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令和2年施政方針(第1回定例会)

更新日:2020年03月06日

令和2年2月28日、小牧市議会第1回定例会において、山下市長が令和2年度の市政運営の基本方針となる施政方針を述べました。

はじめに

令和2年小牧市議会第1回定例会の開会にあたり、市政運営に係る 私の所信を申し述べますとともに、令和2年度当初予算案につきまして、主要な施策とその概要をご説明申し上げ、議員各位、並びに15万余  市民の皆様のご理解とご協力をお願いいたしたいと存じます。

 

「平成」から「令和」へと元号が改まり、記念に残る大きな節目の年となった昨年は、本市におきましても、過去最大級の事業となりました「新小牧市民病院」の開院をはじめ、「こまき新産業振興センター」や「小牧山城史跡情報館れきしるこまき」のオープン、誉高等学校野球部による小牧市初の甲子園出場、そして「第1回こまき令和夏まつり」の開催など、まさに新しい時代の幕開けにふさわしい年となりました。

明けて令和2年は、本市の市制施行65周年の年であり、「小牧市 まちづくり推進計画 第1次基本計画」の本格的な運用が始まる重要な年であります。これまでの歩みを止めることなく、市民の皆様とともに未来をしっかりと見定めて、更に次のステージへと新たな一歩を踏み出してまいりたいと存じます。

 

改めて申し上げるまでもなく、我が国は高齢化と人口減少が同時進行する、未だかつてどの国も経験したことのない未曾有の時代に突入しており、AIやIОT、自動運転、ドローンなどに代表される情報通信 技術の劇的な進歩などと相まって、社会の有り様がこれまでにないほど、急激な変化に直面する激動の真っ只中にあります。

先行き不透明で変化の激しい時代にあって、個人も企業も自治体も、 未来を切り拓く新たなチャレンジが強く求められています。

こうした中、すべての世代の市民が支え合い、安全、安心で心豊かに暮らせる、魅力と活力に満ちたまちづくりを進め、将来にわたって持続可能な自治体経営を行うためには、市が主体性を持って変化に対応し、新たに生じてくる課題に真摯に向き合い、失敗を恐れず果敢に挑戦し、自らをも積極的に改革していくことが必要不可欠であります。

そのため、私は、平成23年の市長就任以来9年間、「改革と創造の市政」「チャレンジする市政」を旗印として、市民の皆様や関係各位のお力をお借りしながら、将来を見据えた様々な改革と小牧市の明るい 未来につながる新たなチャレンジに全力を注ぎ、信念とスピード感を 持って市政を運営してまいりました。

 

平成26年3月には、「改革と創造の市政」の目指す成果と方策を 明らかにするため、市政の最上位計画である総合計画の改定に合わせ「第6次小牧市総合計画 新基本計画」を策定しました。

自治体経営改革戦略会議の議論を経て策定された「新基本計画」は、小牧市においても右肩上がりの時代から右肩下がりの時代に突入していくことを見据え、自治体経営改革をも内包した新しいカタチの計画とし、市政の軸となる考え方や戦略を示し、限りある行政の経営資源を各施策により無駄なく最適に配分することで、戦略的かつ効果的、効率的で 持続性の高い自治体経営の実現を図ったものであり、この挑戦的な新 基本計画の策定自体が一つの大きな行政改革でありました。

この新基本計画に基づき、こどもが夢を育み、高齢者をはじめすべての市民が安心して暮らせる、持続可能な活力あふれる夢ある小牧市の 創造に向けて、市民や議会のご協力のもと、職員と一丸となって全力を挙げてまいりました。

平成27年4月には、まちづくりの基本理念や市民、議会、行政の 役割を明確にした「小牧市自治基本条例」を制定し、市民主体の参加と協働によるまちづくりを目指してまいりました。

そして、市民のまちに対する愛着と誇りを醸成するとともに、本市への定住促進を図るべく、「小牧市地域ブランド戦略」による都市ブランディングを市内外に強力に展開しつつ、平成28年3月には「小牧市 人口ビジョン」と「小牧市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、目指すべき将来の方向性と人口の将来展望を示しながら、魅力と活力に富む“選ばれるまちづくり”に邁進してまいりました。

こうした取組の結果、「小牧市人口ビジョン」の目指す将来人口を、現時点では、2035年まで上回る見込みとなっております。

私は、この流れをさらに改善させるため、「第6次小牧市総合計画 新基本計画」を引き継ぐ新たな本市の最上位計画である「小牧市まちづくり推進計画 第1次基本計画」に基づき、将来を見据えた更なる改革と課題解決に向けた積極的な施策展開を図り、市内外の皆様に「住みたい」「住み続けたい」と思っていただける小牧市の実現を目指してまいります。

そして、主体的に小牧市の明るい未来を創造すべく、「改革と創造、チャレンジする市政」を一層強力に推進し、安全・安心で持続可能な、将来に輝き続ける、魅力と活力あふれる夢ある小牧市を実現してまいりたいと存じます。

