平成29年施政方針(第1回定例会)

更新日:2017年08月31日

平成29年2月27日、小牧市議会第1回定例会において、山下市長が平成29年度の市政運営の基本方針となる施政方針を述べました。

平成29年施政方針(第1回定例会)の写真

はじめに

 平成29年小牧市議会第1回定例会の開会にあたり、市政運営に臨む私の基本的な姿勢と、平成29年度予算案につきまして、その概要をご説明申し上げ、議員各位並びに15万余市民の皆様のご理解とご協力をお願いいたしたいと存じます。
 私が一昨年2月に市民の皆様から二期目のご負託をいただき、再び市長に就任して以来、2年が経ちます。また、第6次小牧市総合計画新基本計画の策定から3年が経過し、今年からはいよいよ後半戦であり、新基本計画で描いた都市ヴィジョンの実現に向けて取組みを一層加速させてまいりたいと存じます。
 急激な少子高齢化と人口減少が同時進行する中、まちの活力を維持するため、子育て世代が住みたいと思うまちづくりを進めることは、今やどの自治体においても最重要テーマとなっています。そして小牧市も例外ではなく人口が減少していくことが予想されており、昨年、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、子育て世代の定住人口の増加を目指し、三世代同居・近居住宅支援制度を創設するなど、人口減少対策を本格的にスタートさせたところであります。
 改めて申し上げるまでもなく、人口が増え続ける時代は終わりを告げ、これからは人口が減り続ける時代へと、日本の社会の有りようが180度激変する、まさに大転換の真っ只中にあります。自治体も社会の変化に対応した、あるいは変化に先んじた、大きな改革の必要性に迫られており、今後も「改革と創造の市政」を全力で取り組んでまいります。
 私は、「こども夢・チャレンジナンバー1都市」、「元気創造都市」、「支え合い共生都市」の3つの都市ヴィジョンを掲げ、小牧市は目下その実現に精一杯、挑戦しています。子育て、元気、支え合い、この3つが合わさってこそ、小牧市は将来にわたってすべての世代が安心して暮らすことのできる、活力あるまちであり続けることができるものと確信しています。
 都市ヴィジョン「こども夢・チャレンジナンバー1都市」が目指す、こどもたちの夢・チャレンジを市民みんなで応援することで、こどもを軸に世代を越えてつながるまちづくりは、誰もが暮らしやすい、支え合いのまちづくりへとつながっていきます。
 そして、都市ヴィジョン「元気創造都市」では、市が市民の健康・いきがいづくり、地域で活躍できる環境づくりを応援し、「市民の元気」と「まちの元気」が相互に活性化し合いながら、それぞれがさらに大きな元気へと育っていくこと、また、都市ヴィジョン「支え合い共生都市」では、同じまちで同じ時代を共に生きる市民同士が互いに協力し合い、支え合い助け合って、安全で安心なまちをつくっていくことを目指しています。
 新基本計画に掲げる、この元気と支え合いが地域内で循環するまちづくりは、「都市の活力」と「暮らしの安心」を生み、持続可能な社会の実現につながります。
 少子高齢化が進行し国も地方も財政が厳しさを増す中、我が国が迎える超高齢社会を幸せに乗り越えるためには、高齢者が元気なまちにすること、そして、元気な高齢者にご助力いただくこと、すなわち、「高齢者の元気を支え合いのチカラに!」していくことが必要であり、これ以外に有効な方法がないと言っても過言ではありません。
 高齢化の進展により、支援が必要な高齢者も増えますが、元気な高齢者も増えています。人生90年、100年と言われる時代であり、高齢者が地域に入り、積極的にまちづくりに参加いただけるようにしていくことがカギです。元気な高齢者がいきがいを持って暮らす中で、ほんのちょっとずつの時間を皆で出し合い、地域でお手伝いが必要な人を支える、そうした仕組みや環境を整えていくことが必要であり、市民がつながり、「元気」と「支え合い」が地域内で好循環する、笑顔あふれる幸せな小牧を目指してまいります。
 この3つの都市ヴィジョンに「行政改革と市民サービスの向上」を加えた4つの柱によって、大きく変化する時代の要請に応え、必要な改革を着実に実行し、全ての世代の暮らしをより安全・安心で豊かなものにするため、議員各位、市民と力を合わせ、市政運営に全力で取り組んでまいりたいと存じます。

