平成24年施政方針(第1回定例会)

更新日:2017年08月31日

平成24年3月1日、小牧市議会第1回定例会において、「改革と創造」の市政実現に向け、山下市長が平成24年度の市政運営の基本方針となる施政方針を述べました。

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はじめに

 平成24 年小牧市議会第1回定例会の開会にあたり、市政運営に係る私の所信を申し述べますとともに、平成24 年度予算案につきまして主要な施策とその概要をご説明申し上げ、議員各位並びに、15 万余市民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと思います。
 私が昨年2月の選挙におきまして、市民の皆様にご信任をいただき、小牧市長に就任してから1年が経過したところであります。「挑戦的市政運営によって小牧市を活性化する」としたマニフェストの主旨に基づき、この1年の間、地域の課題に対し可能な限り矢継ぎ早に新しい施策を実行し、積極的な施策展開を行ってまいりました。
 例をあげますと、地域活性化や産業振興を目的に商工会議所と連携した「こまきプレミアム商品券」の発行や新たな企業立地促進補助制度の創設、地域活性化に加えて高齢者の健康増進に資するべく65 歳以上の「こまき巡回バス」の無料化、さらには子どもの健やかな成長のため、放課後児童クラブの時間延長を行うとともに、全国に先駆け、水ぼうそう、おたふくかぜワクチン接種の全額助成を実施してまいりました。
 また、駅前再開発ビル「ラピオ」の経営問題では、図書館導入を見直し、中心市街地の活性化に向けて新たな大型テナントの誘致も実現することができました。
 先行き不透明で確かなモデルのない時代にあって、自治体は主体性を発揮し、挑戦を恐れず、柔軟かつ迅速に行動していく必要があります。
このため、小牧市においても、地域の課題に対し主体的に全力で取り組み、様々な分野で「先進の地域モデル」の創造に挑み、果敢に行動する「改革と創造」の市政を実現すべく、全力を傾注してまいります。
 こうした考えの下、市政運営にあたりましては、引き続き3つの基本方針に従って進めてまいります。

行政改革の推進

 第一に、行政改革の推進であります。
行政の一層の透明化・効率化を図る中で、まずは市民税10 パーセント分すなわち約10 億円の行政改革効果を生み出します。この実現に向け、「重点改革プラン」を策定し、行政改革を強力に推進してまいります。
 また、行政改革により確保された財源は、市民生活を豊かにするため、高齢化への対応、子育て支援、公共交通の充実や地域活性化など、時代の要請に応える重点施策に充当し実現を図ってまいります。

戦略的市政の推進

 第二に、戦略的市政の推進であります。
 20 年先、30 年先を展望し、小牧の未来に投資してまいります。市の将来を中長期的に展望した戦略的市政運営、積極的・挑戦的な施策展開を行うため、昨年7月に市長主導を支える「市政戦略本部」を設置しました。
 また、主要な課題の解決に向けて集中的な議論を行うべく、外部の有識者などを交えた「市政戦略会議」を本部内に設置し、去る2月3日に「第1回高齢者福祉医療戦略会議」を開催いたしました。今後も、産業立地、中心市街地再生、自治体経営改革について順次開催し、未来を創造する戦略的市政を推進してまいります。

住民自治改革の推進

 第三に、住民自治改革の推進であります。
 市民力を活性化し、市民の皆様の想いや創意工夫を活かすことができる仕組みづくりを進めてまいります。このため、無作為抽出方式による「市民討議会」の開催、市民提案などを具現化し実施する「協働提案事業化制度」などにより、市政への市民参加や協働を本格的に推進します。さらには、地域住民の自己決定・自己責任による地域自治を目指し、地域の課題に対し住民自らが主体的に取り組む「地域協議会」の創設を進めるとともに、住民自治と協働を基本とする小牧市独自の「自治基本条例」の制定に向けて取り組んでまいります。


 以上の3つの基本方針に基づいた具体的施策をどのように推進していくか、その実施スケジュールや手法などを示した「小牧市政マニフェスト工程表」を本年1月に公表いたしました。
 今後も、この工程表に従って着実に施策を実現、推進する中で、議員各位や市民の皆様と一緒に知恵を絞り、小牧に住んでよかったと思えるまちづくりを力強く推進してまいります。

