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平成31年施政方針(第1回定例会)

更新日:2019年03月04日

平成31年2月26日、小牧市議会第1回定例会において、山下市長が平成30年度の市政運営の基本方針となる施政方針を述べました。

はじめに

平成31年小牧市議会第1回定例会の開会にあたり、市政運営に臨む私の基本的な姿勢と、平成31年度当初予算案につきまして、その概要をご説明申し上げ、議員各位、並びに15万余市民の皆様のご理解と  ご協力をお願いいたしたいと存じます。

 

私は、去る2月3日に執行されました市長選挙におきまして、市民の皆様より3期目の市政運営を担うことへのご信任をいただきました。

3期目のスタートに立たせていただくことができ、様々な課題に対してこれまで進めてまいりました数多くの取組について、後退させることなく、引き続き、更なる前進を図ることができますことを嬉しく思って おります。

平成23年の市長就任から9年目を迎え、改めてその責任の重さを  痛感するとともに、再び新たなスタート台に立ち、決意を新たにして います。

選挙ですから当然、市民の皆様の中には、私をご信任いただいた方も、そうでない方もいらっしゃるわけですが、私は市長として、全ての市民の皆様と向き合わなくてはなりません。

そして、出来得るならば、全ての市民の皆様のご理解とご協力の中で、皆様と力を合わせて、より良い小牧市の創造へと進めてまいりたいと 心から願っております。

 

私は、反対や批判は謙虚に受け止めつつ、一方で、私に投じられた 過半の票の重みを感じています。

市長選挙は市民の選択ですから、まず第一義的に、私が選挙でお訴えした施策を着実に実行し、私に寄せていただいた市民の皆様のご期待にしっかりとお応えしていくことが、私の責務であると考えております。

市長として、謙虚さと力強さを合わせ持ち、誠実に、そして懸命に、その職責を全うしてまいります。

議員各位、並びに市民の皆様の、より一層のご指導とご協力を心から お願い申し上げます。

 

私は、これまで「改革と創造の市政」「チャレンジする市政」を掲げ、将来を見据えた様々な改革と新たな施策の展開に全力を注ぎ、信念と スピード感をもって市政を運営してまいりました。

また市民の皆様の多様な声に耳を傾け、常に誠心誠意、公正、誠実に、市民のための市政に全力を尽くしてまいりました。

平成26年に私のもとで策定いたしました「第6次小牧市総合計画 新基本計画」では、少子高齢化の一層の進展や人口減少社会の到来など、小牧市においても右肩上がりの時代から右肩下がりの時代に突入していくことを見据え、自治体経営改革をも内包した新しいカタチの計画とし、市政戦略編に“子育て”“元気”“支え合い”のキーワードで表される「こども夢・チャレンジNo1都市」「元気創造都市」「支え合い共生 都市」の3つの都市ヴィジョンをまちづくりの機軸として掲げ、それに「行政改革と市民サービスの向上」を加えた4つの柱により、戦略的 かつ効果的、効率的な市政運営を推進してまいりました。

足元を見つめるとともに、将来を見据え、攻めと守りを意識したバランス経営に努め、健全財政を維持しつつ、福祉の充実、将来を展望したまちづくり、行政改革などを進め、この8年間、市政を一歩一歩、着実に前進させてくることができたものと考えておりますが、まだまだ多くの分野に解決すべき課題が山積しております。

今後も、将来を見据えた改革と課題解決に向けた積極的な施策展開で、主体的に小牧市の明るい未来を創造すべく、「改革と創造、チャレンジする市政」を更に強力に推進し、安全・安心で、持続可能な、将来に 輝き続ける、魅力と活力あふれる夢ある小牧市の実現を目指してまいりたいと存じます。

特に、本市においても最重要課題であります高齢化の問題に対しては、2つのアプローチでチャレンジしてまいります。

一つには、幸せな高齢社会を実現するため、市民の健康づくりを支援し、支え合いの地域づくりに力を注ぎ、「元気」と「支え合い」の地域内循環を目指す本市独自の取組により、高齢者が安心して暮らし続けることのできる「活力ある高齢社会(小牧モデル)」の創造を目指して まいります。

あわせて、高齢化対策のもう一方のアプローチとして、本市の20歳代から40歳代の人口の転出超過の傾向が続いていることに対して、  魅力あるまちづくりを進めることにより、「若年世代・子育て世代の  定住促進」を図ってまいります。

本格的な人口減少時代に突入し、全国の自治体間で人口の奪い合いが激しさを増す中、小牧市としても、このまま若い世代が減り続ければ、まちは衰退し、活力が失われてしまうことから、若い世代の皆さんが   住みたい魅力あるまちづくりを進めるとともに、教育環境の充実や 様々な子育て支援の充実に引き続き取り組み、若い世代・子育て世代に選ばれるまちづくりを進めてまいります。

 

平成から新しい元号へ、時代の大きな節目を迎える平成31年度は、これまでまちづくりの羅針盤としてきました「第6次小牧市総合計画 新基本計画」から「小牧市まちづくり推進計画」へと市政運営の最上位計画が引き継がれ、本市にとっても新たなステージに踏み出す重要な年であります。