予算編成方針

 次に、予算編成についてであります。
 本市の財政状況は、平成27年度決算で、企業の収益動向や税制改正による法人市民税の一部国税化の影響等を受けて、市税収入が3年ぶりに減収に転じました。
 また、今後も、少子高齢化の進展に伴う社会保障関連経費の増嵩や公共施設の建替えや改修に要する経費の増加などにより、財政は厳しさを増していくものと危惧しております。
 このような状況の中で、行政だけでなく地域全体で市民が互いに助け合い支え合っていく仕組みを強化していくとともに、より一層の行政改革を進めることが重要と考えます。
 そこで、平成29年度の予算編成にあたりましては、第6次小牧市総合計画新基本計画を推進し、行財政改革の取組みなどをより着実に進めるとともに、議員各位や市民の皆様からいただいたご意見、ご要望を十分に検討した上で可能な限り市政に反映し、市民の皆様のご期待に十分応え得るよう編成したところであります。
 それでは、以下、平成29年度当初予算案の主要な事業と施策の概要について、新基本計画に構成された「市政戦略編」の4つの戦略と「分野別計画編」の7つの分野毎にご説明を申し上げます。

市政戦略

 まず、市政戦略編についてであります。
 戦略の第一、「こどもの夢を育み、夢へのチャレンジをみんなで応援するプログラムの展開」についてであります。
 小牧市の誇る「子育て支援が充実している」姿を一層高めるとともに、さらに高い地域の姿として「こどもの夢を育み、夢へのチャレンジをみんなで応援するまち、こどもを中心に世代を越えて市民がつながっているまち」を目指すことで、全ての世代が暮らしやすい、あたたかい支え合いのまちづくりへとつなげてまいります。
 子育てやこどもの成長を地域で支え合うため、平成27年5月に市制60周年記念式典で行いました「こども夢・チャレンジナンバー1都市宣言」の理念に基づき、「地域こども子育て条例」を、昨年3月に制定いたしました。
 新たな取組みとしましては、経済的に恵まれないひとり親家庭等のこどもたちの大学等への入学準備費用に対する助成制度を創設するほか、十分な教育環境に恵まれないために、学習意欲があっても学力の定着が十分進んでいない中学生を対象にした「駒来塾」をつくり、元教員の方や大学生などの協力を得ながら、学習支援を行ってまいります。また、小学生を対象に、デジタルのモノづくりを楽しく学ぶことができるよう「プログラミング講座」を開催してまいります。
 継続事業としましては、様々な競技のトップアスリートからなる「夢先生」を市内全小学校に派遣する「夢の教室」を実施し、こどもたちの健全な心身の成長を図ってまいります。
 企業と連携したこども向けの「市内産業見学会」、「職業体験会」を夏休みに開催し、地元への愛着を深め、将来の夢を育む機会を設けてまいります。
 全ての児童館で幼児期から英語に親しむ講座、小学生を対象にした広報こまき「こどもレポーター制度」、中学生・高校生を対象にした「まちづくりスクールミーティング」を実施するとともに、企業・市民・行政が一体となってこどもの夢を応援する「こども夢サポーター制度」を実施してまいります。
 また、体験研修、インターンシップ、ボランティアなど自分がチャレンジしたい内容を提案発表し、優秀者に助成金を支給する「夢にチャレンジ助成金」と、視野を広げ、グローバルに活躍できる人材を育成するため、海外の大学に3か月以上留学しようとする大学生などに奨学金を支給する「大学生等海外留学奨学金」をそれぞれ実施してまいります。
 さらに、ピーチバスの車内に、こどもが描いた絵を展示し、こどもの夢を共有する「コマキッズドリームバスギャラリー」、地域との交流を図りながら、小牧山史跡公園などで行う「こども創造事業」、「市民舞台芸術祭」なども継続してまいります。
 今後も、教育やスポーツ、文化、体験学習、イベント開催など様々な分野で、こどもたちの創造性や豊かな心を育み、将来の可能性を広げることができる魅力ある事業を開催し、こどもたちの夢を応援してまいります。


 戦略の第二、「次世代成長産業を含むバランスの良い産業集積の形成」についてであります。
 「元気創造都市」の実現に向け、バランスの良い産業集積を持続的に高めるとともに、経済・雇用・財政の基盤が確立された活力あるまちを目指してまいります。
 市内企業の操業支援、企業の誘致・産業集積の推進、起業・新産業展開の支援を柱とした「小牧市企業新展開支援プログラム」に基づき、産業振興を推進してまいります。
 企業誘致につきましては、そのインセンティブとなる、企業立地促進補助金を創設しました平成23年9月以降、昨年末までに26社を補助事業として決定し、内14社が市外及び県外からの新規進出企業となっております。さらに、今年に入りまして1社を補助事業として決定したところです。今後も、本市への企業立地を推奨するため、企業立地促進補助制度により積極的な誘致を図るとともに、長年にわたり地域の経済や雇用の基盤を支えてきた企業に市内での事業活動を継続していただけるよう、工場の増設や設備投資にかかる経費についても引き続き支援してまいります。

