「こまき地域づくりフォーラム2013」を開催しました

更新日:2017年08月31日

こまき地域づくりフォーラム2013

日時:平成25年8月24日(土曜日)午後2時~午後4時

場所:小牧市市民会館ホール

本市では、みんなで助け合い支えあう“協働によるまちづくり”を目指し、自治基本条例の制定や地域協議会の設立に向けた取組みを進めています。
今回のフォーラムでは、その一部を紹介するとともに、四日市大学総合政策学部岩崎恭典氏を招き、少子高齢化時代のまちづくりについて、講演をいただきました。

プログラム

1.市長あいさつ(要旨)

山下史守朗小牧市長

山下市長のあいさつの様子の写真

山下市長のあいさつの様子

こまき地域づくりフォーラムは、昨年から開催させていただいております。昨年も大勢の皆さんにご参加いただき、これからの小牧の地域づくりや自治について考えていただくきっかけにしていただけたのではないかと思っています。
今回も、自分たちのまちは自分たちでつくるという自治の原点に立ち返ることを目的に開催しています。住みよいまちにしていくには、行政だけではできません。市民と行政が協働して、ふれあい・支えあい・助け合いの地域づくりをいかに進めていくか、一緒に考えていく必要があると思います。
現在、第6次総合計画が折り返し地点にきており、新しい基本計画の策定をすすめています。計画の柱の中に、「安全で安心な地域をつくる支え合いの力」、「自立と共生による市民主体の地域づくり」がありますが、年をとっても安心して住み続けられるまちをつくっていくためには、市民主体で、市民がみんなで支え合い、助け合う地域づくりが必要です。

小牧市も、この春に高齢化率が20%を超え、5人に1人が65歳以上という人口構成になりました。加えて少子高齢化で現役世代が減少しています。
年をとっても地域で安心して暮らせるまちにするためのヒントは、元気な活力ある高齢社会をどうつくっていくかです。リタイア後も、趣味・スポーツを楽しみながら、その元気を少しずつでも地域の助け合いや支えあい活動に取り組んでいただくことです。従来の要求要望型、お任せ型の民主主義といわれてきたものを一歩進め、自分たちの問題意識の中から、自治を取戻し、強い地域をひとりひとりが考えていく地域づくりを実現したいと思います。

本日は、私たちの地域をいっそう安全安心で住みよいまちにするために、協働によるまちづくりを一緒に考えていく機会としたいと思いますのでよろしくお願いします。

2.議長あいさつ(要旨)

川島公子小牧市議会議長

川島議長のあいさつの様子の写真

小牧市の高齢化率が20%を超えたとお話があるように、もう、「誰かがやってくれるのではないか」とか、「誰かに頼もう」というのではなく、今ここに集まっている皆さんも一緒に小牧の明日を考えなくてはいけない時期になっています。図らずも「今でしょ!」いう言葉が流行しています。

このあと自治基本条例あり方研究会議から、議論を重ね取りまとめた「提言」の内容について発表があります。一年間にわたる長期の会議、行政経験もなく元議員でもない一般の方々が、小牧の最上位ともいわれる条例のたたき台を練り上げてくださいました。
私たち議員もできる限り傍聴に参加しました。会議の中では、アドバイザーの岩崎先生が、委員のみんなの意見をしっかり聞いた後に、的確なアドバイスをされていました。議論の様子や先生のアドバイスの様子を傍聴させていただき、人に説明をして、納得してもらうとはこういうことかと、議員としても勉強できました。
この会議は、素晴らしい会議であり、素晴らしい提言をつくられました。心からお礼を申し上げます。

私たちには、明日の小牧をどうしようか考える責任があります。ぜひとも、一人ひとりが将来の子どもたちのために、そして私たちが歩いていく高齢社会のために、自分の手でこれに参加しようではありませんか。人任せでなく、自分たちで動き、自分たちでつくっていきましょう。