まちづくり推進計画

「小牧市まちづくり推進計画 第1次基本計画」は、小牧市民憲章に 掲げる理想のまちを実現するための、小牧市自治基本条例に基づいて 策定した初めての計画であります。

この計画の策定に当たっては、これまでの取組の評価検証を行い、 時代の流れを踏まえた新たな課題を抽出するとともに、議員各位や市民の皆様、各分野における有識者など多方面の皆様からの多くのご意見を伺いながら、一昨年より策定作業を進めてまいりました。

「都市ヴィジョン」「市政戦略編」「分野別計画編」「自治体経営編」「計画の推進方策」で構成し、 基本的な考え方は「第6次小牧市総合計画 新基本計画」を継承しつつ、さらに“誰一人取り残さない”持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指すSDGsや、性別・人種・国籍・年齢・障がいの有無などの多様性を活かすダイバーシティの理念を取り入れるなど、持続可能な地域社会の実現を目指す計画といたしました。

 

今後のまちづくりは、この「小牧市まちづくり推進計画 第1次基本計画」に基づき、これまでの取組を継承した次の3つの「都市ヴィジョン」を機軸として進めてまいります。

 

第一に、「こども夢・チャレンジNo1都市」であります。

これまで、こども夢・チャレンジNo1都市宣言や小牧市地域こども 子育て条例の制定、こども夢・チャレンジ基金、こども夢サポーター 制度、夢にチャレンジ助成金などの創設のほか、児童クラブの受入拡大、学習支援事業『駒来塾』、ひとり親家庭等支援事業などに取り組んで まいりました。

今後も、これまでの取組を引き継ぎながら、家庭環境や境遇にかかわらず、すべてのこども達が健やかに成長し、夢を育み、チャレンジすることができるまち、そして、来るべき未来社会を見据えて、充実した 教育・子育て環境を実現する「こども夢・チャレンジNo1都市」を目指してまいります。

 

第二に、「健康・支え合い循環都市」であります。

これまで、市民の健康づくりに向けて、小牧市独自の人間ドック制度や健康いきいきポイント制度の創設、各種検診の充実、ウォーキング アプリ「alko」の開発、高齢者外出支援のためのこまき巡回バスの拡充などに取り組み、市民の健康・生きがいづくりを応援してまいりました。

そして、地域協議会の設立・運営支援、支え合いいきいきポイント 制度の創設、高齢者サロン事業の推進、在宅医療・介護連携サポート センターの開設など、支え合いの地域づくりに積極的に取り組んでまいりました。

高齢者の割合が増え続ける中、地域で支え合って自分らしくいきいきと安心して暮らし続けることができる「幸せな高齢社会」を実現するため、今後も、健康・生きがいづくり支援と支え合いの地域づくりを両輪に「活力ある高齢社会(小牧モデル)」=「健康・支え合い循環都市」を目指してまいります。

 

第三に、「魅力・活力創造都市」であります。

これまで、小牧市の将来を見据えて、市内企業の新事業展開、企業の 誘致・産業集積の推進や、市内の消費循環を高めるこまきプレミアム 商品券発行事業、こまき信長夢夜会などで賑わいを見せる史跡小牧山や小牧発祥の名古屋コーチンなどを核とした観光振興などに取り組み、 小牧市の魅力と活力を高めてまいりました。

今後も、持続可能な魅力と活力あふれる小牧市を実現するため、若い世代や子育て世代が住みたい、住み続けたいと思っていただける魅力 あるまちづくりを進めるとともに、地域経済を支援し、地域活性化を 図り、バランスの良い産業集積を今後も持続的に高めることにより、 経済・雇用・財政の基盤が確立された、将来にわたって輝き続ける 「魅力・活力創造都市」を目指してまいります。

 

以上、私は小牧市長として任期10年目を迎え、市制65周年を迎えた本年も、ただいま申し上げた3つの都市ヴィジョンをまちづくりの機軸として、世代間や地域間のバランスを取りながら、「こどもが夢を育み、高齢者をはじめ誰もが安心して暮らせる小牧市」、そして、「若い世代や子育て世代が住みたいと、子や孫が住み続けたいと思う、魅力と活力 あふれる夢ある小牧市」を創造するため、議員各位並びに市民の皆様と 力を合わせて、小牧市の明るい未来につながる更なるチャレンジと、 15万余市民の幸せのための市政運営に、決意と信念を持って、引き続き全力で取り組んでまいる所存であります。

予算編成方針

次に、予算編成についてであります。

本市の財政状況でありますが、平成30年度決算で、法人市民税が 経済情勢、企業の収益動向等を受けて増収となったことなどから、市税収入が2年連続の増収となりました。

しかしながら、少子高齢化の進展に伴う社会保障関連経費の増嵩、 公共施設の建替えや改修に要する経費の増加に加え、法人市民税の一部国税化や、幼児教育・保育の無償化、会計年度任用職員制度の導入など相次ぐ国の制度改正が、地方交付税の不交付団体である本市の財政を 急激に圧迫してきており、今後の財政運営は一段と厳しさを増していくものと危惧しています。

このような状況の中で、行政だけでなく地域全体で市民が互いに助け合い支え合っていく仕組みを構築、強化していくとともに、より一層の行政改革を進めることが必要であります。