予算編成方針

 次に、予算編成についてであります。
 まず、マニフェストの実現と第6次小牧市総合計画の推進を図るため、平成24 年度から26 年度までの3か年で、マニフェスト事業、新規・拡充事業など重点的に取り組む事業を対象とした「主要事業実行計画」を策定し、この計画に基づいて予算編成を進めてまいりました。
 そこで、本市の財政状況でありますが、平成22 年度決算において市税収入が3年連続の減収となりました。また、近年、少子高齢化や雇用情勢の悪化による福祉関連経費の増嵩などにより、財政の弾力性を示す経常収支比率が上昇し続けていることや、社会経済情勢が依然とし先行き不透明であることなどから、今後も厳しさが増していくものと危惧しております。
 しかし、このような状況にあっても、災害への備えや防犯など「市民生活の安全安心の確保」は喫緊の課題であり、行政として最優先で取り組んでいく必要があります。また、マニフェストに掲げましたとおり、中長期を展望した戦略的市政運営を行うとともに、積極的・挑戦的な施策展開で、小牧を活性化していく「改革と創造」の市政を実行していかねばなりません。
 このため、平成24 年度当初予算編成にあたっては、マニフェストの施策の早期予算化に努めるとともに、経費の一層の節減合理化に努め、事業の優先順位について費用対効果を勘案した厳しい選択を行うなど、市民の皆様の期待に十分応え得るよう編成したところであります。

平成24 年度予算規模

 それでは、平成24 年度の当初予算案の概要について申し上げます。
 一般会計の予算額は515 億4,300 万円となりました。
 前年度との比較では、平成23 年度の当初予算は政策的経費を極力除外した骨格予算としましたので、肉付けをした6月補正予算後の予算額との比較となりますが、前年度532 億7,400 万円に比べて17 億3,100 万円(3.2 パーセント)の減額となりました。
 減額となりましたのは、大規模な建設事業である庁舎建設事業及び小牧小学校改築事業が29 億1,200 万円ほどの減額となっていることが主な要因であります。
 これらの大規模事業の経費を除いての比較では、逆に11 億8,100 万円ほど(2.4 パーセント)の増額となります。これは、主に扶助費が、生活保護の受給者数の増や高齢化の影響などにより前年度に比べ5 億5,200 万円ほど増額となったこと、税務・福祉総合システム構築などのシステム構築事業で8 億1,300 万円ほどの臨時的な経費を計上したことなどによるものであります。

それでは、以下、平成24 年度当初予算案の主要な事業と施策の概要について、総合計画の分野毎にご説明を申し上げます。

市民生活

 まず、市民生活についてであります。
 市民生活については、まず、安全安心な地域づくりが第一であります。
 昨年3月に発生した東日本大震災は、これまでの想定をはるかに超えた未曾有の大災害でありました。この大震災を教訓として、私たち市民一人ひとりが防災意識を高めていくことが、まずは重要なことと考えておりますが、災害などから市民の生命や財産を守り、安全なまちづくりを進めることは、行政の極めて重要な責務であります。いつ発生するかわからない東海地震等に備えるため、防災力をより一層強化してまいります。
 大地震、暴風雨や豪雨などの自然災害、国民保護法が定める武力攻撃事態、新型インフルエンザの流行など、市民生活を脅かす緊急の事態に対処していくため、市長公室に危機管理課を新たに設置します。また、大規模災害等の発生時に、市民生活に直結したサービスや、自治体機能に係る業務が滞ることのない体制を整備するため、市の業務継続計画の策定を進めてまいります。
 近年の局地的な集中豪雨に対応するため、市内4箇所に設置した雨量情報観測システムの情報を市ホームページに掲載し、正確な情報をいち早く市民へ提供してまいります。
 また、市内各所で発生した被災情報を正確かつ迅速に把握し、災害発生時に適切な意思決定を行うため、新庁舎の6 階に設置します災害対策本部室に総合防災情報システムを導入し運用を開始します。
 本市を始め近隣の六つの消防本部が、消防救急無線のデジタル化に伴う設置費用や維持管理費用の縮減を図り、かつ緊急時の即応力を高めるため、市内に共同して消防通信指令業務を管理・運用することができる消防指令センターの整備を進めてまいります。
 次に、自治会やコミュニティの活動拠点となる集会施設の整備についてであります。
 新たに施設を整備するほか、安全性や快適性を向上させるため、老朽化した施設の計画的な改修を進めてまいります。小牧原西区の集会施設の建設、下小針会館、野口会館の改修工事を行うとともに、小牧原街道区の集会施設の建築設計等を行ってまいります。また、集会施設の耐震対策につきましては、平成23 年度に緊急で昭和56 年5月以前に着工した施設は全て耐震診断を実施いたしましたが、今後その結果を受けて耐震改修が必要な施設については迅速かつ計画的に対策を進めてまいります。
 安全安心を柱とした「市民生活」については、市民の意識向上や地域ぐるみの市民参加の取組みが不可欠であります。
 総合計画における「市民生活」の分野には、市政への市民参加や協働などに係る事業もございますが、後ほど「行政経営」の分野の中で、まとめて述べさせていただきます。