 戦略の第三、「在宅医療・介護、見守り体制の構築」についてであります。
 「支え合い共生都市」の実現に向け、高齢者が住み慣れた地域の中で安心して暮らすため、医療サービスや介護サービスを切れ目なく受けることができるよう在宅医療・介護の提供体制を充実するとともに、高齢者等の見守りを強化してまいります。
 在宅医療の体制を構築するため、小牧市医師会が開設した「在宅医療サポートセンター」が実施する相談窓口、在宅医療に関する医師に対する研修会の開催や、市民の方への啓発活動を行っていただくための経費について引き続き支援してまいります。また、医療・介護・行政の関係者による協議会を開催し、医療・介護連携の推進を図ってまいります。

 戦略の第四、「“元気”と“支え合い”の地域循環による「都市の活力」と「暮らしの安心」の創造」についてであります。
 「都市の活力」の源である市民の健康づくりと市民が地域で活躍できる環境づくりを支援するとともに、「暮らしの安心」を支える地域での支え合い助け合い活動を促進し、さらにそれが健康・いきがいづくりや地域経済の活性化につながって「都市の活力」へと循環していく仕組みづくりを進めてまいります。
 市内へ消費を囲い込み、中小商業・サービス事業者を支援し、地域経済の活性化を図る「こまきプレミアム商品券発行事業」につきましては、年々加盟店が増加し、市内約650店舗のネットワークとなっています。この事業は、本市が新基本計画に描いた、“元気”と“支え合い”の地域循環を生み出すための制度的インフラとなるものであり、本年も引き続き商工会議所と連携して実施いたしますので、より多くの皆様にご活用いただきたいと思います。
 そして、プレミアム商品券事業で築いてきた市内店舗ネットワークを活かしながら、地域循環を生み出す仕組みとして、市民の皆様の支え合い活動などに対してポイントを付与し市内限定商品券で還元する制度について、新基本計画において構想を描き具体化に向けて検討してまいりましたが、いよいよ「こまき支え合いいきいきポイント制度」としてスタートさせます。
 この制度は、市内の介護施設でのお手伝い、地域でのサロン活動への協力、地域協議会を通じた日常生活の困りごと支援の3種類からなり、高齢者をはじめ市民の皆様にこの制度を活用いただくことで、ボランティアのすそ野を広げ、あたたかい支え合いの地域づくりにつなげてまいります。また、介護保険特別会計の交付金を財源とし、「こまき支え合いいきいきポイント制度」を活用した支え合い活動にご参加いただいた高齢者の皆様に対し、介護保険料の一部を市内限定商品券によって還元することにより、実質的に介護保険料の負担軽減を図る制度としてまいります。
 なお、「健康いきいきポイント制度」に、この「支え合いいきいきポイント制度」をあわせて「こまきいきいきポイント制度」とすることで、市民の皆様の「元気」と「支え合い」が地域で循環する仕組みづくりを進めてまいります。
 地域の絆を強化するとともに、地域活動を活性化し、支え合い助け合いの地域づくりを推進するため、小学校区単位を基本として設立を目指しています地域協議会につきましては、昨年4月に本市で3地区目となります小牧原小学校区において設立されました。引き続き、機運の高まった地域から順次、設立に係る準備経費や運営経費に対し支援していくとともに、他の地域に対しましては、勉強会や講演会等を開催させていただくことにより、機運の醸成を図ってまいります。
 次に、分野別計画についてであります。

