには、次世代である16歳から、18歳からとする自治体もあった。しかし、未成年を含めると、そのたびに名簿をつくらなくてはいけないので手間ではある。

  • 小平の例では、投票率が50%ないと開票しないということだが、それを50%以下にすることはできないのか。

【岩崎教授】
できるが、何%にするかという議論をしなくてはいけない。

  • 今の選挙で50%超えるところはなかなかないから、きびしい基準ではある。

【岩崎教授】
小平の例は、単純なYes・Noではなく、道路をつくる際にもっと市民が参加すべきかということに対する賛成か反対か問うもので少しわかりにくかった。議会としては50%とハードルを上げておけば議会と住民投票が並立すると考えたのかもしれない。

  • 将来的なことだが、オンライン投票について定めてはどうか。投票所に足を運べない人もいる。
  • オンラインでは誰が投票したか特定できないのではないか?
  • マイナンバー制度ができたので、特定はできるだろう。

【岩崎教授】
選挙でも住民投票でも、投票で大事なのは誰に、何に投票したかという秘密が守られること。
マイナンバーによる投票では、個人が特定できる恐れがある。投票ではなく、計画策定で意見を広く募るときなどに、IT技術の活用について、住民参加の手段として書き込んでもいいかもしれない。
⇒【検討の結果】住民投票のところには入れない。

5-2 市長の役割と責務

  • マニフェストの進捗のチェックは誰がするのか。
  • (6)に規定している。誰がはっきりと書いていないが、議員、市民だろう。

6-2 見直し期間

  • 見直しというのは、条例の全部を見直すということか。必要なところを随時見直す仕方でいいのではないか。
  • 議会基本条例は、実施しながら見直していくと言っていたのに、自治基本条例だけ10年というのはおかしい。また、これだけ議論を戦わせた条例だが将来的に空文化する項目も出てくるかもしれない。総合計画も見直しをしていくものだし、4年程度で見直しをしていってもいい。
  • 4年で見直しというのは、変えないことも含めてという意味であり、必ず変えなくてはいけないことではない。
  • 4年と断言するのではなく、「原則として」等の文言を入れてはどうか。
  • 「原則として」という言葉を入れることで、見直し期間が延長される可能性がある。
  • 曖昧な表現は入れないほうがいいのではないか。
    ⇒【検討の結果】変更なし

議会との意見交換の感想

  • 議員の意見を紙で見たときは、自分たちの議論は何だったかと思ったが、今日意見を聞いて、素案については前向きに受け止めてもらっていることがわかった。議会基本条例に、いいかたちで反映されてほしい。

【岩崎教授】
市民が監視していかなくてはいけない。

  • 議会の部分について、議会からの意見ではかなり素案の内容が削られたかたちで出てきた。議会基本条例に具体的に記入するといわれたが、具体的なスケジュールがない以上、あり研はあり研として進めていいのか。

【岩崎教授】
議会は、合意しながら話を進めるので、書面としては今回のようになる。
しかし、今日の意見交換であり研の意見は最大限受け止めるとのことだったので、それは最大の成果。
議会基本条例は議会基本条例として、あり研では市民の素直な気持ちを入れればいいのではないか。

4.今後の予定

第15回研究会議

日時

7月24日(水曜日)午後6時45分から午後8時

場所

市役所東庁舎5階大会議室

内容

提言書(案)の最終確認

会議の傍聴について
  • 傍聴定員は10名とします。
  • 傍聴を希望される方は、会議の開催予定時刻までに会議会場へお越しください。
  • 傍聴の受付は、当日先着順で行い、定員になり次第終了します。

関連リンク

この記事に関するお問い合わせ先

市長公室 協働推進課 市民協働係
小牧市役所 本庁舎4階
電話番号:0568-76-1629 ファクス番号:0568-75-5714

お問い合わせはこちらから

「Adobe Reader(Acrobat Reader)」ダウンロード PDFファイルを閲覧するには「Adobe Reader(Acrobat Reader)」が必要です。お持ちでない方は、左記の「Adobe Reader(Acrobat Reader)」ダウンロードボタンをクリックして、ソフトウェアをダウンロードし、インストールしてください。