「小牧市まちづくり推進計画」は、「小牧市自治基本条例」の基本 理念に則り、市民、議会のご協力をいただきながら、多様な市民ニーズの把握や市内外の環境分析を行い、多彩な視点と発想により、「小牧 市民憲章に掲げる理想のまち」の実現を目指して、計画の策定を進めて おります。

安全・安心なまちづくりを基本に、こども・子育て支援や高齢者・ 障がい者支援による福祉の充実、産業振興や地域活性化による将来への 投資、健全財政を維持するための行政改革など、足元を見つめ、将来を 見据えて、確かなヴィジョンと戦略を描き、小牧市の明るい未来へと つながる羅針盤となる計画としてまいります。

さらに、市民の定住促進と市外からの転入促進に向けて新たなステップへと踏み出した「小牧市地域ブランド戦略」、本市の少子高齢化と 人口減少への対策である「小牧市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を着実に進展させ、市内外の皆様に「住みたい」そして「住み続けたい」と思っていただける小牧市の実現を目指してまいります。

 

以上、私は小牧市長として3期目を迎え、小牧市の将来を見据えて、地域間、世代間、分野間のバランスを取りながら、こどもが夢を育み、高齢者をはじめ誰もが安心して暮らせる小牧市、そして、若い世代や 子育て世代が住みたいと、子や孫が住み続けたいと思う、魅力と活力 あふれる夢ある小牧市を創造するため、議員各位、並びに市民の皆様と力を合わせて、小牧市の明るい未来につながる更なるチャレンジと、 15万市民の幸せのための市政運営に、決意を新たに、信念を持って、引き続き全力で取り組んでまいる所存であります。

予算編成方針

それでは、平成31年度の予算編成について申し上げます。

本市の財政状況でありますが、平成29年度決算で、法人市民税が  経済情勢、企業の収益動向などを受けて増収となったことなどから、 市税収入が3年ぶりに増収に転じたところであります。

しかしながら、今後は、少子高齢化の進展に伴う社会保障関連経費の増嵩、公共施設の建替えや改修に要する経費が増加すること、また税制改正による法人市民税の一部国税化や法人税率の引下げの影響がある ことなどから財政は徐々に厳しさを増していくものと危惧しております。

このような状況の中で、行政だけでなく地域全体で市民が互いに助け合い支え合っていく仕組みを強化していくとともに、より一層の行政 改革を進めることが必要と考えます。

そこで、平成31年度の予算編成にあたりましては、現在、「小牧市  まちづくり推進計画」の策定を進めているところでありますが、限ら れた財源を最大限に活用する観点から行政評価の結果を活かしつつ、 議員各位や市民の皆様からいただいたご意見、ご要望を十分に検討した上で可能な限り市政に反映し、市民の皆様のご期待に十分応え得るよう編成したところであります。

 

それでは、以下、平成31年度当初予算案の主要な事業と施策の概要について、分野毎にご説明を申し上げます。

安全・環境

まず、安全・環境についてであります。

防災では、市民の皆様の生命、財産を災害から守るため、市民・ 企業・行政が連携し、防災対策の強化を進め、想定されております南海 トラフ巨大地震や内陸直下型地震などに備え、被害を最小限に抑える よう防災力・減災力の強化が不可欠であります。

そこで、新たに防災の専門家を配置するとともに、これまで、市民に防災情報を伝達する手段として、防災情報メールの配信やホームページ、SNSに掲載してまいりましたが、携帯電話などを持たず情報が入手 できない方に情報を伝達する手段として、登録された世帯に自動で電話やファックスにより避難を呼び掛けるシステムを導入してまいります。

また、飲料水や食糧などの備蓄品につきましては、「小牧市災害対策備蓄品整備計画」に基づいて整備し、地震、風水害などに対して備えてまいります。さらに、災害時に迅速かつ機動的に情報収集するため、 ドローンを配備し、災害対応力の向上に繋げるとともに、様々な活用 方法について引き続き検討してまいります。

生活安全につきましては、昨年の本市の刑法犯認知件数は、対前年比297件減の1,375件で、9年連続で減少しております。これは、自主  防犯パトロール活動など、市民総ぐるみで防犯対策に取り組んできた成果でありますが、今後も更に防犯対策を積極的に進め、犯罪が 発生しにくい環境を整えていく必要があります。

そこで、これまでの商業施設、共同住宅、貸し駐車場及び区を対象とした防犯カメラ設置費補助金に加え、国が策定した「登下校防犯プラン」に基づき、新たに通学路を中心とした場所に防犯カメラを設置してまいります。

また、地域で管理いただいておりました防犯灯を全てLEDに付け 替え、市で一括管理することで、維持管理コストを縮減するとともに、より一層の防犯対策の充実を図ってまいります。

さらに、全国的に社会問題となっております空き家問題への取組と して「空家等対策協議会」を設置し、条例制定などの検討を進めてまいります。

消防につきましては、地震や火災などの災害に備え、浜井場公園と 自才前公園の整備に合わせて耐震性貯水槽を設置してまいります。

環境につきましては、市民・事業者との連携・協力による温室効果 ガス排出量の着実な削減と、省エネルギー・再生可能エネルギーの普及拡大の取組を進めてまいります。

特に、省エネルギー・再生可能エネルギー設備の導入につきましては、これまでの住宅用太陽光発電システムに加え、新たに家庭用エネルギー管理システム、家庭用燃料電池システム、定置用リチウムイオン蓄電 システムの設置助成を行ってまいります。

