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令和2年行政報告(第2回定例会)

更新日:2020年06月05日

令和2年6月5日、小牧市議会第2回定例会にあたり、5月末に出納閉鎖いたしました令和元年度の一般会計を始め、特別会計、企業会計の決算見込み、及び事務事業の成果についてご報告を申しました。

令和2年小牧市議会第2回定例会にあたりまして、5月末に出納閉鎖いたしました令和元年度の一般会計をはじめ、特別会計、企業会計の決算見込み及び事務事業の成果についてご報告を申し上げるところですが、その前に、新型コロナウイルス感染症対策について、これまでの本市の対応状況についてご報告させていただきます。

本年1月に国内で新型コロナウイルス感染者が初めて確認され、その後感染が拡大していく中、政府は、4月に全都道府県に新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を発出しました。

このような状況の下、本市では、2月26日以降の市及び外郭団体の主催するイベント等を中止又は延期し、その後、公共施設の利用停止、小中学校等の休校、保育園・児童クラブの利用中止要請など、必要な措置を可能な限り迅速に判断、実施し、感染の拡大を防ぎ、市民の命を守ることを最優先として全力を尽くしてまいりました。

また、医療機関等へのマスクの配付、飲食店へのテイクアウトなどに対する支援、家庭保育協力金、ひとり親家庭等への給付金の支給や、市議会からの緊急要望を受けた、こども達への図書カードの配布、高齢者への感染症対策協力金の支給、水道基本料金の6か月間免除など、感染拡大防止と市民生活の安定のために、本市独自の様々な取組を実施してまいりました。
そして、遊戯施設、商業施設など休業要請に協力いただいた事業者に対する協力金や、すべての市民に一人10万円を支給する特別定額給付金、子育て世帯への臨時特別給付金の支給などについても、可能な限り迅速に取り組んでいます。特に市民の関心が高い特別定額給付金の支給では、愛知県内で最も早く振込みを開始しました。

市民の皆様には、不要不急の外出自粛などにより大変なご不便をお掛けしてまいりましたが、市内での感染者については、4月28日に6人目の感染が発表されてからは、昨日までに新たな感染者は確認されておらず、感染が抑えられている状況です。

政府は、5月14日に緊急事態宣言の対象地区から愛知県を除外しましたので、本市では、小中学校・保育園等を段階的に再開しております。また、5月26日には、愛知県独自の緊急事態宣言も解除され、徐々に社会・経済活動が再開しつつあります。

しかしながら、新型コロナウイルスの脅威が完全になくなったわけではなく、今後も感染拡大の第2波の懸念と隣り合わせの日々が続き、元通りの日常生活を取り戻せるのは当分先のことになると言われています。

政府は、感染拡大を防止するため、今後の「新しい生活様式」の定着や、「業種別ガイドライン」等の実践を求めています。

小牧市としても、気を緩めることなく、感染拡大の第2波、第3波に備え必要な対策を講じるとともに、これまでの学校の休校や外出抑制に伴う影響などを緩和し、市民生活の安定を図るべく、市として、でき得ることをしっかりと行ってまいりたいと存じます。

市民の皆様におかれましても、引き続き、手洗い・咳エチケット・三密の回避・ソーシャルディスタンスなど基本的な感染予防策の徹底をお願いいたします。

以上、新型コロナウイルス感染症対策について、本市におけるこれまでの状況等についてご報告申し上げました。

 

それでは、引き続き、令和元年度の一般会計の決算見込みについてご報告申し上げます。

何分にも出納閉鎖を行ったばかりでありますので、まだ正確な数字をお示しすることはできませんが、繰越明許費及び継続費として措置いたしました諸事業の繰越財源を差し引いた実質収支ベースにおきまして、黒字決算を見込むことができました。

令和元年度は、「平成」から「令和」へと元号が改まり、大きな節目の年となりました。本市におきましても、新たな最上位計画である「小牧市まちづくり推進計画 第1次基本計画」を策定するとともに、「改革と創造、チャレンジする市政」を一層強力に推進し、将来を見据えた様々な改革と小牧市の明るい未来につながる新たなチャレンジに全力を注ぎ、信念とスピード感を持って市政を運営してきたところであります。

「小牧市まちづくり推進計画 第1次基本計画」では、これまでの取組を継承した3つの都市ヴィジョン「こども夢・チャレンジNo1都市」「健康・支え合い循環都市」「魅力・活力創造都市」をまちづくりの機軸として掲げ、「活力ある高齢社会(小牧モデル)」の創造と「若年世代・子育て世代の定住促進」を図ってまいりました。