安全・環境

 まず、安全・環境についてであります。
 防災では、市民の皆様の生命、財産を災害から守るため、市民・企業・行政が連携し、防災対策の強化を進め、いつ発生してもおかしくないと言われている南海トラフ地震や内陸直下型の地震に備え、被害を最小限に抑えるよう防災力・減災力の強化に努めてまいります。
 昨年度に公表しました地震被害の想定調査の結果を基に、備蓄品の購入計画や整備方針を整理した「小牧市災害対策備蓄品整備計画」を昨年10月に改正いたしました。
 これを基に、飲料水や食糧などの備蓄品を計画的に整備し、地震、風水害、火災に対して備えてまいります。
 次に、生活安全についてであります。
 昨年の本市の刑法犯認知件数は1,767件で、一昨年と比べ104件の減少となり7年連続で減少しております。これは、地域ぐるみで行う自主防犯パトロールの活動支援など、継続して地域と連携した取組みを行ってきた成果が表れているものと思います。今後も、安全安心な暮らしを守るためには、さらに防犯対策を進め、犯罪が発生しにくい環境を整えていく必要があります。
 そこで、従来からの様々な防犯対策に加え、昨年度より始めました、区が防犯カメラを設置する費用の補助制度と、悪質電話の着信を拒否する装置を一定期間無料で貸し出すサービスを引き続き実施してまいりますので、ぜひご活用いただきたいと思います。
 消防につきましては、複雑多様化する消防需要に広域的に対応するため、昨年4月から本市を始め近隣の6つの消防本部が共同運用する消防指令センターの本格運用を始めました。
 また、消防団につきましては、日頃から生業のかたわら、日夜、地域に密着した活動を行っていただいておりますが、従来からの消火・警防活動のほか、地区防災訓練や防火・防災啓発活動等の指導者としての役割が求められており、幅広い人材が必要になってきています。
 そのため、新たに女性消防団員を配置し、消防団の充実と地域防災力の強化を図ってまいります。
 環境につきましては、市民・事業者をはじめとする多様な主体との連携・協力による温室効果ガス排出量の着実な削減と、省エネルギー設備及び太陽光に代表される再生可能エネルギーの普及拡大の取組みを進めてまいります。
 特に、再生可能エネルギーの導入につきましては、引き続き住宅用太陽光発電システム等を設置される方への助成を行い、新エネルギーの導入促進を図ってまいります。
 燃やすごみについては、収集が午後になる地区があり、ごみ集積場を管理する地元区にご負担をおかけしておりましたので、午前中に完了するよう収集体制の強化を図ってまいります。
 また、資源回収につきましては、古紙のうち分別が判りにくかった雑がみについて、最新の技術により、4月からは汚れた紙を除いた全ての紙類を再資源化できるようになり、分別が判りやすくなります。
 さらに、家庭から排出される資源ごみをいつでも直接持ち込むことができる資源回収ステーションについては、西部地区から設置を望む声が多くありましたことから、来年1月に市内3番目の施設として新小木四丁目のし尿浄化槽汚泥処理施設の跡地に開設してまいります。
 このことによって、市民の皆様の利便性向上を図るとともに、今後も燃やすごみの減量化と再資源化を推進してまいります。

保健・福祉

 続きまして、保健・福祉についてであります。
 保健医療につきましては、健康づくりの知識や習慣を身につけていただくための健康教育や健康診査および予防接種など、市民の健康づくりにより一層積極的に取り組んでまいります。
 健康づくりにチャレンジした市民の方が協力店で優待サービスを受けられる「こまき健康マイレージ制度」は、昨年新たにウォーキングチャレンジをメニューに加え、獲得したポイントを市内限定商品券やあいち健康づくり応援カード(まいか)に交換できる「こまき健康いきいきポイント制度」としてリニューアルしました。
 本年は、忙しい壮年期から市民みんなで楽しみながら歩いて健康づくりができるよう開発したウォーキングアプリ「alko」のさらなる利用促進を図るための機能強化を行うとともに、「alko」を活用したイベントとして、日常の生活を送りながら仮想空間の中で参加できる「バーチャルウォーキング大会」を開催しますので、ぜひ、多くの皆様に楽しみながら健康づくりにご参加いただきたいと思います。
 乳がん検診と妊婦への歯科健診につきましては、これまでの検診車等での実施に加え、新たに医療機関で受診できるよう拡大し、受診率の向上と早期発見・早期治療を図ってまいります。
 また、不妊症の検査や治療にかかる負担を軽減するため、その費用に対して助成を行っていますが、妊娠してもその後に流産などを繰り返す不育症の検査や治療についても新たに助成を行ってまいります。
 市民病院につきましては、今後さらに多様化する地域の医療ニーズへの対応や病院機能の強化を図るため、昨年9月から新病院建設工事に着手し、平成31年度の早い時期での診療開始に向けて着実に進めているところであります。
 今後は、全国の自治体病院の中でも有数の優良病院として注目される中、尾張北部医療圏における中核病院として、地域の医療機関との連携を深め、救急医療やがん診療、高次医療などを中心にさらに充実させ、安全で良質な医療の提供に努めてまいります。
 少子高齢化が進行する中、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される「地域包括ケアシステム」の構築が求められており、組織体制の強化を図るため、「地域包括ケア推進課」を新設いたします。
 高齢者福祉につきましては、住み慣れた地域で介護を受けられるよう、認知症に対応したグループホームやデイサービスなどの地域密着型サービス施設の整備費等を支援し、積極的に誘致を進めてまいります。
 また、老朽化が進んでいる「第1老人福祉センター」につきましては、改築に向け、工事に着手するとともに、今後も増加する高齢者の健康増進や教養の向上の場として、市内3番目となる老人福祉センターについて建設位置の選定委員会を設置し、検討を進めてまいります。
 障がい者福祉につきましては、障がいのある方が地域で安心して生活できる環境の整備と自立への支援を図るため、「第3次障がい者計画」と「第5期障がい福祉計画」の策定を引き続き進めてまいります。