また、本市の環境施策の指針となる「第2次環境基本計画」が、平成31年度に最終年度を迎えるため、次期計画を策定してまいります。

ごみ対策につきましては、ここ数年様々な改善に取り組むとともに、市民の皆様のご協力により、本市の再資源化率は平成28年度においては県下第1位となったところであります。

昨年から桃花台地区でモデル実施してまいりました雑がみの週1回 回収や、新聞・雑誌など雑がみ以外の古紙・古布類を各区で回収し、 売却益が区の収入となる仕組みを市全域で実施することで、ごみ排出の利便性の向上と、ごみの減量及び再資源化の更なる推進を図ってまいります。

また、これまで野良猫の去勢避妊手術の費用に対して助成をしてまいりましたが、野良猫に起因する様々な問題に対応するため、補助額を 増やしてまいります。

保健・福祉

 続きまして、保健・福祉についてであります。

「支え合い共生都市」の実現に向け、高齢者が住み慣れた地域の中で安心して暮らすため、医療サービスや介護サービスを切れ目なく受けることができるよう在宅医療・介護の提供体制を充実するとともに、 高齢者などの見守りを強化してまいります。

在宅医療と介護の連携推進につきましては、小牧第一病院内に開設している「在宅医療・介護連携サポートセンター」において、相談支援、医療・介護関係者の研修、市民の方への啓発活動など、更なる医療と 介護の連携機能の強化に努めてまいります。また、認知症初期集中支援チームによる支援など認知症施策の推進を図ってまいります。

権利擁護支援につきましては、昨年7月に小牧市、岩倉市、大口町、扶桑町の2市2町において「尾張北部権利擁護支援センター」を小牧市ふれあいセンター内に開設いたしました。自らの権利を守るために支援を必要としている認知症高齢者、知的障がいや精神障がいのある方々、また、そのご家族などに、成年後見人制度の利用支援や権利擁護支援に関する相談事業を引き続き行ってまいります。

支え合い活動に対してポイントを付与して市内限定商品券で還元する「支え合いいきいきポイント制度」につきましては、市が指定する介護施設などでのお手伝い、地域での高齢者サロン活動などへの協力、地域協議会が主体となった高齢者などの日常生活の困りごと支援の3種類で、現在までに1,000人を超える方々に「お互いさまサポーター」としてご登録いただいております。

今後は、介護施設などで活動される方の対象年齢を18歳以上に広げるなど、高齢者をはじめ更に多くの市民の皆様に「お互いさまサポーター」にご登録いただけるよう周知に努めるとともに、この制度をご活用いただくことで、参加者ご自身の健康保持と、活動の励みや広がりにつながり、支え合い助け合いの地域づくりが進むよう鋭意取り組んでまいります。

「元気創造都市」の実現に向けて、自分に合った健康づくりにチャレンジした市民の方が、獲得したポイントを市内限定商品券などに交換できる「健康いきいきポイント制度」につきましては、楽しみながら歩いて健康づくりができるウォーキングアプリ「alko」の活用と合わせ、 より多くの方にご利用いただけるよう引き続き促進を図ってまいります。

そして、「健康いきいきポイント制度」と「支え合いいきいきポイント制度」をあわせた「こまきいきいきポイント制度」で、市民の皆様の「元気」と「支え合い」が地域で循環する仕組みづくりを引き続き進め、活力ある幸せな高齢社会の実現を目指してまいります。

保健医療につきましては、健康づくりの知識や習慣を身につけていただくための健康教育や健康診査、予防接種など、市民の健康づくりに より一層積極的に取り組んでまいります。

壮年期・高齢期の方への個別歯科健診につきましては、対象をこれまでの40歳から70歳までの10歳刻みだったものを75歳までの5歳刻みに拡充し、歯周疾患などの早期発見、早期治療を図ってまいります。

予防接種につきましては、「防げる病気は防ぐ」との考え方で助成の拡充を図ってまいりましたが、更にロタウィルスによる胃腸炎の重症化を防ぐため、その予防接種費用の一部を新たに助成してまいります。

また、風しんの抗体保有率の低い世代の男性を対象に、抗体検査及び予防接種費用を全額公費負担として実施してまいります。

市民病院につきましては、今後更に多様化する地域の医療ニーズへの対応や病院機能の強化を図るため、新病院の建設を行ってまいりましたが、改元を迎える本年5月1日にいよいよ開院いたします。

全国の自治体病院の中でも有数の優良病院として注目される中、尾張北部医療圏における中核病院として、地域の医療機関との連携を深め、救急医療やがん診療、高次医療などを中心に更に充実させ、安全で良質な医療の提供に努めてまいります。

高齢者福祉につきましては、改築工事を進めてまいりました「第1  老人福祉センター」が4月に全面オープンするとともに、今後も増加する高齢者の健康増進や教養向上に資する「(仮称)第3老人福祉センター」の基本設計を行ってまいります。