環境交通

 続きまして、環境交通についてであります。
 私たちは、これまで物質的な豊かさや便利さのみを追求してきた代償として、環境に関して、地球温暖化に代表されるように地球規模で克服しなくてはならない大きな問題を抱えております。大切な“地球"を守り、豊かな自然の恵みを次代の子どもたちに引き継いでいくために、私たち一人ひとりが強い決意を持って、企業活動の場においてはもとより家庭や地域においても環境に配慮した、途切れることのない行動を起こしていくことが大切であります。
 本市の環境施策の指針となる「環境基本計画」は、平成24 年度に最終年を迎えます。そこで、温室効果ガスの削減など長期的な視野に立って、市民、事業者と市が協働した今後の環境への取組み計画を策定してまいります。
昨年の福島第一原発の事故以降、原子力の代替エネルギーとして太陽光などの再生可能エネルギーへの注目が一段と高まっております。引き続き住宅用太陽光発電システムを設置される方への助成を行い、システムの普及促進を図ってまいります。
 また、温室効果ガス削減のため、公共施設へのLED照明などの導入についても積極的に取り組んでまいります。
 循環型社会の構築の一環として、ご家庭で眠っている子ども服を有効に再利用するため、児童館で子ども服のリユース事業を始めます。お子様の成長とともに着られなくなった子ども服を無償で提供いただき、必要な方に無料で提供することにより、リユースの輪を広げてまいります。
 次に、公共交通についてであります。
 桃花台と名古屋都心間を結ぶ中央道高速バスのアクセス利便性を向上させるため、桃花台線旧車両基地用地に、送迎用ロータリーなどの整備を行い、公共交通の利用促進を図ってまいります。
 また、桃花台線の廃線後、小牧の東西を結ぶ重要な公共交通機関であるピーチバス路線は、ここ数年非常に厳しい経営状況が続いており、この路線を今後も維持していくために必要な支援を行ってまいります。
さらに、「こまき巡回バス」などの既存の交通手段と上手く連携したデマンド交通の導入に向けた検討を引き続き行い、公共交通の利便性の更なる向上に努め、人にも環境にも優しい「交通先進都市」を目指してまいります。
 次に、防犯についてであります。
 昨年の本市の犯罪発生件数は2,668 件で、一昨年と比べ350 件減少しました。しかし、自動車盗や車上狙いの自動車関連窃盗は増加しているため、今後も青色回転灯装着車によるパトロールを強化するとともに、地域の自主防犯パトロール隊の活動や防犯灯整備などに支援をしてまいります。さらに、市民自ら防犯対策を施した費用に対する助成を継続してまいります。