そこで、令和2年度の予算編成にあたっては、「小牧市まちづくり 推進計画 第1次基本計画」を推進し、行財政改革の取組などを更に 力強く進めるよう努めるとともに、議員各位や市民の皆様からいただいたご意見、ご要望を十分に検討した上で可能な限り市政に反映し、市民の皆様のご期待に十分応え得るよう編成したところであります。

 

それでは、以下、令和2年度当初予算案を中心に、その主要な事業と施策の概要について、「小牧市まちづくり推進計画 第1次基本計画」の構成にあわせて、「市政戦略編」の3つの戦略、「分野別計画編」の6つの分野、更に「自治体経営編」の順にご説明を申し上げます。

 

<市政戦略編>

まず、市政戦略編であります。

戦略の第一、「来るべき未来社会を見据えて、すべてのこども達が 夢を育み、チャレンジできる環境を創出」についてであります。

小牧市の誇る「子育て支援が充実している」姿を一層高めるとともに、未来社会を見据えて、さらに高い地域の姿として「こどもの夢を育み、夢へのチャレンジをみんなで応援するまち」「こどもを中心にすべての世代がつながっているまち」、そして、「すべての世代が暮らしやすい、あたたかい支え合いのまち」を目指してまいります。

十分な教育環境に恵まれない中学生を対象とした、無料の学習塾 「駒来塾」については、元教員の方や大学生などの協力を得て、令和 元年度からは新たに小牧地区を加えて、市内全域の4教室に拡充したところであります。

また、体験研修、インターンシップ、ボランティアなど自分がチャレンジしたい内容を提案・発表し、優秀者に助成金を支給する「夢にチャレンジ助成金」と、国際的視野を持った人材を育成する「大学生等海外留学奨学金」を実施してまいります。

学校におけるICTの推進につきましては、児童生徒用端末の1人 1台環境を目指す、国のGIGAスクール構想に対応するため、小中学校の高速ネットワーク環境の整備を進めてまいります。

また、教員のICT活用指導力の向上や、授業での学習効果を高めるICTの活用に取り組んでまいります。

ICTの活用により、小牧市が目指す人間像を踏まえ、情報を収集し活用する力を伸ばすなど、未来社会を生きるこども達が自ら未来を切り拓くことができる力を育む教育を進めてまいります。

小牧市の子育ち・子育ての中核施設として整備を進めてまいりました「こども未来館」については、本年9月上旬にオープンを予定しています。ラピオビルの2階から4階までの吹抜け空間を設け、各フロアを つなぐシンボル遊具を配置するなど、遊びや体験を通して新たな感性が芽生える空間をつくってまいります。こどもを中心に世代を越えて市民がつながる「こども夢・チャレンジNo.1都市」小牧のフラッグシップ施設として、本市の充実した子育て環境を市内外に強力に発信してまいりますので、ぜひ、多くの皆様にお越しいただきたいと思います。

また、ラピオ3階に先行してオープンした「子育て世代包括支援センター」では、令和2年度からひとり親相談員の増員や、新たに児童虐待対応専門員を配置し、こども家庭総合支援拠点事業を開始するとともに、引き続き妊娠期から子育て期までにわたる様々な相談やニーズに対して、ワンストップ相談窓口として総合的な支援を行ってまいります。

また、妊娠期から子育て期にわたる様々な相談に応じたサポートプランの作成や、産後に心身の不調や育児不安がある方に対して、医療機関等での心身のケアなどの受診体制の構築、更には、家族などから子育て支援が得られない方に対してのヘルパー派遣も行ってまいります。

さらに、子育て中の保護者が心身のリフレッシュを図ることができるよう、こどもの一時預かりについても利用しやすい料金体系の見直しを図ります。

健康診査では、引き続き、妊産婦・乳児の健診、新生児に対する聴覚検査の費用の助成を行ってまいります。

 

戦略の第二、「“健康・生きがいづくり”と“支え合いの地域づくり”の循環により、自分らしくいきいきと安心して暮らすことができる 『活力ある高齢社会(小牧モデル)』を構築」についてであります。

加速する高齢化の問題に対応し、高齢者が安心して長生きすることができる「幸せな高齢社会」を実現するためには、市民の健康・生きがいづくりを応援し、市民の皆様と共に支え合いの地域づくりを進め、高齢者をはじめとする市民の「健康」と「支え合い」が地域内で循環する「活力ある高齢社会」を築いていくことが重要であると考えます。

そのため、すべての市民の皆様とともにそうしたまちづくりを進めるための「都市宣言」を提案するとともに、組織体制の強化を図るため、「健康福祉部」を廃止し、「福祉部」と「健康生きがい支え合い推進部」を新設いたします。また、「健康生きがい支え合い推進部」の下に 「健康生きがい推進課」を新設し、“健康・生きがいづくり”と“支え合いの地域づくり”に係る施策を推進してまいります。

「健康・支え合い循環都市」の実現に向けて、自分に合った健康づくりにチャレンジした市民の方が、獲得したポイントを市内限定商品券などに交換できる「こまき健康いきいきポイント制度」につきましては、楽しみながら歩いて健康づくりができるウォーキングアプリ「alko」の活用と合わせて、より多くの方にご利用いただけるよう引き続き促進を 図ってまいります。