そして、限りある行政の経営資源を各施策により無駄なく最適に配分することで、戦略的かつ効果的、効率的で持続性の高い自治体経営に努めてまいりました。

それでは、令和元年度の主な事務事業の成果について、「小牧市まちづくり推進計画 第1次基本計画」の市政戦略編、分野別計画編、自治体経営編ごとに申し上げます。

 

はじめに、市政戦略編についてであります。

『こども夢・チャレンジNo1都市』の実現に向けて、小牧市の子育ち・子育ての中核施設となる「こまきこども未来館」の整備を進めてまいりました。ラピオビルの2階から4階までに吹抜け空間を設け、各フロアをつなぐシンボル遊具を配置するなど、遊びや体験を通して新たな感性が芽生える空間を創ってまいります。

また、妊娠期から子育て期までにわたる様々な相談やニーズに応じるワンストップの相談窓口としてラピオ3階に先行してオープンしました「子育て世代包括支援センター」では、新たな取組といたしまして、1歳の誕生日の節目に絵本をプレゼントし、読み聞かせを通して親子の愛着形成を促進するとともに、妊娠届出時に作成したサポートプランの見直しを実施いたしました。

学習支援事業「駒来塾」につきましては、元教員の方や大学生などの協力を得て、令和元年度からは新たに小牧地区を加え、市内全域の4教室に拡充し実施いたしました。

そして、ICTを日常的に活用する社会において、これからの時代を切り拓くこども達の力を育むため、小中学校のICT教育を一層推進することとし、まずはモデル校4校に、3クラスに 1クラス分程度のタブレット型パソコンを整備し、ICTを活用した「分かりやすい授業」の実践検証を開始したところであります。

しかし、今後は新型コロナウイルス感染症に備え、早期にオンライン学習等ができる環境整備を進める必要があり、今定例会の議案に上程しておりますが、小中学校の全児童生徒に1人1台のタブレット型パソコンを整備してまいります。

次に、『健康・支え合い循環都市』の実現に向けては、自分に合った健康づくりにチャレンジした市民の方が、獲得したポイントを市内限定商品券などに交換できる「健康いきいきポイント制度」につきまして、楽しみながら歩いて健康づくりができるウォーキングアプリ「alko」の活用と合わせて、さらなる利用促進を図りました。

また、市内の介護施設などでのお手伝い、地域でのサロン活動などへの協力、地域協議会を通じた日常生活の困りごと支援の支え合い活動などに対してポイントを付与して、市内限定商品券で還元する「支え合いいきいきポイント制度」については、介護施設などで活動される方の対象年齢を18歳以上にまで広げるなど、より一層、支え合い助け合いの地域づくりを推進してまいりました。

そして、「健康いきいきポイント制度」と「支え合いいきいきポイント制度」をあわせた「こまきいきいきポイント制度」で、市民の皆様の「健康」と「支え合い」が地域で循環する仕組みづくりを引き続き進め、「活力ある高齢社会(小牧モデル)」の実現に取り組みました。

地域協議会につきましては、昨年、桃ヶ丘小、小牧小、北里小の各学校区で新たに設立され、全16小学校区のうち11小学校区において活動に取り組んでいただきました。今後も活動の支援に努めるとともに、全小学校区での設立を目指してまいります。

『魅力・活力創造都市』の実現に向けては、小牧駅周辺において、駅利用者の利便性の向上と市の玄関口としての魅力を高めるため、小牧駅西駅前広場や市営駐車場の工事に着手するなど、小牧駅周辺整備を、中央図書館及びこまきこども未来館と三位一体で中心市街地活性化の再スタートと位置づけ、整備を進めました。

中央図書館の建設につきましては、令和2年度末の開館に向けて、本年12月末までには竣工する予定です。

さらに、今後の中心市街地の目指すべき将来像や取組の方向性を示す「中心市街地グランドデザイン」の策定に向けて、中心市街地グランドデザイン戦略会議を開催しました。

また、東部地域のまちづくりにつきましては、昨年4月に東部まちづくり推進室を設置し、東部地域の目指すべき将来像や取組の方向性を示す「東部振興構想」の策定に向けて、東部まちづくり戦略会議を開催しました。