介護施設の整備につきましては、認知症に対応したグループホーム などの地域密着型サービス施設の整備費を補助するなど、住み慣れた 地域で介護を受けられるよう積極的に整備を進めてまいります。

教育・子育て

続きまして、教育・子育てについてであります。

「こども夢・チャレンジNo1都市」の実現に向けて、小牧市の誇る「子育て支援が充実している」姿を一層高めるとともに、更に高い地域の姿として「こどもの夢を育み、夢へのチャレンジをみんなで応援するまち、こどもを中心に世代を越えて市民がつながっているまち」を目指すことで、全ての世代が暮らしやすい、あたたかい支え合いのまちづくりへとつなげてまいります。

まず、恵まれないこども達への支援として、無料の学習塾「駒来塾」については、元教員の方や大学生など地域の皆様の協力を得て、東部、北里、及び味岡地区の3教室で学習支援を行ってまいりました。本年 8月からは小牧地区を加えて市内全域の4教室に拡充し、更なる支援を行ってまいります。

また、経済的に恵まれないひとり親家庭などのこどもたちの大学への入学準備費用に対する助成や、こどもと親の学びなおしを支援するため、高等学校卒業程度認定試験の合格のための講座などに係る費用の助成を引き続き行ってまいります。

継続事業としては、こどもたちの地域や社会への興味、愛着を高めるため、小学4年生から中学3年生までを対象に、こども向け広報紙「KOKO(ここ)こま」を作成・配布します。

小学生がデジタルのモノづくりを楽しく学ぶことができる「プログラミング講座」を開催するとともに、トップアスリートによる「夢先生」を市内全小学校に派遣する「夢の教室」を実施し、こどもたちの健全な心身の成長を図ってまいります。

企業と連携したこども向けの「市内産業見学会」、「職業体験会」を夏休みに開催し、地元への愛着を深め、将来の夢を育む機会を設けてまいります。

全ての児童館で幼児期から英語に親しむ講座、小学生を対象にした 広報こまき「こどもレポーター制度」、中学生・高校生を対象にした「まちづくりスクールミーティング」を実施するとともに、企業・ 市民・行政が一体となってこどもの夢を応援する「こども夢サポーター 制度」を実施してまいります。

また、体験研修、インターンシップ、ボランティアなど自分がチャレンジしたい内容を提案発表し、優秀者に助成金を支給する「夢にチャレンジ助成金」と、国際的視野を持った人材を育成するため、「大学生等海外留学奨学金」をそれぞれ実施してまいります。

さらに、こども夢・チャレンジ文化事業として「こども遊びウィーク」や「市民舞台芸術祭」なども継続してまいります。

今後も、教育やスポーツ、文化、体験学習、イベント開催など様々な分野で、こどもたちの創造性や豊かな心を育み、将来の可能性を広げることができる魅力ある事業を展開し、こどもたちの夢とチャレンジを 応援してまいります。

次に、学校教育についてであります。

特別支援学級に在籍する児童生徒が、安心して学校生活を送ることができるよう、「学校生活サポーター」を増員し、きめ細かな支援ができる体制を整備してまいります。

いじめや家庭内での虐待、貧困など、こどもたちをとり巻く環境は、深刻さを増している状況です。こうした問題を抱える児童生徒を支援 するため「スクールソーシャルワーカー」を増員し、教育、福祉などの関係機関と連携してきめ細かなケアを提供します。

また、学級集団アセスメントを実施し、隠れて見えない児童生徒間の問題やケアを要する児童生徒の状況把握に努め、支援を要する児童生徒への早期対応に努めるとともにより良い学級づくりを進めてまいります。

高等学校の授業料には、公立と私立の間で格差があり、本市はこれを是正するため一部補助してまいりましたが、経済的負担を更に軽減するため、補助を増額してまいります。

ICTを日常的に活用する社会において、これからの「時代を切り 拓くこども」を育成するため、ICT教育を更に推進してまいります。そのために、まずはモデル校4校に、3クラスに1クラス分程度のタブレット型パソコンを整備し、ICTを活用した「分かりやすい授業」の実践検証を行ってまいります。

小中学校へのエアコン設置につきましては、快適な学習環境を整えるため、平成29年度までに普通教室に設置いたしましたが、音楽室や  理科室、図工室などの特別教室につきましても、中学校は平成32年度に、小学校は平成33年度以降にそれぞれ設置してまいります。

小中学校の施設整備につきましては、老朽化・狭隘化(きょうあいか)している小牧南小学校の改築に向け、実施設計を行ってまいります。

また、施設の長寿命化を図るとともに、中長期的な維持管理、更新にかかるトータルコストの縮減や予算の平準化を図るために、学校施設 長寿命化計画を策定するとともに、トイレの洋式化など計画的に学校 施設の改修を行い、教育環境の整備を推進してまいります。

次に、子育てについてであります。

我が国では少子化が進んでおり、核家族化の進行や地域とのつながりの希薄化などから、子育てに不安や孤立感を感じる家庭は少なくありません。安心して子育てができるよう、こどもの育ちと家庭の子育てを、行政や地域をはじめ社会全体で支援していくことが求められています。

