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令和5年度 心にのこる一冊の本(教育長・市内小中学校長の読書体験)

更新日:2023年10月06日

小牧市では、県民運動にあわせ、平成15年度より、校長先生方に心にのこる一冊の本を紹介していただき、小冊子や掲示用ポスターにして青少年に読書をすすめる活動をしています。

~ 偶然手にした一冊の本が、自分に力や勇気・励ましを与えてくれる…
一冊の本との運命的な出合いを求めて読書の旅に出かけてみましょう!~

 

「おとなになれなかった弟たちに・・・・・」 米倉 斉加年 著

推薦者 小牧市教育委員会教育長 中川 宣芳

太平洋戦争末期、苦しく悲しい中で亡くなった弟への思いがつづられた絵本です。戦争が終わるひと月ほど前、生まれて間もないぼくの弟「ヒロユキ」は、入院先の病院で、泣きもせず、しずかに息を引き取りました。ヒロユキが生きるために必要なミルクも手に入らず、母とぼくに見守られながら…。また、弟の名前「ヒロユキ」が、原子爆弾の被災地「ヒロシマ」「ナガサキ」と同じカタカナで表されていることで、多くの人たちが苦しんだことも、絵本の題「弟たち」に込められているように感じます。皆さんが、平和の尊さ、戦争の悲惨さを強く感じ、今、地球上で起こっているさまざまな出来事に、家族の皆さんと心を寄せてくれることを強く願っています。

「ともだち」 谷川 俊太郎 文 和田 誠 絵

推薦者 小牧市立小牧南小学校長 野田 幹広

みなさんにとって、ともだちってどんなひとなのかな。ともだちって、こんなひとかな。ともだちって かぜがうつっても へいきだって いってくれるひと。ともだちって いっしょに かえりたくなるひと。ともだちって おかあさんや おとうさんにも いえないことを そうだんできるひと。ともだちって みんなが いっちゃったあとも まっててくれるひと。ともだちって そばにいないときにも いま どうしてるかなって おもいだすひと。この本には、「ともだちって」「ともだちなら」「ひとりでは」「どんなきもちかな」「けんか」「ともだちはともだち」「あったことがなくても」と、ともだちについて考える場面がいくつもあります。「ともだち」って、みなさんにとってはどんなひとなのかな。<出典:「ともだち」玉川大学出版部>

 

「星空図鑑」 永田 美絵 著

推薦者 小牧市立三ツ渕小学校長 梶田 誠二

よく晴れて月のない夜に空を見上げると、小牧でもけっこう多くの星を見ることができます。でも、休日に海や山へ出かけて夜空を見上げると、小牧とは比べものにならないぐらい、たくさんの星を見ることができます。そんなとき、「星座がわかったら」なんて思ったことはありませんか?そして一つ一つの星座には、「神話」というお話が付いています。「さそり座とオリオン座はなぜ同じ空に見ることができないのか」それは星座の位置がそうなっているからなのですが、「神話」では「大さそりに刺されたオリオンが今でもさそりを恐れているから」・・・そんなふうに説明されています。神話を知って空を見上げて、本と同じ星の並びを見つけると、なぜだかすごくうれしい気持ちになり、感動さえ覚えます。日周運動や年周運動を学習すると、何となく星の世界を敬遠したくなりますが、神話から星の世界に入ると、理科の勉強も少し楽しく思えるかも。

「メメンとモリ」 ヨシタケシンスケ 作

推薦者 小牧市立篠岡小学校長 佐藤 史洋

絵本作家のヨシタケシンスケさんの絵本です。子どもだけでなく大人も考えさせられます。登場するのは、冷静な姉のメメンと情熱家である弟のモリの二人。その二人の のびのび ほのぼのした会話から「人は何のために生きていくの?」を考えさせられます。モリが、メメンが自分で作って、大切に使っていたお皿を割ってしまうところから始まる「メメンとモリとちいさなおさら」。雪が降った日、メメンとモリが雪だるまを作ったところから始まる「メメンとモリときたないゆきだるま」。 メメンとモリが一本の映画を見たところから始まる「メメンとモリとつまらないえいが」の3つの物語があります。どのお話も、非常にわかりやすい言葉で書かれていますが、「生きる意味」や「生きる目的」を考えさせられます。ぜひ、心がモヤモヤしている人は読んでみてください。

「ちいさいおうち」 バージニア・リー・バートン 文と絵

推薦者 小牧市立北里小学校長 千田 道子

この絵本の主人公は、丘の上に建てられた「ちいさいおうち」です。どのページを開いても、挿絵の真ん中に「ちいさいおうち」が描かれています。時がたち開発が進み、周りを電車が走り高層ビルが建ち並んでも、やっぱり「ちいさいおうち」は、真ん中に描かれています。家に表情はないのに、悲しい気持ちが伝わってきます。読んでいる私たちに訴えかけるような作者バートンさんの絵は素晴らしいです。この絵本を読み返す度に、都会の真ん中の「ちいさいおうち」を振り返ることもせず足早に歩く人と自分が重なります。読み返した日は、深呼吸をして周りの景色を楽しみながら生活しようと思います。皆さんもバートンさんのやさしい世界にふれてみてください。