教育・子育て

 続きまして、教育・子育てについてであります。
 国が教育行政制度の改革を進める中、本市では、教育の振興に関する施策の大綱の策定とともに、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な計画となる「教育振興基本計画」の策定を進めてまいりました。
 今後も教育委員会との連携強化を図りながら、こどもたちの育ちの段階に応じた支援を行い、人間としての成長と発達を続けていく基盤となる力を養うとともに、社会で自立し共生するための「“愛”と“夢”、“生きる力”」を育んでまいります。
 まず、学校教育についてであります。
 学校運営につきましては、保護者や地域の方々の意向の多様化、高度化等に対応するため、地域と学校の協働により実現する「地域とともにある学校づくり」を目指し、小牧市の特性を活かした「コミュニティ・スクール」の導入に向けて検討してまいります。
 小中学校へのエアコン設置につきましては、快適な学習環境を整えるため、まずは全ての中学校について平成27年度に設置いたしました。本年の5月末までには全ての小学校に設置を完了し、より良い教育環境を提供してまいります。
 また、老朽化・狭隘化が進んでいる小牧南小学校につきましては、施設の改築に向け、基本構想・基本計画を策定してまいります。
 その他についても、計画的に校舎の改修を行い、教育環境の整備を推進してまいります。
 次に、子育てについてであります。
 全ての皆様に子育てしやすいまちを実感していただけるよう、引き続き様々な施策に取り組んでまいりますが、未来を担うこどもたちが、生まれ育った環境に左右されることなく、夢と希望を抱き、健やかに育つことのできる環境を整えることが重要であり、こどもの貧困については、地域全体で取り組むべき課題として対策を強化してまいります。
 経済的に恵まれないひとり親家庭などのこどもが、大学などに入学する準備に要する費用の一部を助成する制度を新たに創設するとともに、こどもと親の学びなおしを支援するために、高等学校卒業程度認定試験の合格のための講座等に係る費用を助成してまいります。
 また、平成28年度に愛知県が行った貧困実態調査の結果を分析し、今後の対策を検討してまいります。
 放課後児童クラブにつきましては、対象学年を順次拡大し、平成28年度からは6年生までの全学年に拡大いたしました。今後も働く世代の支援を継続してまいります。
 保育園につきましては、待機児童の解消が急務となっています。
 待機児童解消を図るため、昨年2月に「待機児童解消実行プラン」を策定し、近年増加している0歳から2歳までの低年齢児の保育需要に早急に対応すべく小規模保育事業所の公募による設置や私立幼稚園が認定こども園に移行するための経費に係る補助などを進めてまいりました。
 今後も、この計画に基づき、小規模保育事業の推進を図るなど待機児童の早期解消に努めてまいります。
 また、多様化する保育ニーズに対応した保育サービスの提供を行うため、平成29年度から第三保育園を民間へ移管するとともに、保育園運営計画により民営化を予定しております篠岡保育園を始め3園につきましても順次準備を進めてまいります。
 小牧山の麓にある青年の家の附属施設であり、現存する明治時代の木造建築として文化的価値の高い創垂館については、老朽化により平成24年8月から休館中でありましたが、利用再開に向けて名古屋工業大学と現況調査を行ってまいりました。
平成31年度の開館に向けて、復原を目的とした修繕工事を行ってまいります。