そのような状況の中、これまで中部公民館の1、2階にあった市の  子育て支援の中核施設である「中央子育て支援センター」と中央児童館としての「児童センター」の狭隘化の解消を図るとともに、再開発ビルラピオ内の市の所有する空床を解消するため、ラピオの2階から4階にかけて「子育て支援の拠点」と「こどもが主役となる拠点」となる「(仮称)こども未来館」の整備を進めてまいりました。

「子育て支援の拠点」につきましては、支援内容を充実し、「子育て世代包括支援センター」として、昨年9月にラピオ3階に先行オープン させ、妊娠期から子育て期までにわたる様々な相談やニーズに対して、総合的な支援を行っております。

平成31年度から新たな取組としまして、1歳の誕生日の節目に絵本をプレゼントし、読み聞かせを通して親子の愛着形成を促進するとともに、妊娠届出時に作成したサポートプランの見直しを行ってまいります。

一方、「こどもが主役となる拠点」につきましては、(仮称)こども未来館の2期事業として進めており、これまでに基本設計・実施設計が完了したところであります。

この整備につきましては、今回の市長選挙で争点とされたことから 当初予算には計上いたしませんでしたが、市長選挙で推進を訴えた私に対する市民の皆様のご信任をいただき、整備を期待する多くの声も頂戴しておりますことから、今後、市議会とご相談しながら、整備に向けて進めてまいります。

なお、(仮称)こども未来館の設計業務委託にかかる、市職員による情報漏えいの疑いについては、現在、設置をいたしております第三者 委員会で調査をいただいております。市民に信頼される市政を確保することは、当然ながら市政の一番の基本でありますので、第三者委員会の今後の答申結果を踏まえ、私の責任においてしっかりと適切に対応してまいります。

放課後児童クラブにつきましては、小牧原小学校のクラブ室の環境 改善を行うとともに、保護者負担金では、第2子半額、第3子無料の 実現に向けて取り組んでまいります。

保育園につきましては、待機児童の解消が急務となっています。

待機児童解消を図るため、「待機児童解消実行プラン」に基づき、 近年増加している0歳から2歳までの低年齢児の保育需要に早急に対応すべく小規模保育事業所の公募による設置補助などを進めてきました。

現在、中部公民館の2階に、市直営の小規模保育園「こすも」を本年5月の開園に向けて整備を進めているところであります。今後も引き 続き、待機児童の早期解消に努めてまいります。

子育てに関するさまざまな相談などに対応できる仕組みや、地域全体で子ども・子育てを支援する体制をより強化していくため、保育園運営計画を統合した子ども・子育て支援事業計画を策定するとともに、 小牧市版の放課後こども総合プランの導入に向けて検討してまいります。

文化・スポーツ

続きまして、文化・スポーツについてであります。

まず、文化の振興であります。

文化は、人々に心豊かな生活をもたらすとともに、人と人、人と地域を結び、まちづくりにも大きな役割を持っています。

一昨年に設立した「一般財団法人こまき市民文化財団」につきましては、魅力的な事業にチャレンジし続けており、市民の皆様から大変 ご好評をいただいているところであります。

こまき市民文化財団の事務所を市公民館の3階に移設し、気軽に文化や生涯学習の相談ができるように窓口機能を充実させるとともに、 事務室の狭隘化(きょうあいか)の改善を図ってまいります。

今後も、こまき市民文化財団を中心に、市民、文化団体などと連携して活発に文化事業を展開し、本市が他市に誇れるような文化都市となるよう努めてまいります。

本市のシンボルである史跡小牧山につきましては、引き続き主郭地区の発掘調査を行ってまいります。

また、小牧山南東の(ふもと)に建設を進めています小牧山城史跡情報館「れきしるこまき」が本年4月にオープンいたします。織田信長が築いた近世城郭のルーツとなる石垣の城や城下町の形成、小牧・長久手の 合戦など歴史の舞台となった小牧山を最新の映像技術を用いた展示で 説明するなど、小牧山の魅力や歴史的価値を紹介してまいります。ぜひ、多くの皆様にお越しいただきたいと思います。

新図書館の建設につきましては、これまで建設に向けて市民の皆様の声を聴きながら、非常に丁寧な進め方で取り組んでまいりました。平成32年度末の開館に向けて、いよいよ平成31年度から工事に着手してまいります。

また、開館に向けた準備として、ICT化に対応した新たな図書館 システムの構築や図書購入を進めてまいります。

次に、スポーツの振興についてであります。

市民の皆様が、いつでも気軽にスポーツに親しんでいただけるよう、また、スポーツを通して健康づくりに取り組んでいただけるようスポーツ施設の整備やスポーツ活動の機会の充実を図り、生涯スポーツ社会の実現を目指してまいります。

平成31年度は、総合体育館の照明設備改修など、快適で安全な施設整備を実施してまいります。

産業・交流

続きまして、産業・交流についてであります。

「元気創造都市」の実現に向けて、次世代成長産業を含むバランスの良い産業集積を持続的に高めるとともに、経済・雇用・財政の基盤が 確立された活力あるまちを目指してまいります。