保健福祉

 続きまして、保健福祉についてであります。
 高齢者福祉につきましては、ひとり暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯に、栄養バランスのとれた昼食を配達するとともに、安否確認を行うサービスを、週3回から5回に増やし、ひとり暮らしの高齢者などの見守り体制の充実を図ってまいります。
 また、認知症への市民の理解を深めるとともに、行方不明となった徘徊高齢者の早期発見ができるよう、認知症の方に対する見守りネットワークの構築を引き続き進めてまいります。新たに小牧南部地区のネットワークを立ち上げることにより、市内全6地区で見守りネットワークの構築が完了いたします。
障がい者福祉につきましては、制度改正に対応した適切なサービスの実施に努めるとともに、今後も障がいのある方が地域で安心して生活できる環境の整備と自立への支援を図ってまいります。
 次に、児童福祉についてであります。
 働きながら子育てしやすい環境を整備するため、小学校の放課後児童クラブについて昨年の夏休みより時間を延長して実施しておりますが、今後は対象学年の拡大実施に向け、児童の増員に対応できるよう、味岡小学校を始め3校で学校敷地内に児童クラブ室を建設するための準備を進めてまいります。また、現在改築工事中の小牧小学校の敷地内に児童クラブ室を整備してまいります。
 保育園につきましては、村中保育園に加え、地域バランスを考慮して大山、味岡、小木、大城保育園の4園で、午前7時から午後7時までの延長保育を実施してまいります。
 保育園の指定管理については、平成25 年度から味岡保育園で実施いたしますが、園児や保護者の不安感を解消するため、平成24 年度においては、指定管理者となる事業者との合同保育を実施いたします。
施設整備につきましては、味岡保育園の建替えを行うほか、耐震診断の結果、耐震性に問題があった第三保育園の耐震改修と山北保育園を始め5園の耐震改修設計を進めてまいります。また、児童館につきましては、味岡児童館の建設を行ってまいります。
 次に、保健医療についてであります。
 引き続き、乳幼児健診、予防接種、がん検診などを行うとともに、疾病予防のための健康教育や健康相談、各種健診や栄養指導等を行うなど、市民の健康づくりに積極的に取り組んでまいります。
 また、「防げる病気は防ぐ」との考え方で、子宮頸がん、ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンの無料接種と、水ぼうそう、おたふくかぜのワクチン予防接種費用を全額公費負担とする助成を引き続き実施してまいります。
 市民病院につきましては、医療環境の変化に迅速に対応し、より機動的な事業の遂行と効率的な病院経営を行うため、平成24 年度より地方公営企業法の全部を適用することとし、新たに事業管理者を設置し、経営形態を変更いたします。
 また、本年4月には緩和ケア病棟がオープンいたします。様々な症状を抱えたがんなどの患者の痛みや心身のつらい症状の緩和を図るとともに、患者を支えるご家族への支援を行い、地域がん診療連携拠点病院としての機能を一層充実させてまいります。

教育文化

 続きまして、教育についてであります。
 子どもたちは、多くの可能性を秘めております。その可能性を高め、未来にまばゆい輝きを放つことができるよう、確かな学力に加え、人間としての感性の向上や未来を切り拓く力の育成につながる教育が必要であります。そのためには、家庭、学校、地域の連携を一層強化し、子どもの健全な成長を支える教育環境をつくっていくことが重要であると考えております。
 まず、学校教育についてであります。
 情報化に対応し、情報通信技術を効果的に活用した授業を実現するため、デジタル教科書を導入し、「より分かる、魅力ある」授業を実施できる環境整備を行ってまいります。また、日本語の能力が十分でない外国人児童生徒に対しては、語学相談員や日本語指導員の配置、日本語初期教室などを引き続き実施してまいります。語学相談員については、タガログ語を母語とする児童生徒の増加に対応するため、巡回語学相談員を増員いたします。
 小中学校の施設整備については、子どもたちの健やかな成長を願い、安全安心を第一に考えて、教育環境の整備を進めてまいります。
 小牧小学校の改築に続いて、老朽化した味岡中学校の改築工事の実施設計を行うとともに、地震による落下物、転倒物から児童生徒を守るため、小中学校の建物の天井材や壁材などの非構造部材の耐震点検を実施してまいります。
 また、学校の防犯対策を強化するため、全小中学校に防犯カメラ設備及び、各教室と職員室とを結ぶ校内緊急連絡網としてインターホン設備を、平成24 年度から5か年で計画的に整備していくことといたしました。
 次に、文化の振興であります。
 本市のシンボルであります史跡小牧山については、主郭地区の発掘調査を引き続き進めるとともに、市役所本庁舎解体後の跡地を史跡として復元するための実施設計を行ってまいります。
 また、眺望を確保し、園路や広場が明るくなるよう、まずは3か年ほどかけて樹木の剪定を行うこととし、さらに春はサクラ、秋はモミジなど、市民が四季を感じ、彩りを楽しむことができる樹木を園路沿いに植栽すべく、樹木管理計画を策定し、市民が一層愛着や誇り、潤いや安らぎを感じられるよう小牧山の景観の整備に努めてまいります。