「こんな おおきな かず、 みたこと ある?」 セス・フィッシュマン 作

推薦者 小牧市立小木小学校長 長谷川 裕城

みなさんは、宇宙に星が何個あると思いますか。およそ、100,000,000,000,000,000,000,000個の星があります。これは、1千垓(いっせんがい)個と読みます。1千垓個といわれてもどのくらいの数か想像が付きませんね。では、地球には水が何リットルあると思いますか。私はこの本の、かわいらしい絵とてんぽの良いお話に誘われて読み進めていくうちに、今までに考えたこともない大きな数や、驚きの発見に出会いました。「えっ、そうなの」「これは、分かる」など、知らず知らずのうちに数の世界に引き込まれていました。この本を通して、子どもも大人も、多くのみなさんにとても大きな数の世界に触れてほしいと思います。

「大谷翔平86のメッセージ」 児玉 光雄 著

推薦者 小牧市立小牧原小学校長 鈴木 和弘

令和5年3月、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)においてに、日本代表は世界1になりました。中心的な存在だった大谷翔平選手。野球を知らない人たちをも野球の世界へ引き込み、選手らと共に、幸せな時を共有することとなりました。自分も大きな感動を得た者のひとりでした。「大谷翔平の言葉」は、勇気と希望をくれます。大谷選手の「すごさの秘密」は、だれにでもできる日常の「心がけ」にあります。自分の才能を見つけ、磨き、花開かせ、大きな夢を実現する力をくれる「大谷ルール」。それは、シンプル・・・だからこそ、すごい。人生のあらゆるシーンで、才能が目覚め、活かされるのではないでしょうか。この本を読んで、これからの人生の様々なシーンを創造してみてはどうでしょう。

「What’s Next? 終わりなき未踏への挑戦」 平出 和也 著

推薦者 小牧市立本庄小学校長 森川 智之

ピオレドール賞。優れた登山家に贈られる賞で、「登山界のアカデミー賞」とも言われています。著者の平出和也さんは、2008、2018、2020年の3度受賞しています。そんな平出さんの登山の特徴は、だれも登ったことのない山、だれも通ったことのないルートを選ぶところにあります。受賞理由の一つに、「未知への探求心」が挙げられていました。この理由が何よりうれしかったと平出さんは語っています。知らないことを知り、わからないことをわかろうとする心はだれの中にもあるはずです。この本は、登山に興味がない人にとっても人間の持つ探求心の意味やすばらしさを考えることのできる1冊です。

「奇跡のバックホーム」 横田 慎太郎 著

推薦者 小牧市立陶小学校長 中林 一成

今年7月18日、元プロ野球阪神タイガースの外野手だった横田慎太郎さんが、28歳の若さでこの世を去った。著書『奇跡のバックホーム』は、プロ入り後、活躍を期待され始めた矢先に脳腫瘍が見つかり、その後引退した彼が、自身の人生を振り返った感動の書である。小学3年生で野球を始めた横田さんは、「プロになる」を目標に、野球一筋で日々人一倍の努力を続けた。また、ごみを進んで拾ったり、お世話になった方に感謝することを大切にしたりすることで誰からも認められるような人間性を培った。そんな彼が、プロ3年目に18時間にもおよぶ脳の大手術を受けることとなる。次の目標を「もう一度グラウンドに立つこと」とした彼は、復活を信じてくれる両親、監督やコーチ、仲間、そしてたくさんのファンのために必死にリハビリに励む。そして、ボールが二重に見える中、ついに1試合だけだが公式戦に帰ってきた。その時起きたドラマとは…。涙なしには語ることのできない一日となった。

「ぼくはいったいどこにいるんだ」 ヨシタケシンスケ 作

推薦者 小牧市立光ヶ丘小学校長 高木 花織

主人公ゆうくんは、気づきます。地図に表してみるとわかることがたくさんあり、だれかに何かをわかってもらうために地図は使えるなと。「ぼくだけの地図」を描きながら考え、自分がいったいどこにいるのか、何が大切なのか確かめていく主人公に共感しながら、私ならどんな地図になるだろうと思いを広げられる本です。私はいったいどこにいるのか、どうしていきたいのか。この本を読んでいると自分の考えを整理する楽しさや自分探しの面白さ、味わい深さに気づかされます。素朴な絵とつぶやきのような読みやすい本文で、手に取りやすい本です。どの年代の人が読んでも共感でき、心がほっとするけれど奥深さを感じ、何度も読み返してしまいます。ヨシタケシンスケさんの本はほかにも小牧市の小学校低学年・中学年にすすめるブックリストの中にも紹介されています。

「置かれた場所で咲きなさい」 渡辺 和子 著

推薦者 小牧市立大城小学校長 田上 昭典

「置かれた場所で咲きなさい」という題名の通り、今、置かれたところこそが自分の居場所ですよ。だから「こんなはずじゃなかった」と思う時も、その状況の中で「咲く」努力をしていきましょうね。今の自分ができることを大切にし、自分らしく生きていきましょうね。と、著者が文字を通して優しく教えてくれる本です。私がこの本と出会ったのは、今から13年ほど前のことです。当時勤めていた学校の記念行事で、著者の渡辺和子さんと実際に出会い、お話をする機会がありました。そこで、出会う前に渡辺和子さんのことを少しでも知っておこうと思い、本屋さんへ行ってこの本にたどり着きました。それからというもの、苦しいときやつらいときに、この本を何度も読み返している自分がいます。皆さんも、こういった本に出会えるといいなと思います。

この記事に関するお問い合わせ先

こども未来部 こども政策課 青少年育成係
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