市民の支え合い活動に対してポイントを付与し、市内限定商品券で還元する「こまき支え合いいきいきポイント制度」につきましては、市内の介護施設等でのお手伝い、地域でのサロン活動等への協力、地域協議会を通じた日常生活の困りごと支援の3種類で、現在までに約1,200人の方々に「お互いさまサポーター」としてご登録いただいております。

今後も、高齢者をはじめ更に多くの市民の皆様に「お互いさまサポーター」としてご登録いただけるよう周知に努めるとともに、この制度を広くご活用いただくことで、参加者ご自身の介護予防や健康づくりと、活動の励みや広がりにつながり、より一層、支え合い助け合いの地域づくりが進むよう鋭意取り組んでまいります。

そして、「健康いきいきポイント制度」と「支え合いいきいきポイント制度」を合わせた「こまきいきいきポイント制度」で、市民の皆様の「健康」と「支え合い」が地域で循環する仕組みづくりを引き続き進め、活力のある幸せな高齢社会の実現を目指してまいります。

地域の絆を強化するとともに、地域活動を活性化し、支え合い助け合いの地域づくりを推進するため、小学校区単位を基本として設立を目指しております地域協議会につきましては、令和元年度に桃ヶ丘小学校区、小牧小学校区、北里小学校区で設立され、現在、全16小学校区のうち11小学校区において活動に取り組んでいただいているところであります。

今後は、地域協議会の位置づけや認定、市の支援等について定めた「小牧市地域協議会に関する条例」に基づき、設立された地域協議会に対して活動の支援を行うとともに、設立に至っていない地域に対しては引き続き設立の推進を図ってまいります。

 

戦略の第三、「『住みたい』『働きたい』『訪れたい』魅力あふれる小牧を創造」についてであります。

持続可能な都市運営とすべての世代にとって快適な生活環境を実現するため、地域振興のバランスを図りつつ、「コンパクト・プラス・ネットワーク」の考えに基づいて、魅力と活力にあふれるまちづくりを進めてまいります。

小牧駅周辺につきましては、駅利用者の利便性の向上と市の玄関口としての魅力を高め、賑わいを創出するため、小牧駅西駅前広場の整備や歩専1号線の景観整備を進めてまいります。

小牧駅周辺の市営駐車場につきましては、新図書館の地下に駐車場の建設を進め、令和2年度末の供用開始を目指してまいります。

また、駐車場利用者の利便性の向上を図るため、市営駐車場の満空 情報を市ホームページ等で提供するための環境整備や、ラピオ地下駐車場の出口精算の無人化、小牧駅地下駐車場の車両在否センサーの整備 などを行ってまいります。

新図書館の建設につきましては、これまで紆余曲折がありましたが、令和2年度末の開館までおよそ1年というところまでまいりました。

これまでの貸し出し中心の図書館ではなく、多くの市民の皆様から 要望のありましたカフェスペースを設けるとともに、多種多様な席を 配置するなど、居心地の良い滞在型の図書館としてまいります。

新しい図書館を心待ちにしている多くの市民の皆様のためにも、計画通り開館できるよう引き続き建設工事を進めるとともに、開館に向けた準備として、ICT化に対応した新たな図書館システムの構築や図書 の購入を進めてまいります。

また、中心市街地や東部地域におけるまちの将来像を示すため、 「中心市街地のグランドデザイン」や「東部の振興構想」の策定に向けて、検討を進めてまいります。

西部地区につきましても、北西部地区公園の整備や渋滞の緩和に向けた道路整備、治水の向上などに鋭意努力を続けてまいります。

産業振興につきましては、平成26年度に策定しました「小牧市企業新展開支援プログラム」について、令和2年度中に改定を行い、市内 企業の支援や産業集積などを引き続き推進してまいります。

企業立地では、本市への積極的な立地を図るとともに、長年にわたり地域の経済や雇用を支えてきた企業が、市内での事業活動を継続する ため、工場の増設や設備投資にかかる費用について引き続き支援してまいります。

また、昨年4月に開設しました「こまき新産業振興センター」では、新事業展開への支援や生産性革命への対応などを中心に、市内の中小 企業の競争力強化と継続的な事業発展のために、能動的に支援を行い、活力ある地域経済の発展を図ってまいります。

さらに、商工会議所と連携して実施しております「こまきプレミアム商品券発行事業」につきましては、引き続き、中小商業・サービス事業者を支援し地域経済の活性化を図るため、来年度も実施してまいりますので、より多くの皆様にご活用いただきたいと思います。

 

以上の戦略を核として、更に各分野にわたる様々な施策を組み合わせ、小牧市の総合力を高め、まちづくりの機軸として掲げた「こども夢・ チャレンジNo.1都市」「健康・支え合い循環都市」「魅力・活力創造都市」を実現し、ますます急速に進む高齢化と人口減少に対応し、 『活力のある幸せな高齢社会』の創造と『若年世代・子育て世代の定住 促進』を図ってまいります。

 

<分野別計画編>

次に、分野別計画編についてであります。

(安全・環境)