都市基盤

 続きまして、都市基盤についてであります。
 道路の整備については、小牧駅から小牧山までを結ぶ小牧駅前線延伸道路などの主要な道路や市民生活に密着した生活道路の早期完成に向けて整備に力を注いでまいります。
 雨水対策については、12 年前の東海豪雨の教訓から、集中的に雨水対策事業に取り組んでまいりましたが、平成24 年度は藤島ポンプ場の改修工事や、県による一級河川原川の改修に合わせた大輪地区と向町地区のポンプ場の整備を行うとともに、応時中学校で雨水貯留施設整備工事を行ってまいります。
 次に、公園整備についてであります。
市民の憩いの場となる公園は、地域バランスを考慮しつつ、新たな公園を計画的に整備してまいります。北外山中央公園の整備工事、南外山公園と(仮称)岩崎原公園の実施設計、北西部地域の都市公園の計画地周辺の現況調査などを実施してまいります。
 また、公園施設の安全性の確保やライフサイクルコストの縮減を図るため、街区公園の長寿命化計画の策定や児童遊園の改修を進めてまいります。
 さらに、水と緑のネットワークの充実を図るよう、合瀬川、大山川、境川等の緑道整備も計画的に進めてまいります。
 市街地整備については、施行中の4箇所の土地区画整理事業の進捗を図ってまいります。
 また、小牧駅に次いで乗降客の多い田県神社前駅の駅前整備が課題となっておりましたが、魅力と活気ある駅前となるよう整備事業に取り組んでまいります。

産業振興

 続きまして、産業振興についてであります。
 本市の農業を取り巻く環境は、農業従事者の高齢化や後継者不足などにより、農地の宅地化や耕作放棄地の増加が急激に進むなど、年々厳しくなっています。特に耕作放棄地については、周囲の農地への悪影響など様々な問題を引き起こすことが指摘されています。
 その一方で、団塊の世代を中心に余暇の過ごし方として、あるいは健康づくりの一環として、野菜づくりなどを行いたい方が増えており、市民菜園のニーズが高まっております。
 そのため、まずは東部地区の耕作放棄地を活用させていただき、市民菜園として整備し、貸し出すことで、農地の適正利用の実現を図るとともに、農地を借りたい市民のニーズに応えてまいります。
 中小企業の経営は、東日本大震災の影響や円高などにより、一層厳しさを増している状況にあります。中小企業に対する振興融資助成事業や経済環境適応融資助成事業を継続することとし、引き続き中小企業の経営の安定化、合理化を支援し、地域の活力ある経済発展を図ってまいります。
 市民生活の支援と地域経済の活性化を図るため、商工会議所と連携して実施する「こまきプレミアム商品券発行事業」は、昨年10 月の5 億5 千万円分の販売においては1か月ほどで完売となり、ご好評をいただきました。発行総額を11 億円に倍増し、販売を年2回行うことといたします。より多くの市民の皆様にご活用いただきたいと思います。
 中心市街地の活性化につきましては、昨年12 月には、中心市街地の核である駅前再開発ビル「ラピオ」に新たな大型テナントの出店を得ることができました。これを契機として、中心市街地の魅力とにぎわいの再生に向けて再スタートを切り、地元商店街、市民団体、商工会議所、行政の協働による「中心市街地にぎわい創出事業」を更に推進するとともに、店舗開設に意欲のある商業者への支援を行ってまいります。
 また、「商工課」を「商工観光課」に名称変更し、中心市街地の活性化と観光の推進を所管する「まちづくり観光係」を新設いたします。
 観光については、織田信長公が自ら築いた最初の城である「小牧山城」が平成25 年に築城から450 年という節目の年を迎えます。これを機に、小牧のシンボルである小牧山の魅力を広く内外に発信してまいりたいと考えております。また、小牧駅に新たに観光案内所を設け、来訪者への観光案内を行うとともに、小牧市池之内が発祥の地であります名古屋コーチンなどの小牧の観光推奨品についてもPRを行ってまいります。
 企業誘致につきましては、近年、円高等により国内産業の空洞化が進行しており、企業誘致の自治体間競争も活発化しております。本市の財政基盤を更に強固なものとするため、企業立地を奨励するために昨年創設した企業立地促進補助制度により、積極的な企業誘致を図ってまいります。また、本市の持続的な発展を目指すため、市内への新たな企業誘致、企業支援制度の充実、創業・育成サポートなどを柱とする「産業振興基本計画」を策定し、産業振興施策を推進してまいります。