(仮称)小牧スマートIC整備事業につきましては、地元篠岡地区の要望を受け、東部地区の活性化などを図るため、引き続き民間事業者と連携・協力し進めてまいります。

昨年4月に開設しました「こまき新産業振興センター」では、 市内企業の成長産業への参入促進、新事業展開への支援やAI・IoTに代表される生産性革命への対応支援などを中心に、市内の中小企業の競争力強化と継続的な事業発展のために、能動的に支援を行い、活力ある地域経済の発展を図りました。

続きまして、分野別計画編につきましては、6つの分野ごとに申し上げます。

 

まず、1、安全・環境についてであります。

生活安全では、新たに通学路を中心とした市内100か所に防犯カメラを設置いたしました。また、区で管理していた防犯灯を全てLEDに付け替え、市で一括管理することで維持管理コストを削減するとともに、一層の防犯対策の充実を図りました。

また、多文化共生の推進につきましては、昨年8月に多文化共生推進室を設置し、小牧市国際交流協会の日本語教室の講師を養成するとともに、「多文化共生推進プラン」の改定を進めました。

ごみ・資源につきましては、桃花台地区でモデル実施してきた雑がみの週1回回収などを市全域で実施し、より一層の利便性の向上と再資源化の推進を図りました。

なお、令和元年度は順位がまだ出ておりませんが、平成30年度においては、平成28年度から3年連続で再資源化率が県下第1位となっています。

 

次に、2、健康・福祉についてであります。

壮年期・高齢期の方への個別歯科健診につきましては、対象をこれまでの40歳から70歳までの10歳刻みだったものを、75歳までの5歳刻みに拡充し、歯周疾患などの早期発見、早期治療に取り組みました。

高齢者福祉につきましては、今後も増加する高齢者の健康増進や教養向上に資する「(仮称)第3老人福祉センター」の建設に向け、基本設計などを行いました。

 

続きまして、3、教育・子育てについてであります。

教育環境につきましては、快適な学習環境を整えるため、小中学校の音楽室や理科室、図工室などの特別教室へのエアコン設置に向け、まずは中学校の設計を行いました。中学校は令和2年度に、小学校は令和3年度以降に、それぞれ設置してまいります。

また、小中学校のトイレの洋式化につきましては、小学校は村中小学校ほか4校、中学校は応時中学校ほか1校について設計を行いました。令和2年度にそれぞれ整備してまいります。残りの学校につきましても、計画的に実施してまいります。

老朽化・狭隘化が進んでいる小牧南小学校につきましては、改築に向け実施設計を行いました。本年夏頃に着工し、令和4年の早い時期の校舎の竣工に向け、整備を進めてまいります。

待機児童の解消につきましては、本年4月の調査において、待機児童の人数は2年連続でゼロとなっているところであります。昨年5月に市内16か所で運営している民間の小規模保育事業所の模範となるべく、小牧市立小規模保育園「こすも」を中部公民館の2階に開園し、さらに質の高い保育の確保に努めました。

 

次に、4、文化・スポーツについてであります。

昨年4月にオープンした「小牧山城史跡情報館 れきしるこまき」では、小牧山の歴史的価値や魅力を市内外に発信いたしました。

スポーツの振興につきましては、総合体育館の照明設備改修など、快適で安全な施設整備を実施いたしました。

 

続きまして、5、産業・交流についてであります。

本市の魅力やブランドコンセプト「夢・チャレンジ 始まりの地小牧」を市内外に発信していくために、新たなブランドムービーやブランドブックを制作し、WEB広告や名古屋駅のデジタルサイネージを活用するなど、様々な手法によるPRを進めてまいりました。

都市間交流においては、昨年12月に米国ワシントン州グラント郡と「友好の覚書」を締結しました。この締結をきっかけに、経済、文化、教育などにおける幅広い交流につなげるため、グラント郡の長官らを本市にお迎えし、各界の関係者を交えてレセプションを開催して、新たな交流をスタートさせました。

また、新しい時代「令和」を迎えてから最初の夏まつり「こまき令和夏まつり」を伝統ある小牧神明社の秋葉山車とのコラボレーションにより開催いたしました。まつりのメインイベント「総踊り」では、参加者と観客が一体となり、大いに盛り上がりました。

次に、6、都市基盤・交通についてであります。

市街地整備につきましては、将来の人口減少、少子高齢化の進展が見込まれる中にあっても、本市の活力と暮らしやすさの持続・発展を目指すため、都市計画の総合的な指針となる新しい「小牧市都市計画マスタープラン」を策定いたしました。