文化・スポーツ

 続きまして、文化・スポーツについてであります。
 まず、文化の振興であります。
 文化は心豊かな生活をもたらすとともに、人と人、人と地域を結び、まちづくりにも大きな役割を持っています。
 これからの時代にふさわしい、市民がともにつくる文化・芸術の振興、生涯学習の充実を図るためには、より柔軟で効率的な運営体制が望まれることから、市民による市民のための文化振興を目的に、本年4月に「一般財団法人こまき市民文化財団」を設立いたします。
 これまで市が実施してきた文化事業を文化財団へ委託事業や補助事業として移行し、イベントの企画力を充実させながら、市民の皆様と一緒になって、より魅力的な事業を実施してまいります。これに伴い、文化振興課を生涯学習課に統合し、効率的・効果的な組織としてまいります。
 本市のシンボルである史跡小牧山については、引き続き主郭地区の発掘調査を行うとともに、小牧山の魅力や価値を最新の技術を使った展示等で紹介し、体験学習、情報発信の拠点となる、さらには新たな観光資源ともなる(仮称)史跡センターの建設工事及び周辺の整備工事を行ってまいります。
 また、恒例となりました「こまき信長・夢フォーラム」については、織田信長公が小牧山城から岐阜城へ移転する、いわゆる「小牧越」から本年が450年にあたりますので、これまでの総括として小牧山城の最新の発掘調査結果や歴史的価値、魅力を発信してまいります。
 新図書館の建設については、ゼロベースから議論を再スタートさせるため、教育委員会の諮問機関として、市民や学識経験者、各種団体の代表者などで構成される新小牧市立図書館建設審議会が昨年4月に設置され、以来17回にわたり丁寧かつ闊達な(審議を行っていただいた結果、2月8日に「新小牧市立図書館の建設方針」について答申がなされました。
 いただいた答申については、教育委員会はもとより私も重く受け止める中で、今後、市民にとってよりよい図書館の早期建設に向け、鋭意取り組んでまいりたいと存じます。
 次に、スポーツの振興についてであります。
 市民の皆様が、いつでも気軽にスポーツに親しんでいただけるよう地域スポーツの振興に取り組んできているところでありますが、平成30年の夏には、東海4県で全国高等学校総合体育大会が開催されます。このうち、愛知県では6競技が行われ、本市では、パークアリーナ小牧を会場に女子バスケットボールの競技が行われる予定であり、実行委員会を設立するなど準備を行ってまいります。
 施設面では、総合運動場野球場のスコアボード改修など、快適で安全な施設整備を計画的に進めてまいります。

産業・交流

 続きまして、産業・交流についてであります。
 まず、シティプロモーションについてであります。
 本市の魅力やブランドコンセプト「夢・チャレンジ 始まりの地 小牧」を市内外に発信していくため、引き続きピーチバスへの広告掲出や市の公用車にブランドロゴマークのラッピングを施したり、本市の魅力を伝えるブランドムービーの映画館でのCM上映を行うなど、様々な媒体によるPRを進めてまいります。
 市制60周年を機に誕生したマスコットキャラクター「こまき山」につきましては、ブランドコンセプトを市内外へ広く発信し、小牧市への愛着を醸成するため、キャラクター「こまき山」の関連グッズを、民間の活力を活用し、市内企業等に商品化していただけるよう働きかけてまいります。
 観光につきましては、昨年3月に、本市が目指す方向性を明確にし、その推進を図るため、「観光振興基本計画」を策定いたしました。小牧山史跡公園には観光案内看板を、歴史館と田県神社前駅の駅前広場にWi-Fiが利用できる環境を整備して観光客の利便性の向上や市内の周遊を促すとともに、観光協会を中心に、市民・事業者・商工会議所などと連携し、様々な取組みを行ってまいります。
 9月には、小牧山史跡公園で大人が楽しめる「こまき信長夢夜会」を「薪能」と同時開催し、史跡小牧山の歴史やロケーションを活用したイベントの開催などを通じて、市内外への積極的な情報発信を図り、本市の観光振興につなげてまいります。
 中心市街地の活性化につきましては、魅力とにぎわいの創出に向けて、地元商店街、市民団体、商工会議所、行政の協働による「中心市街地にぎわい創出事業」を推進するとともに、店舗開設に意欲のある商業者への支援を引き続き行ってまいります。
 昨今の経済情勢は、景気は緩やかな回復基調が続き、先行きも各種政策の効果などにより期待されているものの、為替の動向や海外景気の下振れリスクなどに留意する必要があります。
 小牧市企業新展開支援プログラムに基づき、今後とも企業誘致を積極的に進めるとともに、市内企業の新事業展開への支援などを行い、地域の活力ある経済発展を図ってまいります。