平成26年度に策定した、市内企業の操業支援、企業の誘致・産業  集積の推進、起業・新産業展開の支援を柱とする「小牧市企業新展開 支援プログラム」を平成 31年度まで1年延長することとし、「小牧市まちづくり推進計画」の策定後に改定を進めてまいります。

また、企業誘致につきましては、本市への企業立地を奨励するため、企業立地促進補助制度により積極的な誘致を図るとともに、長年にわたり地域の経済や雇用の基盤を支えてきた企業に市内での事業活動を継続していただけるよう、工場の増設や設備投資にかかる経費についても 引き続き支援してまいります。

小牧市企業新展開支援プログラムに基づき、小牧商工会議所とともに長年、検討と準備を進めてまいりました、本市の更なる産業力強化に 向けて重要な役割を担う「こまき新産業振興センター」をいよいよ本年4月に中部公民館1階に開設し、市内企業の成長産業への参入促進、新事業展開への支援や、AI・IОTに代表される生産性革命への対応支援など、市内の中小企業の競争力強化と継続的な事業発展のために 必要とされる支援を積極的に展開し、活力ある地域経済の持続的な発展を図ってまいります。

また、市内の消費循環を高めて、中小商業・サービス事業者を支援し、地域経済の活性化を図る「こまきプレミアム商品券発行事業」につきましては、今回につきましてもほぼ完売の状況となりました。来年度も 商工会議所と連携して実施してまいります。

なお、今年10月には、国により消費税の増税が予定され、その影響を緩和するための経済対策として商品券事業を実施する予定であります。国の実施方針が固まり次第、連携して対応してまいります。

次に、シティプロモーションについてであります。

本市の魅力やブランドコンセプト「夢・チャレンジ 始まりの地 小牧」を市内外に発信していくため、本市の魅力を伝える新たなブランド ムービーを制作するほか、引き続きピーチバスへの広告掲出や市の 公用車へのブランドロゴマークのラッピングなど、様々な媒体による PRを進めてまいります。

観光につきましては、「観光振興基本計画」に基づき、観光協会の ホームページの多言語対応を拡充するなど、観光客の利便性の向上や 市内の周遊を促すとともに、観光協会を中心に、市民・事業者・商工 会議所などと連携し、様々な取組を行ってまいります。

これまで、毎年7月に開催しておりました「小牧平成夏まつり」は、旧桃花台線小牧駅舎の撤去工事などが始まり、駅東公園が山車の発着 場所として使用できなくなる予定であることなどから、新しい夏まつりのあり方を検討してまいりました。平成31年度は、「小牧夏まつり」として、誰もが気軽に参加し、世代を越えた交流を育み、歴史と文化が織りなし未来を(ひら)く、賑わいあるまちづくりにつなげる夏まつりを、小牧の新たな夏の風物詩となるよう開催してまいります。

また、「ふれあいの輪を広げよう」をテーマに毎年10月に開催しております「小牧市民まつり」が第40回の節目を迎えます。本市の友好都市である八雲町の特設ブースなど、内容を充実して開催いたします。

いずれのまつりもぜひ多くの皆様にお越しいただき、楽しんでいただきたいと思います。

さらに、姉妹都市であるアメリカのワイアンドット市との交流も昨年55周年を迎えました。これを記念して訪問団を編成し派遣いたしましたが、今年はワイアンドットからの訪問団の受入れを行い、活発な交流を進めてまいります。

市内には9,100人を超える外国人の方が住んでおられますが、互いに尊重し合い、協力し合う多文化共生社会を形成するため、小牧市国際 交流協会の日本語教室の講師を養成するとともに、「多文化共生推進 プラン」を平成32年度までの2か年で改定してまいります。

「(仮称)小牧市農業公園」につきましては、身近な農業を通じた 食の大切さを理解する場とするとともに、里山を生かし自然環境との ふれあいを通じた農業振興の発信の場を目指し、基本計画・基本設計を策定してまいります。

都市基盤

続きまして、都市基盤についてであります。

まず、市街地整備につきましては、将来の人口減少、少子高齢化の 進展が見込まれる中でも、本市の活力と暮らしやすさの持続・発展を 目指すため、都市計画の総合的な指針となる新しい「都市計画マスタープラン」を策定してまいります。

小牧駅周辺につきましては、魅力と賑わいのある中心市街地の整備を行うため、新図書館及び(仮称)こども未来館と相乗効果を発揮するよう、小牧駅西駅前広場や市営駐車場の工事に着手するなど整備を進めてまいります。

田県神社前駅の駅前整備につきましては、(仮称)第3老人福祉 センターの事業進捗に合わせ、道路の実施設計などを行ってまいります。

桃花台センター地区周辺につきましては、交通結節点としての利便性の向上を図るため、バス停車帯の整備に係る実施設計を行ってまいります。

また、土地区画整理事業につきましては、既存事業の進捗を図ると ともに、本庄地区については、引き続き調査や設計を進め、小牧原(とい)(した)地区については、組合設立認可後に助成を行い、事業進捗を図ってまいります。