公共交通についてであります。

こまき巡回バスにつきましては、より効果的・効率的な交通体系の構築を図るため、本年12月の再編に向けて、ルート、ダイヤの見直しを進めるとともに、パソコンやスマートフォンで運行状況を簡単に確認することができる「バスロケーションシステム」を導入いたしました。

また、名鉄小牧線の小牧口駅につきましては、駅利用者の利便性及び安全性の向上のため、エレベーター等を設置するバリアフリー化に対して鉄道事業者に補助を行い、駅前広場ではトイレなどを整備し、本年3月から供用を開始しております。

続きまして、自治体経営編についてであります。

市民活動センターにつきまして、機能拡充を図るためラピオビル2階へ移転し、様々な活動・交流の拠点施設「こまき市民交流テラス」として、本年9月のオープンを目指し整備を進めてまいります。

また、集会施設につきましては、自治会などが行う自動体外式除細動器(AED)の設置に対し、費用の一部を助成する制度を創設し、安心・安全の確保と施設の更なる利活用の促進を図りました。

小牧駅出張所の廃止に伴い、昨年4月から毎週日曜日も終日、住民異動や証明書の発行など市民窓口課業務の休日開庁を実施し、市民の皆様の利便性向上と市役所本庁舎の混雑緩和を図りました。なお、住民異動業務を日曜日に毎週実施したのは、県内では本市が初めてであります。

続きまして、特別会計の決算見込みについてであります。

一般会計同様、正確な数字をお示しすることはできませんが、全ての特別会計について、概ね所期の目的を達成することができ、それぞれ黒字決算を見込むことができました。

続きまして、病院・水道・下水道の企業会計についてであります。

まず、病院事業会計についてであります。

小牧市民病院におきましては、病院機能の充実強化や療養環境の向上等を目指し、昨年5月から新病院での診療を開始しております。

市民病院は、尾張北部医療圏の中核病院として、これまで医療の質の向上と経営の健全化に努めてまいりました。

しかし、令和元年度は、新病院への移転に伴う診療制限、新病院建設に伴う減価償却費及び旧病院の撤去工事費などを合わせて、23億円余の赤字決算を見込むこととなりました。今後も、減価償却費の増大などにより、しばらくの間は赤字決算が続く見込みですが、新病院の機能を最大限に発揮するとともに、職員一丸となって早期の黒字化を目指し、一層の努力を重ねてまいります。

次に、水道事業会計についてであります。

水道施設の維持管理や水質管理を適切に行うとともに、地震災害への備えとして配水管網の耐震化を計画的に推進してまいりました。

令和元年度は、3億3千万円余の黒字決算を見込むこととなりましたが、これは主に、現金を伴わない収入である長期前受金戻入(まえうけきんれいにゅう)の計上によるものであります。

今後も水道施設の更新などに多額の費用が必要となる中、人口減少などによる長期的な水需要や給水収益の減少が予測されるため、令和元年度に策定した小牧市水道事業ビジョン・経営戦略に基づき、経営基盤の強化を図り、市民の皆様に信頼される水道であり続けるよう安全で安心な水道サービスの提供に努めてまいります。

そして、下水道事業会計についてであります。

平成31年4月より地方公営企業法の規定の全部を適用し、特別会計から企業会計へ移行するとともに、汚水管の面的整備や雨水幹線の整備などを計画的に実施してまいりました。

令和元年度は、損益ゼロの決算を見込むこととなりましたが、これは主に、一般会計からの補助金によるものであります。

今後も厳しい経営環境が続きますが、下水道施設の計画的な維持管理、長寿命化を図るとともに、持続可能な事業運営となるよう経営基盤の強化に努めてまいります。

 

以上、申し述べた結果を以ちまして、令和元年度の出納を閉じたわけであります。

計画いたしました諸事業が適切に執行できましたことは、職員一丸の努力はもとより、議員各位をはじめ市民の皆様のご理解とご支援の賜物であると、心から感謝を申し上げる次第であります。

なお、決算の認定につきましては、改めて後日の議会でお願いするわけでありますが、本日はその概要についてご報告を申し上げました。

「こどもが夢を育み、高齢者をはじめ誰もが安心して暮らせる小牧市」、そして、「若い世代や子育て世代が住みたいと、子や孫が住み続けたいと思う、魅力と活力あふれる夢ある小牧市」の実現に向けて、引き続き全力で取り組んでまいる決意であります。

議員各位におかれましても、今後とも一層のご理解とご支援、ご協力を賜りますよう心からお願いを申し上げ、行政報告といたします。

この記事に関するお問い合わせ先

市長公室 広報広聴課 情報メディア係
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