まず、安全・環境についてであります。

防災・減災では、市民一人ひとりの防災意識を高めることが重要であります。地域協議会や自主防災会で行われる防災訓練を通じて、地域住民同士で主体的に助け合える関係性を築くことが重要であり、その取組の支援を継続してまいります。

南海トラフ巨大地震や濃尾地震など大規模自然災害の発生が危惧されておりますが、震災後、迅速に復旧・復興を進めるためにも、他自治体や民間団体、民間企業などとの連携を強化してまいります。また、致命的な被害を受けないよう被害の最小化に向けて「国土強靭化地域計画」を策定してまいります。

また、災害時に迅速かつ機動的に情報収集するため、 昨年ドローンを配備しましたが、災害対応力の向上に繋げるとともに、様々な活用方法について引き続き検討してまいります。

生活安全につきましては、昨年の本市の刑法犯認知件数は、対前年比192件減の1,182件で、10年連続で減少しております。これは、自主  防犯パトロール活動など、市民総ぐるみで防犯対策に取り組んできた 成果でありますが、今後も更に防犯対策を積極的に進め、犯罪が発生しにくい環境を整えていく必要があります。

そこで、これまでの商業施設、共同住宅、貸し駐車場及び区を対象とした防犯カメラ設置費補助金を継続するとともに、新たに通学路に設置した防犯カメラの活用により、登下校時におけるこどもの安全確保を 図ってまいります。

また、区で管理いただいておりました防犯灯を市で一括管理し、すべてのLEDへの付替えが完了しました。維持管理コストの縮減とともに、より明るい安全なまちづくりを進めてまいります。

さらに、近年、社会問題化している高齢運転者の交通事故防止対策の一環として、自家用車に後付けの急発進等抑制装置を取り付ける場合にその費用の一部を助成してまいります。

多文化共生につきましては、本市は全国でも有数の外国人集住都市であり、外国人市民が増加していることから、昨年8月に多文化共生推進室を新設したところであります。日本人と外国人が互いに認め合い活躍できる「多文化共生のまち」を目指すため、「多文化共生推進プラン」を改定いたします。

また、外国語版生活情報誌において、新たにベトナム語版の追加発行や小牧市国際交流協会の日本語講師の養成など、プランの改定と並行して取組を進めてまいります。

消防・救急につきましては、地震や火災などの災害に備え、小牧口西公園の整備に合わせて耐震性貯水槽を設置してまいります。

また、救急自動車に多言語音声翻訳アプリを搭載したタブレット端末を配備し、日本語を話すことができない外国人傷病者等に対して円滑なコミュニケーションを図り、救急隊の活動を迅速に行ってまいります。

環境・エネルギーにつきましては、市民・事業者との連携・協力に よる温室効果ガス排出量の着実な削減と、省エネルギー・再生可能エネルギーの普及拡大の取組を進めてまいります。

特に、省エネルギー・再生可能エネルギー設備の導入については、 引き続き住宅用太陽光発電システム・家庭用エネルギー管理システム・定置用リチウムイオン蓄電システムの一体的補助とともに、単体での 家庭用エネルギー管理システムなどの設置助成を行ってまいります。

ごみ対策につきましては、ここ数年様々な改善に取り組むとともに、市民の皆様のご協力により、本市の再資源化率は平成29年度も2年 連続で県下第1位となったところであります。

昨年から雑がみの週1回回収や、新聞・雑誌など、雑がみ以外の古紙・古布類を各区で回収し、売却益が区の収入となる仕組みを市全域で実施してまいりました。また、スプレー缶類につきましては従来穴あけをしていたところを、令和2年度からは安全確保のため穴をあけない 状態で収集し、ごみ排出の利便性の向上と、ごみの減量化・再資源化の更なる推進を図ってまいります。

 

(健康・福祉)

続きまして、健康・福祉についてであります。

健康づくりにつきましては、今年度に策定を行っております「第2次健康日本21こまき計画 健康こまきいきいきプラン 後期計画」に 基づき、市民が積極的に健康づくりに取り組み、生涯にわたって元気でいきいきと暮らすことができるまちを目指してまいります。

感染症予防につきましては、風しんの抗体保有率の低い世代の男性を対象に、抗体検査及び予防接種の費用を全額公費負担として引き続き 実施してまいります。

高齢者福祉につきましては、今後も増加する高齢者の健康増進や教養向上に資する「(仮称)第3老人福祉センター」の実施設計などを行ってまいります。

また、認知症高齢者等が事故等により損害賠償責任を負った場合、これを補償する保険に市が加入することで認知症の方やその家族を支え、 住み慣れた地域で安心して暮らし続けることのできるまちづくりを推進してまいります。

権利擁護支援につきましては、平成30年7月に小牧市、岩倉市、大口町、扶桑町の2市2町で「尾張北部権利擁護支援センター」を開設しました。自らの権利を守るために支援を必要としている認知症高齢者、知的障がいや精神障がいのある方々、また、そのご家族などに、成年 後見人制度の利用支援や権利擁護支援に関する相談事業を引き続き行うとともに、令和3年度までに「成年後見制度利用促進計画」を策定してまいります。