次に公共交通についてであります。

こまき巡回バスにつきましては、現在19コース、1時間に1本程度の間隔で運行しております。今後は、より効果的、効率的な公共交通 ネットワークを形成し、持続可能な交通体系の構築を図るため、平成32年度の再編に向けて、引き続きルート、ダイヤなどの見直しを進めるとともに、パソコンやスマートフォンで運行状況を簡単に検索することができる「バス・ロケーション・システム」を導入してまいります。

また、名鉄小牧線の小牧口駅につきましては、エレベーターなどを 設置するバリアフリー化を本年11月の供用開始を目指して、鉄道 事業者に補助を行い、駅前広場ではトイレなどを整備してまいります。

道路整備につきましては、主要道路や市民生活に密着した生活道路の整備を積極的に進め、小牧駅から小牧山までを結ぶ小牧駅前線延伸道路については、平成31年度末の工事完了を目指してまいります。

(仮称)小牧スマートIC整備事業につきましては、地元篠岡地区のご要望を受け、東部地区の活性化などを図るため、引き続き検討を進めてまいります。

水道事業につきましては、計画的な水道管の耐震化などを引き続き 実施するとともに、下水道事業では、平成31年度から地方公営企業法を全部適用し、より効率的な事業運営に努めてまいります。

雨水対策につきましては、近年多発する集中豪雨などにより、浸水 被害に遭われている地域の対策や、道木川をはじめとする河川水路の 改修などを引き続き行ってまいります。

公園整備につきましては、市民ニーズを踏まえながら、地域に根ざした新たな公園を計画的に整備し、緑道につきましては、緑のネットワークの充実を図るよう、境川、合瀬川の整備を計画的に進めてまいります。

また、公園照明灯につきましては、LED化を行うことにより、環境負荷の軽減やコストの縮減を図ってまいります。

次に、昨年6月の大阪府北部の地震による事故を受けて、地震などに よって倒壊する恐れのあるブロック塀などの撤去を促進し、倒壊による人的被害の防止や避難経路の確保を図るため、道路や公共施設などに 面するブロック塀などの撤去費用の補助や、民間木造住宅の耐震改修の促進を引き続き行ってまいります。

また、地震が起きた時に、大規模な盛土造成地については、地滑りなどの崩落が発生する恐れがあります。そこで、変動予測調査を行い、 大規模盛土造成地のマップを作成し、公表してまいります。

自治体経営

続きまして、自治体経営についてであります。

私は、市長就任以来、「改革と創造の市政」を推進してまいりました。

私の目指す行政改革は、限りある行政の経営資源を無駄なく最適に 配分しながら、市民や民間との協働によるまちづくりを推進し、官民 全体で市民に真に必要なサービスを維持、向上させ、将来にわたり持続可能な行政経営を行うことを目指すものであり、小牧市ではこれを、 行政経営に地域経営の視点をも合わせた意味で「自治体経営」と呼び、 その改革に取り組んでまいりました。これまで様々な取組を進めてまいりましたが、今後もより一層の自治体経営改革に取り組む必要があると考えています。

まず、地域の絆を強化するとともに、地域活動を活性化し、支え合い助け合いの地域づくりを推進するため、小学校区単位を基本として設立を目指しております地域協議会につきましては、昨年11月に光ヶ丘 小学校区と小木小学校区で設立され、現在、全16小学校区のうち半分の8小学校区において活動に取り組んでいただいているところであります。

今後は、更なる活動の活性化に向け、認定などの仕組みの制度化を 図り、既に設立されている地域協議会の活動支援を行っていくとともに、設立に至っていない地域に対しましては、説明会の開催や地域の課題を話し合う場づくりなどを通じて、設立の推進を図ってまいります。

次に、行政サービスについてであります。

旧桃花台線小牧駅舎の撤去工事の計画に伴い、本年3月末で小牧駅 出張所を廃止いたします。平日に窓口を利用することが困難な市民の 利便性向上と市役所本庁舎の混雑緩和を図るため、昨年5月から毎月 第4日曜日の午前に住民異動や証明書の発行など市民課業務の窓口を 開設しておりますが、本年4月からは、毎週日曜日に終日開庁してまいります。住民異動業務を毎週日曜日に実施するのは、県内では初めてとなります。

また、市役所への様々なお問合せにつきましては、これまで電話で 多く寄せられていましたが、受付時間が平日の開庁時間に限られていました。そこで、人工知能(AI)を活用した自動応答システムを導入し、利用者がスマートフォンやパソコンで24時間365日いつでも気軽に   お問合せいただくことができる環境を整備し、利便性の向上を図って まいります。

次に、地域協働についてであります。

平成17年度に開設しました市民活動センターにつきましては、これまで様々な市民活動支援の取組を通じて、多くの市民活動団体などの 育成や協働のまちづくりの推進に努めてきたところであります。しかしながら、役割や重要性が高まり、事務所の狭隘化(きょうあいか)が課題となってきていることから、機能拡充を図るため、再開発ビルラピオ内へ移転し、整備を進めてまいります。