行政経営

 続きまして、自立した健全な行政経営についてであります。
 近年、急速に少子高齢化が進み、社会の構造が大きく転換しようとしている中で、私たちは、自らの創意と工夫によって新しい時代を切り拓いていかなければなりません。先の見えない、確かなモデルがない時代の地域づくりは、市民が主体性を持ち、行政とともに、創意工夫による様々な挑戦的試みを活発に行っていくことが不可欠であります。
 その取組みとしまして、市民参加による開かれた市政の実現を目指して、市民と市長の「タウンミーティング」を定期的に開催するとともに、新たに、小牧青年会議所との共催で、無作為抽出により選出をさせていただいた市民の皆様による「市民討議会」を開催いたします。また、市民と行政それぞれが協働で取り組むべき課題などを提案し、解決に向けて取り組む「協働提案事業化制度」を創設いたしました。
 さらに、このような市民参加や協働の推進、市民と議会と行政のそれぞれの役割と責任の明確化など、住民自治による自治体運営の基本原則を定める「自治基本条例」の制定に向け、公募市民からなる検討組織を設立するなどの取組みを進めてまいります。
 今日、都市化やライフスタイルの変化などによって、地域の絆が希薄になっています。東日本大震災を契機に人と人との絆の大切さが見直されています。また、今後少子高齢化が一層進展し、ひとり暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯の増加なども予測されています。日本には「困った時はお互いさま」という良き風習があります。やはり、人と人との温かい交流があり、互いに助け合うことができる地域が望ましい姿であると思います。そこで、市民の絆力を高め、地域の助け合い活動を展開するための自治組織として、地域協議会の創設を進めてまいります。市民の皆様とともに制度設計を行い、気運が高まった地域から順次、設立準備を進めてまいります。
 行政評価につきましては、客観性や透明性を高め、評価視点の多角化を図るため、平成23 年度から事務事業の外部評価を導入しましたが、引き続き「行政評価市民公開フォーラム」として実施いたします。
市民の市政への関心を高め市政参画を促すため、無作為抽出により選出をさせていただいた市民の方も判定に加わる仕組みを構築してまいります。また、行政評価の新たな手法として、特定の事業ユニットを対象に包括的な経営分析を行う手法を導入し、効果的、効率的な行政運営の推進に努めてまいります。
 複雑多様化する行政事務の効率化を図るためには、優れたコンピュータシステムによる情報管理が不可欠であります。市民税、国民健康保険税など、主要な税系の業務システム及び福祉総合システムを一体的に運用できるシステムの構築を進め、一部のシステムの稼動を開始いたします。
 市役所新庁舎が、いよいよこの夏に完成いたします。本市のシンボルであります史跡小牧山の歴史や自然、景観と調和したデザインを採用し、地震などの災害に際しても機能し続ける防災拠点としての庁舎、環境都市宣言のまち小牧にふさわしい庁舎となるよう、「人と環境にやさしい、親しまれる庁舎」との基本コンセプトの下で設計されたものであります。市民の交流の場となるコミュニティスペースも併設しておりますので、完成後は、市民の皆様に是非気軽に立ち寄っていただきたいと思います。
 市民と議会と行政が三位一体で市政を進めるため、昨年から始めました本会議のケーブルテレビでの生中継を引き続き実施するとともに、インターネットの生中継及び録画中継を委員会にまで拡大できるようにするなど、市政情報の積極的な発信に努めてまいります。
 また、市民がより分かりやすく、手軽に市政情報を得ることができるように、市のホームページを全面的に再構築してまいります。