小牧市民病院につきましては、昨年5月1日に新病院として開院いたしましたが、引き続き、旧病院の解体工事、一般車用ロータリーや バス・タクシー専用ロータリー及び立体駐車場などの整備を進めてまいります。

今後も、尾張北部医療圏における中核病院として、地域の医療機関との連携を深め、救急医療やがん診療、高次医療などを中心に更に充実させ、安全で良質な医療の提供に努めてまいります。

子ども医療費につきましては、中学生までの入・通院の医療費を助成してまいりましたが、入院医療費については新たに18歳に達する年度末まで助成対象を拡大してまいります。

 

(教育・子育て)

続きまして、教育・子育てについてであります。

まず、学校教育についてであります。

令和2年度から新学習指導要領により、小学校において英語が教科化・必修化となるため、外国語指導助手いわゆるALTを2名増員し、よりコミュニケーションに重点を置いた英語教育を実施してまいります。

小中学校へのエアコン設置につきましては、快適な学習環境を整えるため、平成29年度までに普通教室に設置いたしましたが、音楽室や  理科室、図工室などの特別教室につきましても、中学校は令和2年度に、小学校は令和3年度以降にそれぞれ設置してまいります。

小中学校の施設整備につきましては、老朽化・狭隘化(きょうあいか)している小牧南小学校の令和4年の早い時期での竣工を目指して、改築工事を行ってまいります。

また、小中学校のトイレの洋式化につきましては、令和2年度は、 村中小学校、三ツ渕小学校、味岡小学校、篠岡小学校、北里小学校、 応時中学校、桃陵中学校の7校について実施してまいります。

今後も、施設の中長期的な維持管理、更新にかかるトータルコストの 縮減や予算の平準化を図るために、本年3月に策定する学校施設長寿命化計画に基づき、トイレの洋式化など計画的な学校施設の改修を順次 行い、教育環境の整備を推進してまいります。

次に、子育てについてであります。

我が国では少子化が進んでおり、核家族化の進行や地域とのつながりの希薄化などから、子育てに不安や孤立感を感じる家庭は少なくありません。子育てをしているだれもが、安心して子育てができる体制を整えるとともに、地域ぐるみでこどもの成長を見守り、健やかな育ちを応援できる体制の整備が必要であります。

戦略の第一でご説明申し上げた施策により、子育ち・子育ての更なる環境整備を図ってまいります。

幼児教育・保育につきましては、本市の待機児童数は平成31年4月 1日時点でようやくゼロとなりました。しかしながら、昨年10月から 開始された幼児教育・保育の無償化により、更なる保育需要の拡大も 想定されます。

待機児童解消を図るため、昨年5月、中部公民館の2階に市直営の「小規模保育園こすも」を開園いたしました。今後も、令和2年度から新たに始まる第2期子ども・子育て支援事業計画に基づき、引き続き 待機児童の完全解消に向けた取組を進めてまいります。

また、青年の家施設整備事業として、現存する明治時代の木造建築として文化的価値の高い創垂館については、老朽化により平成24年8月から休館中でありましたが、利用再開に向けて名古屋工業大学と現況 調査を行ってまいりました。令和3年度中の開館に向けて、復原工事を行ってまいります。

 

(文化・スポーツ)

続きまして、文化・スポーツについてであります。

まず、文化・芸術についてであります。

文化は、人々に心豊かな生活をもたらすとともに、人と人、人と地域を結び、まちづくりにも大きな役割を持っています。

小牧の郷土史家 津田応助氏の収集した「象山文庫」などの貴重な 郷土資料につきましては、約100タイトルをデジタル化し、図書館独自のコレクションとしてホームページで公開してまいります。

本市を拠点に活動し、令和2年に設立20周年を迎える「中部フィルハーモニー交響楽団」につきましては、より高いレベルの演奏を目指し、地域に根差したトップクラスのオーケストラの実現を図ることとしており、今後も小牧市の音楽芸術を牽引し、文化の発展に貢献いただくべく、補助を行ってまいります。

本市のシンボルである史跡小牧山については、引き続き主郭地区の 発掘調査を行います。また、桜の馬場屋外トイレの建替えや山頂部の 史跡整備を進めるため、現在の管理道を作業道として使用できるよう 整備工事を行います。

さらに、昨年4月にオープンした「小牧山城史跡情報館れきしるこまき」の更なる周知を図り、小牧山の魅力や歴史的価値をより多くの方に紹介してまいります。

次に、スポーツについてであります。

本年は7月から9月にかけて東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されます。各都道府県で行われるパラリンピック聖火フェスティバル関連事業として、小牧市では採火式を8月16日にパークアリーナ小牧にて実施してまいります。また、パラリンピック種目の体験会等も開催いたします。

また、市制65周年記念事業の一環として、NHKラジオで生放送される「2020年度巡回ラジオ体操・みんなの体操会」を誘致し、8月31日にパークアリーナ小牧において開催します。ぜひ、多くの皆様にご参加いただきたいと思います。

 

産業・交流)