また、コミュニティの拠点として地域住民の多くが利用されている 集会施設につきましては、自治会などが行う自動体外式除細動器 (AED)の設置に対し、費用の一部を助成する制度を創設し、安心・安全の確保と施設の更なる利活用の促進を図ってまいります。

次に、行政運営についてであります。

本市の最上位計画であります「第6次小牧市総合計画 新基本計画」は、平成30年度が最終年度であることから、自治基本条例に基づく「小牧市民憲章に掲げる理想のまち」を実現するための計画として、「小牧市まちづくり推進計画」を策定いたします。

また、行政改革の一層の推進を図るため、外部委員による行政改革 推進懇談会を引き続き開催し、本市の行政改革の取組に対してご意見をいただく予定であります。

ふるさと納税につきましては、「こまき応援寄附金」として、毎年、全国各地から多くのご寄附をいただいております。今後も更に魅力ある制度となるよう工夫を施し、自主財源の一層の確保と、市内産業の 活性化、市の魅力発信を同時に進めてまいります。

 

以上、平成31年度予算の主要な事業、施策についてご説明を申し 上げました。

平成31年度予算規模

平成31年度の予算規模といたしましては、一般会計は対前年度当初比4.7パーセント減の547億5,200万円、一般、特別及び企業会計を 合わせた全会計の総額は対前年度当初比11.2パーセント減の1,204億3,665万5千円となりました。

歳入では、固定資産税が家屋の新増築などを勘案し、増額となること などにより、市税収入は前年度より3億円を超える増収になると見込んでおります。

一方、歳出では、健全財政の維持と各分野間のバランスに十分留意しながら、安全・安心・快適な市民生活を最優先としつつ、更に地域の 活性化や少子高齢化への対応など本市の重要施策について、優先的かつ積極的に予算化するよう努めたところであります。

市民の皆様が、小牧に「住んでよかった」そして「住み続けたい」、 そういうお気持ちを抱いて暮らしていただくために、市民憲章に掲げる理想のまちの実現に向けて、魅力と活力あふれる明るい未来につながる積極型予算が編成できたものと考えており、平成31年度も小牧市の様々な課題の克服に向けて着実な歩みを刻む一年としてまいります。

おわりに

現在、小牧市は、地域ブランド戦略の中で、「夢・チャレンジ始まりの地 小牧」を、まちのブランドコンセプトとしています。

郷土の歴史を振り返ると、混沌とした戦国の時代、織田信長公は、 その革新的な発想と類まれなる行動力で、次の新しい時代を切り拓きました。私たちのまちのシンボル小牧山に、近世城郭のルーツとなる小牧山城を築き、天下統一への夢を描き、その壮大なチャレンジの第一歩を踏み出しました。

また、私たちのまち小牧市は、かつては菜の花が一面に広がるのどかな田園都市でしたが、昭和30年代、伊勢湾台風の甚大な被害からの  復興の中で、全国に先駆けて工場誘致条例を制定し、トラックターミナルを整備し、多くの企業の誘致に取り組み、それが今日の、尾張北部の市で唯一、昼間人口が夜間人口を上回る産業都市、全国有数の健全財政を誇る豊かなまちの礎となっています。

当時の小牧市は、小牧山を削らなければ市役所を建てられなかった程財政状況は厳しかったと聞いていますが、そうした中にあっても先人は、まちの将来に大いなる夢を描き、未来に投資し、チャレンジしてきたのであります。

小牧市は、これまで、多くの先人たちの弛まぬ努力と挑戦により、 逆境をチャンスに変え、幾多の困難を乗り越えてきた歴史があり、まさに「夢・チャレンジ始まりの地 小牧」に相応しい誇るべき歴史があります。

 

今日、本格的な高齢化・人口減少時代が到来し、グローバル化や高度情報化の急速な進展など、経済、社会、地域の有り様がこれまでにない大きな変化を余儀なくされる激動の時代を迎える中で、今こそ、次代 を切り拓く新たな挑戦が求められており、今を生きる私たちもまた、 明るい小牧市を次世代に引き継いでいくために、今の事だけでなく、 将来の、子や孫の世代をも見据えて、「未来へのヴィジョン」をしっかりと描き、弛まぬ努力と挑戦によって、小牧市を守り抜き、更に住みよく誇れるまちへと発展させていく責任があります。

私は、郷土の先人たちが培ってきた「チャレンジ精神」をしっかりと引き継ぎ、高齢化の中でも持続可能な「活力ある幸せな高齢社会」を 市民の皆様とともに実現し、“誰一人取り残さない”多様性と包摂性の ある安心社会を築き、こどもをはじめ、障がい者、高齢者といった社会的に弱い立場の方々を含む、全ての市民の皆様が、笑顔で将来に夢を 描き、挑戦できる小牧市、そして、住みたい、住み続けたい、将来に わたって輝き続ける、魅力と活力あふれる夢ある小牧市の創造に向けて、誠心誠意、私の全身全霊を賭してまいる覚悟であります。

 

議員各位、並びに15万余市民の皆様のご理解とご協力を、重ねて  衷心よりお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

H31施政方針
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市長公室 広報広聴課 情報メディア係
小牧市役所 本庁舎4階
電話番号:0568-76-1107 ファクス番号:0568-75-5714

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