マニフェスト事業

 以上、平成24 年度当初予算案の主な事業、施策についてご説明を申し上げましたが、ここで改めて、私がマニフェストでお約束したことで、この当初予算案に計上した主なものをマニフェスト工程表の分野毎に申し上げます。
 「産業・雇用」の分野では、「こまきプレミアム商品券発行事業」により、厳しさを増す市民生活を支援し、地域経済を活性化してまいります。また、「企業立地促進補助事業」や「産業振興基本計画作成事業」により、バランスの取れた産業集積を進め、持続的に小牧の力を高めてまいります。
 「地域福祉」の分野では、ひとり暮らしの高齢者等への配食サービスを行う「食の自立支援事業」を拡充し、安否確認を行う体制の強化を図ってまいります。
 「公共交通の充実」の分野では、桃花台線旧車両基地用地の整備により、桃花台と名古屋都心とのアクセス利便性を向上させます。
 「教育・子育て」の分野では、放課後児童クラブの対象学年の拡大や延長保育の拡充により、子育てしやすい環境の整備に努めてまいります。
 「環境」の分野では、住宅用太陽光発電システム設置費への助成などにより、温室効果ガス削減に積極的に取り組んでまいります。
 「まちづくりの見直し」の分野では、中心市街地のにぎわい創出に取り組んでいる団体への支援や中心市街地空き店舗対策事業費補助金により、にぎわいと魅力ある中心市街地の形成を推進してまいります。
「行政改革と市民力活性化」の分野では、「市政戦略本部運営事業」、タウンミーティングや市民討議会などを行う「広聴事業」、「自治基本条例制定事業」、「地域協議会創設事業」などにより、自治改革を進め、市民力を活性化し、先進の地域モデルの創造に向かって「改革と創造」の市政の実現に努めてまいります。
 今後も、マニフェストで市民にお約束いたしましたことは、積極的かつ入念に検討し、出来るものから順次事業化、予算化し、実現に向けて取り組んでまいります。

最後に

 最後になりますが、近年、国が地方に優越する上下の関係から対等なパートナーシップの関係へと転換するとともに、明治以来の中央集権体制から脱却し、この国のあり方を大きく転換する地域主権改革が進んでいます。
 私は、これからの時代を切り拓くためには、真の分権型社会の構築が必須であると確信しておりますが、国から地方への分権改革、いわゆる地域主権改革を一層加速し、権限と財源を伴う本質的な改革を進めていかなくてはなりません。
 そうした中で、それぞれの自治体が自らの努力と創意工夫によって様々な新しい取組みを積極的に行い、特色ある地域づくりを進め、新たな成功モデルを創造し、発信していくことで、先行き不透明な時代に明日を照らす道筋が浮かび上がってくるものと思います。
 一方で、この地域主権改革を地方の範囲で捉えた場合、地域の住民が自らの住む地域を自らの責任で創っていくという「自治の責任の改革」であり、地域における住民自治のあり方も当然変わっていくべきものと考えます。
このことから、私はマニフェストの中で「市民力を活性化する様々な仕組みを導入し、『自分たちの地域は自分たちで創る』という住民自治意識を高め、住民の自立と互助の精神に支えられた、創意と活力に富む地域自治を創造したい」と訴えました。
 市内の自治の取組みにおいても分権改革を進め、市民と議会と行政が三位一体で市政を進める仕組みを創り、地域主権時代の住民自治の確立を目指すとともに、我々が先人から受け継いだ小牧市が、これからも一層輝き続けることができるよう、市民総ぐるみの市政運営に全力を傾注してまいります。
議員各位並びに、15 万余市民の皆様のご理解とご協力を重ねて衷心よりお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

平成24年施政方針(第1回定例会)

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