続きまして、産業・交流についてであります。

まず、シティプロモーションについてであります。

本市の魅力やブランドコンセプト「夢・チャレンジ 始まりの地 小牧」を市内外に発信していくため、ブランドポスターや小牧駅構内の都市 宣言啓発用看板をリニューアルするほか、令和元年度に作成したブランドムービーやブランドブックなど様々な広告媒体を活用した情報発信を行い、地域ブランド基本戦略による都市ブランディングを推進してまいります。

観光につきましては、小牧山を核に市内の多様な地域資源を連携させた特色ある観光事業を展開するため、令和2年度に最終年度を迎える「小牧市観光振興基本計画」の次期計画を策定し、引き続き観光振興を図ってまいります。

さらに、昨年12月に友好の覚書を締結いたしましたアメリカのグラント郡につきましては、ワイアンドット市とあわせて、本年5月に中学生の派遣を予定しており、今後、経済・教育・文化・人材育成など様々な分野で交流事業を展開してまいります。

「(仮称)小牧市農業公園」につきましては、身近な農業を通じた 食の大切さを理解する場とするとともに、里山を生かし自然環境との ふれあいを通じた農業振興の発信の場を目指し、基本設計を行ってまいります。

商業の振興につきましては、本市商業の現状や現行施策の分析を行い、国が推進するキャッシュレス化やポイント還元など、消費税増税後の 商業を取り巻く環境の変化に対応するため、本市の今後の商業振興の あり方を検討してまいります。

 

(都市基盤・交通)

続きまして、都市基盤・交通についてであります。

まず、市街地整備についてであります。

田県神社前駅の駅前整備につきましては、(仮称)第3老人福祉 センターの事業進捗に合わせ、道路整備などを進めてまいります。

桃花台センター地区周辺につきましては、交通結節点としての利便性の向上を図るため、中央道 桃花台バス停前ロータリーの整備工事などを進めてまいります。

なお、中心市街地整備については、戦略の第三の説明の中で申し上げた通りであります。

土地区画整理事業につきましては、既存事業の進捗を図るとともに、小牧南土地区画整理事業の関連事業として南橋横断歩道橋の架け替えを行い、本庄地区については引き続き調査や設計を進め、小牧原(とい)(した)地区については組合へ助成を行い、事業進捗を図ってまいります。

次に都市交通についてであります。

現在19コースを18台で運行しているこまき巡回バスにつきましては、現在の利用状況、運行における課題、更には市民、利用者のご意見などを踏まえ、今後も地域住民の足として多くの方々にご利用いただける よう、定時性の確保、積み残しの解消、利便性の向上、経済性の維持の4点のテーマに基づき再編を行い、本年12月から市内全域を23コースとし、17台で運行してまいります。

道路整備につきましては、主要道路や市民生活に密着した生活道路の整備を計画的に進めてまいります。

また、老朽化が進行している橋りょうなどの道路施設につきましては、点検・維持修繕を計画的に進め、安全確保に努めてまいります。

水道事業につきましては、計画的な水道管の耐震化などを引き続き 実施するとともに、令和元年度から地方公営企業法を全部適用した下水道事業では、より効率的な事業運営に努めてまいります。

雨水対策につきましては、近年多発する集中豪雨などにより、浸水 被害に遭われている地域の対策や、道木川・新川など河川水路の改修を引き続き行ってまいります。

公園整備につきましては、市民ニーズを踏まえながら、地域に根ざした新たな公園を計画的に整備し、緑道につきましては、緑のネットワークの充実を図るよう、合瀬川の緑道整備を計画的に進めてまいります。

住宅につきましては、空き家が全国的に社会問題となっていることから、老朽化した空き家などへの除却費用の一部を新たに助成することとし、安全な住環境の保全を図るとともに、空き家の利活用による居住 推進を図り、平成28年度に策定した「空家等対策計画」の改定のための調査を行ってまいります。

<自治体経営編>

続きまして、自治体経営編についてであります。

私は、市長就任以来、「改革と創造の市政」を推進してまいりました。

私の目指す行政改革の理念とは、限りある行政の経営資源を無駄なく最適に配分しながら、市民や民間との協働によるまちづくりを推進し、ICTを効果的に活用することで生産性を最大限に高めながら官民全体で市民に真に必要なサービスを維持向上させ、将来にわたり持続可能な自治体経営を目指そうとするものであります。これまでも様々な取組を進めてまいりましたが、今後もより一層の行財政改革に取り組む必要があると考えています。

まず、協働・情報共有では、平成17年度に開設しました市民活動センターにおいて、これまで様々な市民活動支援の取組を通じて、多くの市民活動団体などの育成や協働のまちづくりの推進に努めてきたところであります。しかしながら、その役割や重要性が一層高まり、事務所の狭隘化が課題となってきていることから、機能拡充を図るため、再開発 ビルラピオ2階へ移転し、ボランティア活動、生涯学習活動とも連携を深め、新たな市民活動、交流の拠点施設として、本年9月のオープンを目指し整備を進めてまいります。

次に、行政サービスについてであります。

高齢化の進展を踏まえ、利便性向上と本庁舎の混雑緩和を図るため、市民に身近な支所業務を拡充することとし、平成30年度から東部の 篠岡支所において、国民健康保険などの医療制度、国民年金、こども 医療や児童手当の取扱業務を拡充いたしましたが、新たに北里支所、 味岡支所においても取扱業務を拡充してまいります。