3.自治基本条例のあり方に関する提言の発表

公募市民27名による「自治基本条例のあり方研究会議」が1年にわたって研究した成果を提言書としてとりまとめました。

(1)会議のメンバーによる取り組みの様子と提言書の内容をスライドを使って発表しました。

最初に、原田委員から、これまでの取組みの内容について、発表がありました。
研究会議の取組みの発表の様子の写真

研究会議の取組みの発表の様子

「自治基本条例あり方研究会議」は、「広報こまき」平成24年5月1日号で掲載された『あなたがまちづくりの主役に「自治基本条例のあり方研究会議メンバー募集」という記事を目に留めて応募して集まった27人です。
年齢は30代から70代、男女の内訳は男性22名と女性5名、市内の各地域に居住し、社会経験の異なる面々です。

発足当初は、メンバーの多くの方が、『「自治基本条例」って何?』というところから会議が始まりました。あまりなじみのないことで、当初は戸惑っていたメンバーもいたように思います。一方、既に各分野で活躍されているメンバーもたくさんおみえになりました。

1年以上にわたり議論をしてまいりましたが、予定されていた全部で15回の会議のほか、自主勉強会を行ったり、市民活動団体や区長さん、市議会や市長との意見交換会を行ったりと取り組みを進めてきました。
また、専門的に効率よく議論するため、2つの分科会に分かれて議論を進めていた時期もありました。

私たち自身の手によって、市民の皆さんにご協力を仰ぎ、アンケートの実施もしました。職場の同僚や町内会などを通じて、338人から回答をいただき、議論の参考にさせていただくことができました。
いろいろな方法で、私たち会議以外の人たちの意見をできるだけ聞く努力をし、自治基本条例に求められるものは何なのか、どうあるべきかなど理解を深めていきました。

ここで、自治基本条例について簡単にご説明させていただきます。
この条例を一口で言えば、「まちづくりのあり方や仕組みを市民自らが定めたもの」、といえるでしょう。市民のまちづくりに対する権利と責務、市民がまちづくりに参加しやすくなる仕組み、行政や議会の役割の再定義、などが主な条例の項目です。
自治基本条例は平成13年に施行された北海道ニセコ町の「まちづくり基本条例」が日本で最初のものだといわれています。以降、全国に拡がり、今年4月時点で約1800の自治体のうちおよそ270の自治体で制定されています。愛知県内でも現在12の自治体で制定されています。

自治基本条例を制定する自治体が増えてきた背景には、人口減少による、社会構造の変化があります。人口のお話については、この後のプログラムで岩崎教授のご講演の中でもお話があると思いますが、今後の人口減少を考えると、自治体が行ってきたサービスの見直しはどうしても必要になります。それでもサービスの縮小一本やりではなく、市民の力で担える部分は担っていこう、という姿勢が必要になるのではないでしょうか。自治体が直接行う行政サービスは小さくなっても、全体としてはサービスの水準が維持されることが望まれます。その担い手は市民一人一人であり、区や町内会、NPOや市民活動団体、企業・事業者であると考えられます。

自治基本条例は、これらの地域社会の担い手を再定義し、いきいきと、そしてお互いが協力しながらまちづくりを行うための新しいルールを定めているものとされていて、私たち、あり方研究会議は、今その必要性を感じ、取り組んできたところです。

次に、議会・行政分科会リーダーの松本委員から、とりまとめた提言書の内容について、発表がありました。
提言内容の発表の様子の写真

提言内容の発表の様子

提言書の内容について、抜粋してご説明します。

「2自治の仕組み」の章についてです。
私たちは、自治の担い手は、市民・議会・行政だと考えました。
市民・議会・行政は、それぞれが自治の担い手ですが、お互いに力を合わせて行う部分があります。その部分が、いわゆる『協働』で、お互いに、協力して働く、この『協働』の部分を拡げていくことが非常に大切なことなんだと考えています。

このうちの1つ「市民」の中で、特に「地縁組織」、「NPO・市民活動団体」、「企業・事業者」を挙げ、それぞれの自治における位置付けや期待される役割について、考えをまとめています。
地縁組織、NPO・市民活動団体、企業・事業者は、まちづくりの主体となって、それぞれが力を合わせていくことが期待されています。

「3市民」の章についてです。
特に、3-3市民の役割と責務では、「市民は、まちづくりに興味関心を持ち、参加するように努めます」ということを提言しています。市民1人1人がまちづくりの担い手であり、期待されているということを表現しています。まちづくりと聞くと、仰々しく感じますが、例えば、近くで困っている人がいたら助けてあげたり、近くで頑張っている人がいたら、応援してあげたりということも、まちづくりの大切な1歩だと考えます。