都市基盤

 続きまして、都市基盤についてであります。
 まず、市街地整備については、コンパクトなまちづくりと公共交通によるネットワークが連携した「コンパクト・プラス・ネットワーク」のまちづくりを進めるため、都市計画の総合的な指針となる「都市計画マスタープラン」の中間見直しを行うとともに、都市全体の観点から居住機能や医療・福祉、教育文化等の都市機能の立地等に関する包括的なマスタープランとなる「立地適正化計画」を策定しました。今後は、この計画に基づき、小牧市型のコンパクトシティの形成に努めてまいります。
 なかでも、この計画で地域拠点に位置付けられる桃花台センター地区周辺は、交通結節点としての利便性の向上を図るため、バス停の集約化を検討するとともに、中央道桃花台バス停に隣接するロータリーについても交通結節点としての整備検討を行ってまいります。
 また、土地区画整理事業については、施行中の4地区における進捗を図るとともに、本庄地区と小牧原樋下地区において事業化の具体的な検討を行うため調査を行ってまいります。
 次に公共交通についてであります。
 地域にとって望ましい公共交通網の姿を明らかにするため、「地域公共交通網形成計画」を策定し、持続可能な交通体系の構築を目指してまいります。
 「こまき巡回バス」は、交通空白地域の解消と、1時間に1本程度の運行を目指した再編を昨年の4月に完了し、市内全域で19コースに拡充した運行を開始し、利用者の利便性の向上を図りました。
 この再編は、高齢者の移動手段を確保することで自家用車から公共交通機関の利用への転換を促し、昨今多発している高齢者の運転による自動車事故の減少にも寄与するものでありますので、ぜひとも多くの皆様にご利用いただきたいと思います。
 また、名鉄小牧線の小牧原駅と小牧口駅にエレベーター等を設置するバリアフリー化について、鉄道事業者と連携し、実現してまいります。
 道路の整備につきましては、小牧駅から小牧山までを結ぶ小牧駅前線延伸道路などの主要道路や、市民生活に密着した生活道路の整備を積極的に進めるとともに、道路照明灯のLED化を図り、環境負荷の軽減やコストの縮減を図ってまいります。
 雨水対策については、新濃尾土地改良関連整備事業を始めとする河川水路の改修工事などを進め、近年多発する集中豪雨などにより、浸水被害に遭われている地域の対策を引き続き行ってまいります。
 次に、公園整備についてでありますが、市民ニーズを踏まえながら、地域に根ざした新たな公園を計画的に整備してまいります。
 また、緑道については、緑のネットワークの充実を図るよう、合瀬川の整備を計画的に進めてまいります。
 次に、民間木造住宅の耐震改修についてでありますが、これまでの改修工事に加え、新たに建物を除却する費用についても支援し、災害を未然に防止してまいります。

自治体経営

 続きまして、自治体経営についてであります。
 私は、市長就任以来、「改革と創造の市政」を推進してまいりました。行政の限りある経営資源を無駄なく最適に配分しながら、市民と行政の協働によるまちづくりを推進し、健全な行政経営を確立するには、より一層の行財政改革に取り組む必要があると考えております。
 まず、行政サービスについてであります。
 行政を効率化し、市民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現するための社会基盤として、本市では、昨年1月からマイナンバーカードの交付を開始し、これに合わせて、マイナンバーカードを利用して全国のコンビニエンスストアで夜間や休日でも住民票の写し、印鑑登録証明書、所得・課税証明書の交付が受けられるサービスを開始しました。
 今後は、マイナンバーカードを使った自己情報の確認や自治体からのお知らせサービスが提供されるマイナポータルが開始される予定となっており、そのための準備を進めてまいります。ぜひ多くの皆様にサービスや機能が充実していくマイナンバーカードをご利用いただきたいと思います。
 次に、地域協働についてであります。
 市民と行政それぞれが協働で取り組むべき課題を提案し、その事業化を図る「協働提案事業化制度」を平成24年度から実施していますが、より一層の協働事業化を促進するため、現在、行政が行っている事務事業の協働化の可能性について、まさに市民協働によって順次診断し、事業の協働化を図ってまいります。
 次に、行政運営についてであります。
 行政運営上の課題やこれからの自治体経営の方向性などについて議論を深めるシンポジウムを開催します。
 また、行政経営課に新たに行政改革推進係を設置し、行政評価、人事評価、予算編成等を連携させながら新たな自治体経営システムのマネジメントを行うとともに、あわせて、新基本計画に掲げる自治体経営の取組みを着実に推進するための具体的な手順を示した「自治体経営改革推進計画」の進捗管理を行うため、外部委員による行政改革推進懇談会を立ち上げ、行政改革をより一層推進してまいります。
 さらには、多様な働き方を可能とする各種休業制度の整備や退庁時間を原則午後8時までとすることにより、ワーク・ライフ・バランスの推進や働き方改革を進めてまいります。
 次に、中長期を見据えた公共施設の整備についてであります。
 本市の公共施設の多くは、近い将来、大規模改修や建替えが必要な時期を迎え、その費用が大きな財政負担となることが懸念されます。
 また、人口減少や少子高齢化の進展により、20年先、30年先には本市の人口規模や人口構成は大きく変わり、公共施設に対する市民ニーズの変化や施設の利用率の低下などの問題を生じてくることが予測されます。
 こうした問題に備えるため、公共施設の総合的かつ計画的な管理を推進する「公共ファシリティマネジメント基本方針」と、基本方針に基づき施設の配置や総量の適正化に向けた「公共施設適正配置計画」、及び適切な維持管理を実施し長寿命化を図る「公共施設長寿命化計画」を、それぞれ策定いたしました。
 今後は、これらの計画に基づき、公共施設の質・量・コストのバランスを保ち、将来にわたる質の高い公共サービスの提供を図ってまいります。
 「こまき応援寄附金」につきましては、毎年、全国各地から多くの寄附をいただいております。さらに魅力ある制度となるよう工夫を施し、自主財源の一層の確保と、市内産業の活性化、市の魅力発信を同時に進めてまいりたいと存じます。
以上、平成29年度予算の主要な事業、施策についてご説明を申し上げました。