また、お亡くなりになられた方に関連する様々な手続きを一括して 受付することで、ご遺族の方の行政手続の負担軽減を図るため、ワンストップ窓口を本庁舎1階に設置いたします。

さらに、昨年AIを活用した自動応答システムを導入し、利用者がスマートフォンやパソコンで24時間365日いつでも気軽にお問合せいただくことができる環境を整備いたしましたが、引き続き利便性の向上を図ってまいります。

マイナンバーカードにつきましては、申請受付専用窓口の設置や市内企業への出張申請受付などを行い、普及促進の取組を行ってまいります。

次に、行政運営についてであります。

今後、より一層、厳しい財政運営が予想される中、市民サービスの質を下げることなく持続的に提供していくために、より一層の業務の効率化、生産性の向上が必要となってまいります。

そこで、改めて業務の棚卸しを行い、業務プロセス・手順の見直しやICTの活用などにより、更なる業務の効率化や生産性の向上などに 取り組んでまいります。

特に、定型的で専門知識を求めない業務については、AI-OCR やRPAを導入し、業務の自動化による業務時間の縮減、業務の効率化を推進してまいります。

また、財政運営につきましては、スマートフォン決済アプリ「PayB(ペイビー)」の導入により、市民の方などの市税等の納付の利便性を高めてまいります。

 

以上、令和2年度予算の主要な事業、施策について、ご説明を申し上げました。

 

<令和2年度予算規模>

令和2年度の予算規模といたしましては、一般会計は対前年度当初比12.5パーセント増の615億7,600万円、一般会計、特別会計及び企業 会計を合わせた全会計の総額は、対前年度当初比4.0パーセント増の1,252億5,944万3千円となりました。

歳入では、法人市民税の一部国税化と景気減速の影響から、大幅な 減額となることなどにより、市税収入は前年度より4億円を超える減収になると見込んでおります。

一方、歳出では、相次ぐ国の制度改正が、地方交付税の不交付団体である本市の財政を急激に圧迫するなどしたことから、厳しい予算編成となりました。

そのような中で、健全財政の維持と各分野間のバランスに十分留意しながら、市民の安全・安心を最優先としつつ、地域の活性化や少子高齢化への対応などの重要施策については、積極的かつ優先的に予算化するよう努めたところであります。

市民の皆様が小牧に住んでよかったと、あるいは住み続けたいと、そういう気持ちを抱いて暮らしていただくために、3つの都市ヴィジョン「こども夢・チャレンジNo1都市」、「健康・支え合い循環都市」、「魅力・活力創造都市」の実現に向けて、小牧市の明るい未来につながる積極型の予算が編成できたものと考えており、令和2年度も小牧市の様々な課題の克服に向けて着実な歩みを刻む一年としてまいります。

おわりに

小牧市は、地域ブランド戦略の中で、「夢・チャレンジ始まりの地 小牧」を、まちのブランドコンセプトとしています。

私たちのまち小牧は、戦国の昔、織田信長公が小牧山に城を築き、 天下統一に向けて夢・チャレンジの第一歩を踏み出した地であり、また、昭和30年代、伊勢湾台風の甚大な被害からの復興にあたり、先人は 全国に先駆けて工場誘致条例を制定し、トラックターミナルを整備して、多くの企業を誘致し、今日の産業都市こまき、全国有数の健全財政を 誇る豊かなまちとなる、その礎を築きました。

当時の小牧市は、財政は非常に厳しかったと聞いていますが、そうした中にあっても、先人は、まちの将来に大いなる夢を描き、未来に投資し、果敢にチャレンジして、自ら未来を切り拓いたのです。

小牧市は、これまで、多くの先人たちの弛まぬ努力と挑戦により、 逆境をチャンスに変え、幾多の困難を乗り越えてきた誇るべき歴史があり、まさに「夢・チャレンジ始まりの地」であります。

時代は異なりますが、今を生きる私たちも、まさに次代を切り拓く 新たな挑戦により、困難な課題を克服し、子や孫の世代に明るい希望の未来につながる道筋を示していくことが求められているところです。

 

私は、郷土の先人が培ってきた「チャレンジする精神」をしっかりと引き継ぎ、閉塞感を打破し、希望の持てる持続可能な社会、互いを思いやり支え合える社会、一人ひとりが多様な形で活躍できる社会、そして、“誰一人取り残さない”多様性と包摂性のある社会を、市民の皆様と ともに一歩一歩、着実に築いてまいりたいと思います。

そして、安全で、誰もが安心して暮らし続けることができる小牧市、 こども達をはじめ、すべての市民の皆様が笑顔で夢を描き、挑戦できる小牧市、「住みたい」「働きたい」「訪れたい」魅力と活力あふれる 夢ある小牧市の創造に、全力を傾注してまいる覚悟であります。

 

議員各位、並びに15万余市民の皆様のご理解とご協力を重ねて衷心よりお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

令和2年度施政方針(第1回定例会)小牧市長山下史守朗
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