「4議会」の章についてです。
4-1議会の役割と責務では、「議会にはこうあってほしい」、「こうあるべきだ」などとメンバー同士で議論を交わした結果、項目が多岐に亘ることになりましたが、その多くは、市民の皆様にも深く関係しています。
つまり、議会には、その活動を市民にわかりやすく説明する責任があり、そのためには、スライドにもでていますように、『情報の公開』、『議会傍聴の促進』、『市民との直接対話』が必要で、市民・地域の要望やニーズを十分くみとり、公正に扱うことが必要であるという内容です。

「5行政」の章についてです。
5-1行政の役割と責務では、「行政は公平、公正、公開、効率の原則に基づき、市民の立場に立ってサービスを提供」することを提言しました。これは、議会と同様、行政も、市民の方へ、大きく目を見開いて役割を全うすることが必要だという議論からまとめられたものです。
また、ここでも「地縁組織」、「NPO・市民活動団体」、「企業・事業者」との『協働』の必要性について触れています。『協働』は、行政の姿勢としても、非常に大切なことなので、この分野でも提言としてまとめています。

以上、ここまで、簡単ではありますが、提言書を通して、特に皆さんに伝えたいことをお話させていただきました。

(2)発表の後、メンバーから市長への提言書の提出式が行われました。
提言書提出の様子の写真

提言書提出の様子

原田委員から会場の参加者へメッセージが読み上げられた後、市長に「小牧市自治基本条例のあり方に関する提言書」が提出されました。
メッセージ(要旨)
私たちが、自治基本条例が必要だと思い研究をしてきた背景には、少子高齢化に伴う人口減少などの社会的な要因があり、地方の自治も、そのあり方を変えていく必要があります。
私たちは、これまでの議論を通し、この難しい課題を解く『カギ』は自治のあり方にあり、市民がこれからのあるべき自治について考えていくことが大切だと気づかされました。
今日お集まりの皆さんが、身近なまちづくりの今の視点からこの提言書を見て「理想はそうだけど、現実的でないのでは?」という感想をもたれる方も居られると思いますが、今回私たちがまとめた提言書は、これから変化するための提言として受け止めていただき、この提言書を「ことはじめ」として、これからの充実した生活をおくるまちづくりの実現のために、ご家庭や友人やご近所の集まりの中でご議論頂けたらと思います。

小牧市自治基本条例のあり方に関する提言書はこちらをご覧ください

4.講演【これからの自治と協働】

講師:四日市大学総合政策学部 岩崎恭典教授

人口減少と高齢化は避けられない

岩崎教授による講演の様子の写真

岩崎教授による講演の様子

国勢調査をもとに考えると日本の人口は2005年にピークを迎え、今後は急速な人口減少社会に入っていきます。小牧市の人口も、日本全体よりは緩やかですが、2010年をピークに徐々に減っていくという推計が出ています。
一方で「高齢化指数」(総人口に占める65歳以上の人口比率)は、大きくなっていきます。さきほど、市長さんの挨拶では小牧市も20%を超えたというお話でした。今のままでいくと2020年、あと7年後には高齢化率25%、4人に1人が高齢者になります。そして27年後2040年位は32.5%、3人に1人です。
このように人口減少と高齢化が急速に進む社会を、私たちは初めて経験します。5年後、10年後、20年後、私たちの子や孫の世代の社会はどうなっていくのか。その対応を、今、人口のピークを迎えた私たち現役世代が考えておかなくてはいけません。その手掛かりになるのが、さきほど発表のあった「あり方研究会議」の提言書だと思います。
先日、「社会保障制度改革国民会議」の報告が発表されました。その中で、団塊世代がすべて75歳以上(後期高齢者)になる2025年を目標にして社会保障制度を大きく変えていくべきだという提言があります。社会保障制度の改革方針を、年度を区切って国が示すのは初めてのことです。とうとう国も、人口減少と高齢化に対応する仕組みづくりを、もはややるべきだと認識したということです。