平成29年度予算規模

 予算規模といたしましては、一般会計は対前年度当初比 3.4パーセント減額の514億2,000万円、一般、特別及び企業会計を合わせた全会計の総額は、対前年度当初比4.8パーセント増額の1,198億1,832万7千円となりました。
 歳入では、法人市民税が企業の収益動向等で減額となりますが、個人市民税が雇用状況の改善で増額となることなどにより、市税収入は前年度並みと見込んでおります。一方、歳出では、社会保障関連経費や公共施設の改修にかかる経費が増えていることなどから、厳しい予算編成となりました。
 そのような中で、健全財政の維持と各分野間のバランスに十分留意しながらも、安全・安心・快適な市民生活を最優先としつつ、さらに地域の活性化や少子高齢化への対応など新基本計画に掲げた本市の重要施策につきましては、優先的かつ積極的に予算化するよう努めたところであります。
 市民の皆様が小牧に住んでよかったと、あるいは住み続けたいと、そういう気持ちを持って暮らしていただくために、「元気」と「支え合い」が地域内で循環するまちづくりの実現に向けて、小牧市の活力を高める積極型予算が編成できたものと思っております。

最後に

 私たちのふるさと、小牧市は、かつては菜の花が一面に広がるのどかな田園都市でしたが、伊勢湾台風の甚大な被害からの復興を契機に工業化を進め、今日では尾張北部の市で唯一、昼間の人口が夜間の人口を上回る産業都市、多くの人が働きにやって来る豊かなまちへと発展してまいりました。今日に至るまでには、多くの先人たちの弛まぬ努力と挑戦によって、逆境をチャンスに変え、幾多の困難を乗り越えてきた歴史があります。
 さらに郷土の歴史を遡れば、織田信長公によって築かれた小牧山城は、土の城から石の城へ変わる近世城郭のルーツとして、その歴史的価値が高く評価されています。また、近世に先駆けて、城と一体で計画的に城下町が整備され、当時の最先端を行く場所でありました。
 小牧市は、こうした郷土の歴史を礎に、「これからの未来を担うこどもたちが夢を描き、挑戦していけるまち」、「こどもたちの夢への挑戦を応援することで元気になるまち」、「世代を越えた市民のつながりが生まれ、支え合うことでさらに住みよくなっていくまち」を目指した、「夢・チャレンジ始まりの地 小牧」をブランドコンセプトとして掲げ、引き続き未来に向けた様々な取組みを実施してまいります。
 また、少子高齢化と人口減少が同時進行する時代に対応するため、地域循環の力を、経済活力に加えて市民の連携・協働に結び付け、地域の絆を強化し、地域活動を活性化し、支え合い助け合いの地域づくりを推進することにより、年をとっても安心して暮らし続けられるまちを目指してまいります。
 時代の大きな転換点にある今、将来の夢を描き、夢への挑戦が実現できる希望と活力あふれる夢あるまちとなりますように、市民総ぐるみの市政運営に全力で取り組んでまいる決意であります。
 議員各位、並びに15万余市民の皆様のご理解とご協力を衷心より重ねてお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

平成29年施政方針(第1回定例会)

この記事に関するお問い合わせ先

市長公室 広報広聴課 広報係
小牧市役所 本庁舎4階
電話番号:0568-76-1101 ファクス番号:0568-75-5714

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