「あれもこれも」から「あれか、これか」へ

会場の様子の写真(参加者の皆さんは熱心に耳を傾けていました )

会場の様子(参加者の皆さんは熱心に耳を傾けていました )

  • 1969年、千葉県松戸市で「すぐやる課」が設置されました。市民の要望に応えて何でもすぐにやる部署で、またたく間に全国に普及しました。当時は、人口増加と税収増の時代で、市役所は、いろんな仕事を「あれもこれも」引き受けるこ体制をつくってきました。
  • しかし、1995年をピークに生産年齢人口は減少を始めました。95年以降、「あれもこれも」引き受けるサービスを見直さなくてはいけなかったはずですが、大きな船がすぐには方向転換できないように、やっと今頃になって国が危機感を共有するようになりました。
  • 人口減少、税収減という右肩下がりの時代に、どのような社会のしくみをつくっていくかというと、これは模索するしかありません。ひとつ言えることは、これからは「あれかこれか」しかできないということです。小牧市民にとって守らなくてはいけないもの(セーフティネット)は何か。それ以外のことは、市役所はやらないか、市民が担っていくか、そのようなやり方を考えていかざるを得ない。では市役所の仕事のうち、やめてもいいものは何か。
  • これまで、「あれもこれも」要求した市民もそれなりの責務を背負わなくてはいけません。2025年問題に対応するため、市民・議会・行政はどうあるべきか、その責務をあらためて決めなおすことが必要です。

地域協議会が共助を担う

  • PDCAサイクルで考えるとPlanCheckについては、これまでの市民参加の制度はたくさんありました。ところが肝心のDoの部分では参加ができませんでした。「あれかこれか」しかできなうち、ある部分については市民がやらなくてはいけません。市民がDoの部分に参加することを協働と呼びましょう。
  • 協働をどのように進めるか。さまざまな方法がありますが、ひとつは現在市で検討がすすんでいる地域協議会です。ひとくち小牧市と言っても高齢化率をはじめとする地域課題は各地区によって違いがあります。この地域ごとの課題を地域に住むみんなが認識し、解決の方法を探るための組織が地域協議会です。
  • 地域協議会については、区、自治会に屋上屋を重ねるものではないかという意見があります。区・自治会は、世帯を構成員としているところが難点です。人口が減っても世帯は減らないので、区・自治会は今後活動するひとを確保するのは難しくなります。区・自治会を中心に地域のさまざまな団体が一堂に会し、課題を話し合う場が必要です。
  • 地域の団体が横につながれば、できることはたくさんあると思います。小学校の子どもたちの見守りも、朝の登校時間は老人クラブがつきそい、夕方の帰宅時はお母さんたちが防犯パトロールをするとか、誰かが全部やるのではなく、少しずつ役割分担をすることができます。
  • 高齢者福祉の問題についても要支援が自治体の仕事になり、要介護もサービス低減になる予定です。また、中央防災会議は巨大地震時に必要な各家庭の食糧備蓄について、今まで3日間分といわれていたものを一週間分以上と提言しました。このように国は自助を前面に押し出し、それができないときに公助という方針です。そこで自助と公助の間の共助が重要になります。その共助を担うのが地域協議会です。

舵を切る小牧市

  • 右肩下がりの時代における、いわば市民の覚悟、議会の覚悟、行政の覚悟について、あり方研究会議は1年間検討を重ねてきました。それをもとに、小牧市のローカルルールをつくるための役割を小牧市が引き継ぎます。さらに、議会では議会基本条例が検討されています。
  • 2025年に向けて、どのような小牧市であるべきか、遠からずみなさんにも検討成果が提示されます。人口のピークを迎えた2005年をたまたま生きてしまった世代として、私たちには次の時代へ向けて舵をきっていく役割を担う必要があるのです。

アンケート調査結果について

今後の自治や協働に関するさまざまな施策の検討を進めていく上での資料とするため、参加いただいた皆さまにアンケート調査をお願いした結果、381名の方々に協力をいただきました。心よりお礼申し上げます。

この記事に関するお問い合わせ先

市長公室 協働推進課 コミュニティ係
小牧市役所 本庁舎4階
電話番号:0568-76-1149 ファクス番号:0568-75-5714

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